火口内で大破したヘリ

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阿蘇市の中岳第一火口で大破した遊覧ヘリが見つかった事故。3人が乗っていたヘリは、いまだ火口の中に取り残されたままです。事故の発生からきのうで3か月となる中、ヘリの機体が引き上げられることになりました。「無人の重機」を使う計画です。

1月20日、中岳第一火口内の斜面で大破した状態で発見された遊覧ヘリ。ヘリには台湾からの観光客2人とパイロットが乗っていました。事故から約1か月後…。

(消防)
「火口内のヘリの周辺に3人の姿を発見した。生存の可能性は極めて低い」

ようやく見つかった乗客ら。しかし転落や火山ガスによる2次災害が懸念されるため、火口に入っての救助は断念。いまだ引き上げができない状態が続いています。

事故発生直後、乗客の家族に寄り添った人がいます。褚建豪さん。熊本にいる台湾人で構成される熊本台湾同郷会の副会長です。家族の送迎や通訳の支援をし一緒に現場を訪れたといいます。

■熊本台湾同郷会・褚建豪副会長
「火山口のもろい地形や火山ガスを見てこれは本当に大変な環境だなという感じがあった。日本のことを信じて必ずいつか引き上げられると」

そして20日、阿蘇市などでつくる協議会は、ヘリの引き上げ方法について検討しました。協議の結果、許可されたのが「無人重機の遠隔操作」。安全性が確保されているとして、火口付近に遠隔操作できる重機を持ち込み、機体を引き上げることを許可しました。

阿蘇市によりますと、機体の位置は当初発見された場所から10メートル以上下にずれているということです。引き上げはヘリを運航していた匠航空が主体となって行われ、準備を含め30日~60日ほどかかる見込みです。

【スタジオ】
事故から3か月。観光にも影響が出ています。事故を受けて、中岳の火口見学エリアは今も閉鎖されたままとなっています。火口近くまでのバスを運行する会社からは…。

■産交バス 阿蘇山上ターミナル・竹原亜紀所長
「1月20日の事故以来、3か月間、ずっと火口周辺行きのシャトルバスも運休していて、売り上げもゼロの状態が続いています」

産交バスによりますと、火口の見学ができないことが影響してか、阿蘇駅から阿蘇山上ターミナルを結ぶバスの利用客が減っています。ことし1月から3月は去年と比べ約4割も減っていて、ゴールデンウイークを控えた今も改善の見通しは立っていない状況です。

■産交バス 阿蘇山上ターミナル・竹原亜紀所長
「お客様もここをメインに来ている人が多いですので、がっかりして帰るお客様を見るとこちらも心苦しいので一日も早く営業再開というのを願っています」