緊迫の中東情勢じわり、酒蔵への原油関連影響は…能登杜氏新酒品評会

伝統の酒造りを受け継ぐ能登杜氏が、丹精込めて作った新酒を審査する品評会が21日、石川県能登町で行われました。被災した酒蔵が再建に向けて歩みを進める中、中東情勢の影響は奥能登の酒造りにも広がり始めています。
能登町で開かれたのは、全国で活躍する能登杜氏が手がけた新酒の品評会。
石川を含む18の道府県の46の酒蔵から145点が出品され、審査員が味わいや香りを確かめました。金沢国税局課税部鑑定官室・坂本和俊室長「夏場の気温が高かったことからお米が大変溶けにくいお米だったが、杜氏さんの技術によって米のうま味を上手に引き出したような、そんなお酒だったかなと思います」
奥能登4つの市と町にあった11の酒蔵は能登半島地震ですべて被災。単独で酒造りができているのは今も3社にとどまっていて、多くは金沢や加賀の酒蔵との共同醸造を続けています。
数馬酒造・栗間康弘さん「まだまだ頑張っている姿をお互い見せ合うことができて、それが刺激になってうちも頑張ろうという勇気をお互いもらっているところ」
燃料に重油を使用…ダイレクトに影響受ける、酒蔵は厳しい状況にそれぞれの酒蔵が復興に向かって歩みを進める中、中東情勢の緊迫化による影響が広がり始めています。
能登杜氏組合・横道俊昭組合長「燃料として重油とか使いますからダイレクトに影響は受けてくるんじゃないかなと思いますし、石油製品も上がって来ますし、かなり酒蔵さん厳しい状況になると思いますね」
日本酒の製造工程には「火入れ」と呼ばれる加熱処理があり、ボイラーの燃料として重油を使っている酒蔵は多いといいます。
さらに、倒壊した蔵の再建を目指す酒蔵にも影響が…櫻田酒造・櫻田博克代表「中東情勢ね…本当に困りましたよね。なんでこんなタイミングでいろいろ重なるんですかね…」
能登半島地震で店舗と蔵が全壊した珠洲市蛸島町の櫻田酒造。
元の場所での再建を目指し、年内に着工する予定でしたが、建設費用が高騰し資材の調達も難しくなっているといいます。
櫻田酒造・櫻田博克代表「建築資材も高騰しているし注文してもなかなか来ないような商品もあると聞いている。1日も早く中東情勢が安定化していろいろなものが発注できる・仕入れられるようになってほしい」
中東情勢の緊迫がさらに長期化すれば、様々な業種のなりわい再建に向けた道のりにも影響が広がりそうです。
