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 ◇セ・リーグ 阪神4―3DeNA(2026年4月2日 京セラD)

 阪神・佐藤輝明内野手(27)が2日、DeNA戦(京セラドーム)の初回1死一、二塁から左中間フェンス直撃の決勝適時二塁打を放った。巨人との開幕戦こそ無安打に終わったが、翌日から5試合連続安打。チーム4勝中、2勝を自身のバットで決め、昨季リーグトップタイの勝利打点20を稼いだ“V男”がロケットスタートに成功した。打率.333と絶好調の4番が、2010年以来16年ぶりとなる開幕2カード連続勝ち越しへ導いた。 

 虎党がドームに充満させた熱気と興奮を、4番の鋭い弾道が鮮やかに切り裂いた。1勝1敗で迎えたホーム開幕カード第3戦の初回1死一、二塁。絶好の先制機で佐藤輝が燃えた。DeNA・竹田がカウント2―1から投じた146キロ直球を素直に流し打ち。軽く振り抜いたバットから放たれた打球速度178キロの弾丸は、失速することなく左中間フェンス上部を直撃した。

 「早めに(先発)伊原を援護したかったので、良かったです。結果が出ているということに関しては、良かったかなと思います」

 直後の守備。一塁ベンチから大股で三塁へと向かう主役に、360度を黄色く染めたファンから「輝コール」が降り注いだ。2回までに4点を挙げる猛攻の口火を切り、1点差での逃げ切りに成功。これでチーム4勝のうち、2勝が佐藤輝のバットによる決勝打でもたらされた。昨季、球団歴代2位タイの勝利打点20を挙げた生粋のスラッガーが、悲願のリーグ連覇を期す26年の開幕早々から屈指の勝負強さを発揮。“V男”は今季も健在だ。

 「そう(もう少しでホームランだった)っすね、はい。まあ良かったです。いいんじゃないですか?」

 誰もが待ちわびる今季1号こそお預けになっても、代わりに二塁打はリーグトップの4本。この日の1本で、プロ6年目、通算666試合目にして通算150二塁打に王手をかけた。球団左打者最速、そして2リーグ制以降の球団最速も確実のハイペースで、ツーベースを稼ぐ。第2打席以降は3打席続けて空振り三振に倒れても、開幕2カード計6試合を終えた打率.333は22年に並ぶ高数値。16年ぶりの開幕2カード連続勝ち越しは、背番号8の存在なくして成しえなかった。

 3日からは、マツダスタジアムに舞台を移して、広島と対峙(たいじ)する。昨年3月28日の開幕戦第1打席で12球団最速アーチを放った記憶は、本人の脳裏にも鮮明に残っていることは疑いない。肌寒さが残るであろう敵地の夜を、鮮烈な放物線で熱くする。(八木 勇磨)

 ○…佐藤輝(神)が初回の先制二塁打で通算149二塁打。150二塁打到達なら阪神生え抜き選手では過去19人が到達。目下プロ666試合目で、49年藤村富美男の630試合に次ぐ2番目、2リーグ制以降および左打者では最速到達が決定的だ。持ち味の本塁打の一方、二塁打も新人から25、35、30、21、34、4と昨季まで5年連続21本以上をマーク。昨季はリーグトップと中距離にも強い。