ここ数年、新しい魅力を備えた新世代の「道の駅」が続々登場しています。温泉や絶品グルメ、アクティビティなど、楽しみどころが盛りだくさん! 今回は道の駅ライター・浅井佑一さんに、多彩な楽しみができる中部のオススメの駅を教えてもらいました。

※ この記事は『道の駅コンプリートガイド2026』(扶桑社)に掲載された内容を一部抜粋・再編集して作成しています

【写真】砂浜ドライブを満喫できる道の駅

氷見(富山県):回転ずしから温泉まで!氷見の魅力が凝縮

富山湾に近い氷見ならではの鮮魚や名産品がそろう市場と、源泉かけ流しの天然温泉を併設する全国屈指の人気の道の駅である。

施設内の「氷見温泉郷 総湯」は、地下1250mから湧出するナトリウム塩化物強塩温泉。塩分を含んだとろりとした湯は塩辛く、湯冷めしにくいのが特徴だ。

泉質の濃さは全国的にもトップクラスで、血流を促進する効果が期待される。薄茶色のお湯は肌当たりもやわらかく、体の芯からじんわりと温めてくれる。

総湯の魅力はその眺望にもあり、露天風呂からは正面に富山湾、そして晴れた日にはその向こうに立山連峰がくっきりと姿を現す。海と山の大パノラマを眺めながら湯につかるぜいたくは、まさにここだけの体験だ。

浴槽は炭酸風呂、ジェット風呂、水風呂、寝湯とバリエーションが豊富。1階には「手もみ処」というリラクゼーションコーナーもあり、湯上がりのマッサージでさらにくつろげる。

また、道の駅の駐車場には無料の足湯が設置されており、天候がよければこちらからも立山連峰を望むことができる。屋根付きなので雨の日でも安心。温泉と同じ源泉が使用されており、温泉の雰囲気を気軽に味わえる。

食と買い物の拠点となる「ひみ番屋街」には、地元の特産品を扱うお店や鮮魚店、飲食店など30軒以上の店舗が並び、なにを買おうか迷ってしまうほど。お菓子や加工品、地酒などを扱う土産物店、氷見漁港直送の鮮魚や干物がずらり。

午前中に漁港で水揚げされた“きときと”の(新鮮な)魚介類がその日のうちに店頭に並ぶため、品質も鮮度も折り紙つき。

秋にはサケやブリ、冬には「ひみ寒ブリ」が登場し、食通の心をつかんで離さない。

住所:富山県氷見市北大町25-5

のと千里浜(石川県):砂浜ドライブの終着点。グルメも充実の品ぞろえ!

道の駅の目の前にあるのは、日本で唯一クルマで走ることができる砂浜「千里浜なぎさドライブウェイ」だ。石川県羽咋市から宝達志水町まで全長約8kmの海岸沿いを通る特別な道路だ。

一般的な砂浜は、砂がやわらかくてタイヤが沈んでしまうが、千里浜の砂は粒子が細かく、海水を含むことでかたく締まる性質をもっているため、オフロード車でなくても走行可能なのだ。観光バスもバイクも自転車だって走行できてしまう。

とくに晴れた日などは、波打ち際を走る爽快感がたまらない。また、海に沈む夕日もおすすめ。他車の通行を妨げない場所に停車すれば、海をバックに記念撮影もOKだ。

ドライブウェイへの出入り口はいくつかあるが、道の駅「のと千里浜」のすぐ目の前にある「千里浜北口」がわかりやすくアクセスも便利だ。

砂浜ドライブを楽しんだあとは、道の駅へ行き、まずはRVシャワーで愛車の汚れを落とそう。

これは砂や塩分で汚れたクルマの足回りを無料でしっかり洗い流せる設備で、クルマをセットしてボタンを押すと約1分間にわたって、クルマの下回り目がけて勢いよく水がかかり洗い流してくれるのでありがたい。

道の駅の直売所でぜひ食べてもらいたいのが、地元・羽咋市(はくいし)が誇る「羽咋米」だ。羽咋市はもともと米づくりが盛んな地域であるが、このコシヒカリは農薬も肥料も除草剤も使わない自然栽培で育てられたもの。粒が小ぶりでかためであるが、雑味のない味わいが特徴。日本酒造りにも適しているという。

この羽咋米を使った商品がいろいろと販売されていて、大人気の「羽咋米せんべい」をはじめとして、米粉のロールケーキなどもおすすめ。なかでもイチオシは「塩むすび」。店内の羽釜で炊いたお米を、能登の天然塩で握ったもので、米のうま味がダイレクトに味わえる。

道の駅にはレストラン、カフェ、ジェラート店が併設され、能登産のイノシシ肉を使ったメニューや地元野菜、果物を使ったスイーツなど、地元食が濃く、旅の記憶に残る味が多い。

能登半島は2011年に「能登の里山里海」として日本で初めて世界農業遺産に登録され、羽咋市もその範囲に含まれている。道の駅は単なる休憩場所ではなく、地域の自然、農業、食文化が凝縮されたスポットになっている。

駐車場には4台分のRVパークが併設されている。能登観光の拠点として利用するのに便利な場所なので、ここで車中泊しながら能登観光を楽しむのもいいだろう。申し込み、チェックインは道の駅のレジカウンターで受けつけている。

住所:石川県羽咋市千里浜町 タ1-62

九頭竜(福井県):鳴きながら動く恐竜モニュメントがお出迎え

道の駅のあるエリアは全国でも有数の化石の産地。大野市は日本で最初にアンモナイトの化石が発見された所でもあり、九頭竜川沿いの地層からは恐竜を含む多様な古生物の痕跡が見つかっている。地学や古生物学の研究者にとっても重要な場所である。

道の駅からクルマで約1時間の所には「福井県立恐竜博物館」があって、恐竜の全身骨格のレプリカや、体験型アトラクションもあり恐竜ファンに人気。

道の駅の敷地内に立つティラノサウルスの親子は、親が全長約12m、子どもが約4.6mもあり迫力満点。しかも4月から11月までは、15分ごとに首や尻尾、前足を動かし鳴き声を上げる。冬季は雪の影響を避けるために撤去される。

敷地内のJR越美北線の終着駅・九頭竜湖駅の駅舎は落ち着いたたたずまいで、行ってみたい終着駅として鉄道ファンにも人気。

住所:福井県大野市朝日26-30-1