クレーン落下 台中メトロ、全線で運転再開 事故当時の映像も公開 台湾

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(台中中央社)中部・台中市で建設中の建物の屋上に設置されていたクレーンの一部が台中メトロ(MRT)グリーンラインの線路上に落下して走行中の列車が衝突し、1人が死亡、10人がけがをした事故で、同社は11日、同線の全線で運転再開した。また記者会見を開き、事故発生当時の監視カメラの映像を公開した。

公開された映像では、事故に遭った列車は10日午後0時26分50秒に現場近くの駅に到着。同27分4秒にクレーンの一部が防音壁を突き破って落下し、同14秒に駅の警備員が線路に支障物があることを駅長に報告した。

また同26秒には列車内の添乗員も線路の異常を確認。運行指令センターに報告するとともに、ブレーキ操作を試みるために通常はカバーがかけられている運転台を鍵を使って開けようとしたものの、列車は同30秒に発車。同45秒にクレーンの一部と衝突し、同52秒に列車は停止した。

同線は自動運転を行っている。同社の関係者は、警備員と添乗員の緊急時の対応はいずれも標準作業手順に沿ったものだと説明。だが事態の発生に対応する時間が短かったとし、同様の事故再発を防ぐため、今後はホームに非常停止ボタンの設置を検討すると語った。

同社の林良泰代理董事長(会長)は会見の前に犠牲者に黙とうをささげた他、列車や線路に被害や営業損失が出たとして、今後建設会社などに少なくとも2億台湾元(約8億7300万円)の損害賠償を求める方針を示した。

(蘇木春/編集:齊藤啓介)