左からファルカン、バティストゥータ、ジェコ、アウダイール。(C) Alberto LINGRIA,Getty Images

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 セリエA最盛期に強烈なインパクトを放った「セブン・シスターズ」(ユベントス、ミラン、インテル、ローマ、ラツィオ、フィオレンティーナ、パルマ)を対象に、1975年以降のそれぞれの歴代外国籍タレントを、各クラブの事情通に独自のものさしで評価、順位付けしてもらった。 ウルティモ・ウオーモ誌のエマヌエーレ・アットゥーロ記者が選出したローマの歴代最高助っ人TOP10は――。―――◆―――◆――― ローマのアイデンティティーを支えるのは、「ロマーノ」(ローマっ子)であり「ロマニスタ」(ローマサポーター)である地元出身のプレーヤーたちだ。しかし、クラブ史には数多くの外国人選手の名も刻まれていて、最後の2つのスクデットでは2人の外国人が主役を演じた。バティストゥータとファルカンだ。 バティストゥータの獲得は、1982−83シーズンを最後にセリエA優勝から遠ざかっていたローマの明確な意思表示だった。われわれはセリエA最高の選手を手に入れることができる、すなわちスクデットを勝ち取ることができる――。そして結果はその通りになった。バティ加入初年度の2000−01シーズンに、ローマは18年ぶり3回目のリーグ制覇を成し遂げている。 ファルカンはクラブ史上最高のプレーヤーと考えられていた。少なくともトッティが出現するまでは。ローマ教皇の都市で「聖人」と称されるためには、真に特別な存在でなければならない。そんなファルカンはクラブのアイデンティティーにブラジルとの結びつきを作り出した。80年代には人気歌手のリトル・トニーが「ローマ・ブラジレイラ」と歌い、トニーニョ・セレーゾはそれに合わせて踊ったものだ。その伝統は90年代以降もアウダイール、カフー、そしてタッデイが受け継いだ。【画像】“世界一美しいフットボーラー”に認定されたクロアチア女子代表FW、マルコビッチの魅惑ショットを一挙お届け!


 ロマニスタたちは美しくエレガントでクールなプレーヤーを好む。大仰なドリブルで観る者を沸かせたカンデラ、タキシードを着ているかのように優雅にプレーしたジェコは、その代表格だ。 ロマニスタはまた、戦士の魂を持ったプレーヤーも愛している。彼らはフェラーの熱しやすい性格と闘争心にみずからを重ねた。ナインゴランの赤いモヒカンヘア、激しいタックル、そして強烈なミドルシュートは、怖れるものは何一つないという気持ちを与えてくれた。 彼らのうち何人かは、引退後もローマに留まっている。ローマ訛りで話し、オリンピコに足を運ぶ彼らに、ロマニスタたちは特別な愛着を感じている。


 以下は、ローマ在籍期間中の公式戦の通算戦績とランキングだ。1位:パウロ・ロベルト・ファルカン(元ブラジル代表MF)在籍期間:1980年8月〜1985年8月公式戦通算成績:152試合・27得点2位:アウダイール(元ブラジル代表DF)在籍期間:1990年7月〜2003年6月公式戦通算成績:436試合・20得点3位:ガブリエル・バティストゥータ(元アルゼンチン代表FW)在籍期間:2000年7月〜2003年8月公式戦通算成績:87試合・33得点4位:ルディ・フェラー(元ドイツ代表FW)在籍期間:1987年7月〜1992年6月公式戦通算成績:198試合・68得点5位:カフー(元ブラジル代表DF)在籍期間:1997年7月〜2003年6月公式戦通算成績:218試合・8得点6位:エディン・ジェコ(ボスニア・ヘルツェゴビナ代表FW)在籍期間:2015年8月〜2021年8月公式戦通算成績:260試合・119得点7位:ラジャ・ナインゴラン(元ベルギー代表MF)在籍期間:2014年1月〜2018年6月公式戦通算成績:203試合・33得点8位:ヴァンサン・カンデラ(元フランス代表DF)在籍期間:1997年2月〜2005年6月公式戦通算成績:289試合・16得点9位:ロドリゴ・タッデイ(ブラジル人MF)在籍期間:2005年7月〜2014年7月公式戦通算成績:296試合・31得点10位:トニーニョ・セレーゾ(元ブラジル代表MF)在籍期間:1983年7月〜1986年6月公式戦通算成績:104試合・25得点文●エマヌエーレ・アットゥーロ(ウルティモ・ウオーモ誌)翻訳●片野道郎 【著者プロフィール】1988年、ローマ生まれ。ローマ大学で記号論を学び、スポーツWEBマガジン『ウルティモ・ウオーモ』で2015年の創刊時から編集主幹を務め、現在は編集長補佐。カルチャー系の記事も他媒体に寄稿する。※『ワールドサッカーダイジェスト』2025年2月6日号より加筆・修正