イラン船籍の貨物船が米海軍の海上封鎖の突破を試みた後、米軍がアラビア海でパトロールを行う様子=20日/US Navy

CNN米軍の当局者はイランとの現状の停戦が崩壊した場合に備え、ホルムズ海峡内のイランの能力を狙う新たな作戦計画を策定していることが分かった。事情に詳しい複数の情報筋が明らかにした。

情報筋によると、検討されている攻撃目標の選択肢には、ホルムズ海峡やアラビア湾南部、オマーン湾周辺のイランの能力に対する「ダイナミック・ターゲティング」に重点を置いた攻撃が含まれる。具体的には、小型の高速攻撃艇や機雷敷設艇など、主要水路を事実上封鎖して米国を揺さぶるイランの手段に使われている非対称戦力が対象となる可能性がある。

ホルムズ海峡の封鎖は世界経済に大きな波及効果を及ぼし、米国のインフレ抑制を試みるトランプ大統領の取り組みを脅かしてきた。今月7日に停戦が発効し、米国の攻撃は休止しているにもかかわらず封鎖は続いている。

米軍はこれまでイラン海軍を狙った攻撃を行ってきたが、最初の1カ月の爆撃の多くは、ホルムズ海峡から離れたイラン内陸部への打撃を可能にする目標に集中していた。新たな計画では、戦略的水路の周辺へのより集中的な爆撃を求めている。

CNNの以前の報道では、イランの沿岸防衛ミサイルの多くは無傷の状態にある。イランは船舶への攻撃に利用可能な小型艇を多数保有しており、ホルムズ海峡開放をめざす米国の取り組みを難航させている。

有力な海運ブローカーを含む複数の情報筋がCNNに語ったところによると、ホルムズ海峡周辺への軍事攻撃だけで直ちに航路再開につながる可能性は低い。

計画の内容に詳しい情報筋の1人は、「イランの軍事能力を100%破壊したと明確に証明できるか、米国の能力でリスクを抑えられるとほぼ確実視できる状況にならない限り、結局はトランプ氏がどれだけリスクを受け入れ、船舶の通航再開に踏み切る意思があるかにかかっている」と述べた。

情報筋によると、米軍イランを交渉の場に引き戻すため、エネルギー施設を含むデュアルユース(軍民両用)施設やインフラを攻撃するというトランプ氏の以前の脅しを実行する可能性もある。トランプ氏は外交的解決に至らない場合、戦闘作戦を再開すると表明している。

インフラ攻撃は紛争をエスカレートさせて論争の的となる可能性もあり、米国の新旧当局者の一部から警鐘を鳴らす声が上がっている。

別の選択肢として、米当局者が交渉を阻害していると示唆するイランの軍事指導者や政権内の他の「妨害者」を個別に狙う案も策定されている。情報筋によると、革命防衛隊のバヒディ総司令官も標的に含まれるという。

国防総省の当局者は目標選定計画について問われ、「作戦の安全上、将来の行動や仮定の動きについては言及しない」「米軍は引き続き大統領に選択肢を提示しており、すべての選択肢がテーブルにある」と語った。

トランプ氏は米イスラエルの作戦で最高指導者を含む高官を殺害した後、イラン政権は「分裂している」と繰り返し主張してきた。SNSへの23日の投稿では、革命防衛隊と対米交渉に関与していた政府関係者の間に亀裂があるとの見方を示し、これが外交合意への障害になっていると指摘した。

情報筋によると、米国の追加攻撃ではイランのミサイルや発射装置、生産施設など、米イスラエルによる当初の攻撃では破壊されなかった、あるいは停戦発効後に新たな戦略配置に移された可能性のある残存戦力も対象になる可能性が高い。

CNNは先日、米情報機関の評価の内容として、イランのミサイル発射装置のおよそ半数と片道攻撃用のドローン(無人機)数千機が米国の爆撃でも破壊されずに残ったと報じていた。