【韓国】学級崩壊の域を超えた「凶器襲撃」、児童虐待の“冤罪”を恐れて叱れない教師たち 9割が「“教権侵害”の内申書記載」に賛成する実情
4月13日午前8時44分ごろ、忠清南道鶏龍市(チュンチョンナムド・ケリョンシ)の高校の校長室で発生した教員襲撃事件は、韓国の教育界に大きな衝撃を与えている。
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高校3年生の加害生徒は、教員の過去の指導方法を問題視し、あらかじめ準備していた凶器を振るった。今回の事件をきっかけに、一部の教職員団体は「教権侵害事案の学校生活記録簿(日本の内申書に相当)への記載」という強硬な姿勢を政府に公式に要求した。
現場の教員たちは、教権侵害の現実を強く訴えている。ソウルのある中学校教員は、『日曜新聞』記者に「学校で生徒たちが単に言うことを聞かないというレベルを超えている。携帯電話の使用など授業を妨害する行為を指摘すると、教員を睨みつけたり、後ろで聞こえるか聞こえないかのような声で悪態をついたりすることもある」とし、「女性教員の場合、セクハラの被害も深刻だ」と語った。
実際、韓国教員団体総連合会(以下、教総)が最近、全国の幼稚園・小・中・高校の教員および専門職3551人を対象に実施したアンケート調査によると、回答者の約86%が教権侵害を直接的・間接的に経験したと答えた。
回答者の約半分は、生徒から暴行や傷害を受けたか、同僚の教員が暴行されるのを目撃したと集計された。
教権侵害を防ぐために、各地域の教育支援庁では「地域教権保護委員会(教保委)」を運営しているが、教員たちは実質的な問題解決に至っていないと訴える。前述の教員は「生徒を教保委に通報すると、保護者が黙っていない」とし、「子どもの不利益を防ぐために、逆に児童虐待で通報するなど、報復の懸念がある」と打ち明けた。
これを受け、一部の教職員団体では重大な教権侵害事案を学校生活記録簿に記載する案を再検討すべきだと声を強めている。教総のチャン・スンヒョク報道官は「生徒同士の暴力は生活記録簿に記載されるが、先生への暴力については記録すらされないため、“先生は叩いてもいいんだ”というシグナルを生徒たちに与えてしまっている」と指摘した。
教総は4月15日、汝矣島(ヨイド)の国会前で記者会見を開き、「教権侵害の学校生活記録簿への記載」とともに、教育活動に関連する訴訟の国家責任制の全面導入、児童福祉法改正を通じた情緒的虐待の具体化、正当な教育活動と認められた嫌疑なし事案の検察への不送致、誣告や悪質な苦情に対する逆提訴の義務化などの制度改善を要求した。

これまで教育部は、教権侵害事案を学校生活記録簿に記載する内容を検討したが、十分な社会的議論がなされていないという理由で保留にしていた。
今回の教総のアンケート調査で、回答者の92.1%が重大な教権侵害事案の学校生活記録簿への記載に圧倒的な賛成の意思を示しただけに、再推進される可能性もある。ただ、教育部の関係者は「教育現場では依然として賛否両論が分かれる事項であるため、さらなる検討が必要だ」と述べた。
実際、教員労働組合連盟(教組連)と全国教職員労働組合(全教組)は、学校生活記録簿への記録よりも、安全な教育環境を整えることが優先だという立場を示してきた。
教組連は今回の凶器襲撃事件の後、世宗市(セジョンシ)の教育部庁舎前で記者会見を開き、保護者の責任強化と早期介入の義務化を核心課題として提示した。教権侵害を防ぐために、「記録」よりも「現場対応」に焦点を当てた対応を求めた。
学校現場の関係者の間では、教権侵害事案の学校生活記録簿への記載により、校内での訴訟がさらに増加するのではないかという懸念も出ている。
現在、学校いじめ事案を学校生活記録簿に記載し、それを大学入試に反映させることで関連の訴訟が増えているが、教権侵害事案まで学校生活記録簿に記載されれば、学校が下手をすると法的紛争の戦場に変質しかねないという理由からだ。
論争が広がる中、専門家はより精巧な制度的アプローチが必要だと強調する。
光州(クァンジュ)教育大学のパク・ナムギ名誉教授は「授業妨害や指示不履行のような軽微な事案まで生徒指導録に記載すれば、かなりの副作用が予想される」とし、「生徒指導録に教権侵害事案を記録する場合、刑法上の犯罪行為に対してのみ記載すべきだ」と述べた。
ただし、教員に対する暴行や傷害など刑法上の犯罪を犯したとしても、生徒が裁判所の判決に不服を申し立てる場合も存在する。
パク教授は「判決が確定していない事案については、“一審ではこのような刑を言い渡された。現在、控訴審が進行中である”程度に記載すればいい」とし、「責任を明確にするこうした措置に加え、教権侵害を予防する対応体系も整えられるべきだ」と付け加えた。
(記事提供=日曜新聞)
