居住区に手作り「ミニ列車」走らせる、元エンジニアの社会貢献 中国重慶市

【新華社重慶4月22日】中国重慶市に住む王順英(おう・じゅんえい)さん(69)は地元で「手作りおじいちゃん」として知られている。赤い帽子をかぶり、デニムのオーバーオールに身を包んだ王さんが「ミニ列車」を運転して小区(居住区)を巡回すると、列車から子どもたちの歓声と笑い声が聞こえてくる。
「ミニ列車」は全長約10メートル。廃棄された木材や古いタイヤ、プラスチック箱、干し草などを組み合わせ、すべて王さんが手作りした。
王さんが暮らす小区には、木で作られた鹿やハクチョウの像、花壇、ポン菓子機など王さん手作りのものが至る所に置かれており、訪れる人を驚かせる。

高級工程師(シニアエンジニア)だった王さんは数年前に退職し、家事や孫の世話をする平穏な生活を送っていたが、「日々の日課を全てやり終えても時間がたっぷり余る。自分のスキルを生かして何かできることはないかと考え始めた」という。
ネットでいろいろな材料を購入し、小区内の廃棄された木材や建材を集めて、まず子ども1人が乗れる「小列車」を作ったところ「集まってくる子どもたちが増えるにつれ、車両もどんどん長くなった」そうで、今では隣接する幼稚園の放課後に子どもたちを乗せて小区内を数周している。

その後、王さんの手作り作品はますます増え、さらに複雑で精巧なものになった。茶たくほどの大きさの木製の台座には、操り人形劇やポン菓子機、綿あめ機が組み込まれている。コイン1枚で人形たちが連動し、餅つきや豆花(ドウホワ、豆乳をゼリー状に固めたおやつ)作りなどの動作を実演する。これらの作品は小区の新たな見どころとなっている。
王さんは「定年退職しても、私たちは自分の才能と知恵を社会に役立てることができる。共に努力して、より素晴らしい環境を作り出したい」と話している。(記者/李暁婷)
