ビザ・ワールドワイド・ジャパンは3月31日、「オンライン決済に関する調査」の結果を発表した。調査は2025年12月、一般消費者向けにオンライン販売を行い決済に関与している就労者1,854人および、直近3か月以内にオンラインで商品・サービスを購入した20〜69歳の男女2,070名を対象にインターネットで行われた。

○法人調査:EC売上は拡大見込みも、課題は「ユーザー体験」

一般消費者向けオンライン販売を行う法人を対象とした調査では、今後EC売上が増加すると考えている企業は85%にのぼった。「とても増えると思う」(33%)と「多少増えると思う」(52%)を合わせ、多くの企業がEC市場の成長を見込んでいる。この傾向は、企業規模が大きくなるにつれ、強くなっている。

85%の企業が一般消費者向けオンライン販売の売上増加を見込む

決済手段としては、クレジットカード決済が約86%と最も多く採用されている。その選定、導入理由としては、対象ユーザーが多いこと、ユーザーの利便性が高いことに続き、セキュリティが優れていることがあげられている。

一方で、約8割(79%)の事業者がチェックアウトを含む購入プロセスの途中で離脱があることを認識している。これは、企業規模が大きくなるにつれ高まり、特に500名以上の規模の企業では約9割となっている。これには様々な要因があるが、「ユーザーが決済画面で、カード情報や氏名などの入力を『面倒』だと感じて購入を諦めてしまうこと」を心配事として挙げた企業は約3割(29%)に達した。決済体験の在り方が、ユーザーの購買行動に影響を与える要素の1つであることがうかがえる。

79%の企業が購入途中での離脱を認識/29%の企業が入力の手間による離脱を心配

さらに、約4割(38%)がオンライン販売の運営において、今後も取り組みが必要な点として、サイバーセキュリティや不正取引への対応をあげている。消費者向けのUXと安全性を同時に向上する必要性を改めて浮き彫りにしたと言える。

○消費者調査:購入途中の離脱や決済時の不安が顕在化

消費者向け調査では、3年前と比べてオンラインショッピングの利用回数・金額が「増えている」と回答した人はそれぞれ52%と53%と共に過半数を超え、EC利用の拡大傾向が確認された。また、利用する決済方法としては、各サイト・サービス共通で「クレジットカード」の利用が最も高い結果となっており、その理由として、「ポイントが貯まる」(55%)の次に、「決済が早い」(43%)と「手間がかからない」(37%)があげられている。

オンラインショッピングの利用変化(3年前との比較)

クレジットカードがもっとも使われる理由

一方で、オンラインショッピングの購入途中で離脱した経験がある消費者も多く、カード情報の入力や認証に対して不安を感じたことがある人は56%、不便に感じたことがある人は31%となり、決済時のカード情報の入力や認証は、消費者が負担を感じやすい要因の1つであることがうかがえる。特に、クレジットカード情報を都度入力する層では、「カード情報入力箇所」での離脱が高い傾向が見られている。

カード情報の入力や認証に対して不安や不便に感じたことがある人