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さらに遅れを取っているAppleのAI戦略、大丈夫かな?

BloombergでApple関連ニュース担当しているマーク・ガーマン氏によると、最新バージョンのSiriの開発はあまりうまくいっていない状況のようです。来月登場とされるのiOS 26.4で公開される予定のアップデートされたSiriは、完全版ではなく一部機能のみの提供になる見込みとのこと。

「CMで描かれた理想」と現実のギャップ

これはAppleにとってあまりいい状況とは言えないですよね。Appleは長い間、ポケットの中で賢く動くパーソナルアシスタントとしてSiriを宣伝してきました。2024年の秋には、ドラマシリーズ「ラスト・オブ・アス」のエリー役でお馴染みのベラ・ラムジーを起用したCMも公開されています。

でもこのCM、取り下げられてしまったんですよね。というのも、CMで描かれていた機能を提供できなかったから。

チャットボットのようにSiriへ質問し、複数のアプリにある自分の情報から適切な答えを出してもらうという機能は、既存技術から考えれば実現可能に思えます。しかし2026年になっても、AppleはそれができるSiriをまだリリースできていません。

Google依存のAI戦略

AppleはAI分野でGoogleに大きく後れを取っている状況なので、何らかの成果を示す必要があると考えられています。

まだ公開されていない新しいSiriを動かすAIモデルは、年間10億ドル(約1550億円)でGoogleから事実上借りているものだとされています。今回の問題の原因が「Googleのモデルのせい」という可能性も否定できませんが、仮にSiriがうまく機能しなかったとしても、消費者がGoogleを責めるとは考えにくい状況です。

ガーマン氏の情報筋によると、新しいバージョンのSiriはテストで質問を誤って処理するケースがあり、また応答に時間がかかりすぎることもあったそうです。何に対して長すぎるのかは明らかにされていませんが、動作が遅いことは確かなようです。

特に、ベラ・ラムジー出演のCMであったような、個人データを横断的に参照して「ラリーがすすめてくれたギリシャ料理店は何だった?」といった質問に答える機能は、iOS 26.4には間に合わず、さらに先送りされると見られています。 

もしベラ・ラムジー版のSiriがiOS 26.5で実装され、Apple社員がテストに使っている動作中のOSと同様のインターフェースが採用された場合、「新しいSiriをプレビューとして試せるオプションが用意されるかも?」とガーマン氏は述べています。つまり、正式版というよりも、自己責任で試してくださいね、という実験的機能になるかもしれません。

iOS 26.4以降の段階的更新

とはいえ、こういったSiri機能が完全に中止されるわけではなく、あくまで延期だとされています。

ガーマン氏によると、Appleは3月にiOS 26.4とともに一部のSiri更新を公開、その後、残りの新機能を5月の26.5アップデート、さらに9月に予定されているiPhone 18シリーズの発売に合わせたiOS 27の大型アップデートで段階的に追加していく計画のようです。ただし、今後計画が変更される可能性もあると記されています。

また、Siriを用いた「App Intents」の音声操作機能も延期される見通しだとガーマン氏は伝えています。App Intentsはアプリを操作するための新しいフレームワークで、Appleはこれが今後、開発者向けプラットフォームの中でますます重要な役割を果たすと説明しています。ただ、Xの投稿を見る限り開発者の間ではバグだらけであまり好印象ではない感じです。

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