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雄物川高校バレーボール部の宇佐美大輔前監督が部員に体罰をしていた問題で、県教育庁が検証結果をまとめました。

最大の問題点として、被害を訴える情報提供が複数回あったにも関わらず体罰の認定に至らなかったことを挙げたうえで、再発防止策も示しています。

県教育庁は27日に臨時の教育委員会会議を開き、雄物川高校男子バレーボール部の宇佐美大輔前監督による体罰・暴言の検証結果を報告しました。

高校教育課 古屋桃香課長
「なぜもっと早期に事実確認ができなかったのかというところ、それからもう1つはなぜ未然に防ぐことができなかったのかという部分と2点でまとめてございます」

県教育庁のまとめによりますと、宇佐美前監督は2016年度に、部員4人に対し、頬をたたく、足で体を払うといった体罰を行い、「消えろ」などの暴言を浴びせました。

校長・教頭の聞き取りに対し行為を認め、その後、1週間の指導停止となっています。

2023年4月ごろから去年9月にかけては複数の部員に対して平手やこぶしでたたく、腹部を蹴る、ボールをぶつける体罰がありました。

「馬鹿」「帰れ」「おまえのせいで負けた」など、部員の心を深く傷つける暴言が常態化し、精神的な苦痛の影響で登校できない部員も出ています。

宇佐美前監督は去年11月に懲戒免職処分となりました。

県教育庁は最大の問題点は、初めに発覚した体罰のあとも複数回被害を訴える情報提供があったにも関わらず事実認定に至らなかったことだと報告しています。

課題としては、被害調査の中心が同僚の校長や教頭だったこと、「大会に出られなくなる」といった部員の恐怖心を十分考慮しなかったこと、「厳しさは愛情」というゆがんだ信頼関係の形成、県教育委員会の踏み込んだ対応の欠如などをあげています。

体罰が起こった原因としては、勝利至上主義、指導の密室化、前監督を管理する機能の不全、研修の形骸化があったと分析。

再発防止策として、無記名式のアンケートなどによる生徒の「心理的安全性」の担保、不適切な指導の予兆が見られる教員への早期介入など、学校任せにしない仕組みの整備、練習の公開などによる外部の目を入れた指導体制の構築、規範の策定を通した実効性のある研修の徹底などを掲げました。

高校教育課 古屋桃香課長
「全ての生徒が生き生きと、主体的に生き生きと活動できる環境の構築に向けて体罰、暴言を根絶して安心して学校生活を送ることができる環境を整えてまいります」

報告書には「体罰や暴言」と「成長を促す厳格な指導」とを明確に区別し、どのような立場の人からも理解が得られる教育活動を実践していく方針が示されています。


※27日午後5時10分からのABS news every.でお伝えします