女性はケンタッキーで注文したチキンの数が合わないという理由で警察に通報(画像は『102.3 WBAB 2022年3月23日付「Ruffled feathers: Ohio woman calls 911 to squawk about KFC order」』のスクリーンショット)

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今月22日、米オハイオ州の警察に「ケンタッキーで注文をしたらチキンが足りなかった」という耳を疑う通報が入った。オペレーターは「警察が対応する問題ではない」と答えたが、女性は執拗に現場に警察官を派遣するようにと訴えたことから、ネット上では「こんな通報をする人は罰金を支払うべき」など怒りの声が多数あがっている。『FOX59 News』などが伝えた。

米オハイオ州カヤホガ郡のユークリッド警察(The Euclid Police Department)が、同州クリーブランド地域を管轄し緊急サービスを提供する「Chagrin Valley Dispatch」に1人の女性から不適切な通報が入ったことを公表した。

通報した女性はユークリッドにあるケンタッキー・フライド・チキン(以下、KFC)の店舗を訪れ、ドライブスルーでチキンを8個注文し料金を支払ったが、受け取った袋の中には4つのチキンしか入っていなかったという。そして女性はKFCの店舗にクレームの電話をせず、緊急電話番号の911(以下、911コール)にかけて「4個しかチキンを受け取っていないの。私は注文した全てのチキンが欲しいんです」と堂々とオペレーターに訴えたのだ。

こんな内容の通報があるとは思わずオペレーターは困惑したはずだが、冷静に「それは民事問題ですので該当店舗の店長と話し合いをしてください」と自身で解決するように促した。しかし通報した女性は納得がいかないようで、現場に警察官を派遣して欲しいとしつこく要求したそうだ。結局、女性をなだめることができなかったため警察官が現場に向かい、女性に「私たちができることは何もありません」とわざわざ直接会って伝えることとなった。

ユークリッド警察のスコット・マイヤー署長(Scott Meyer)は「ドライブスルーでの注文間違いは警察に連絡するような問題ではありません」とコメントし、不必要な911コールを行わないよう注意を促すために今回の件を公表するに至ったことを明かした。

このニュースを見た人からは「こういう人って大嫌い」「馬鹿げた個人的な問題で911コールをする人って本当に何なの?」「緊急性のない911コールをした人には100ドルの罰金をさせるべき」など怒りのコメントが殺到した。

不適切な通報や救急車の要請は日本でも問題になっているが、米国進歩センター「Center for American Progress(CAP)」と法執行アクションパートナーシップ「Law Enforcement Action Partnership(LEAP)」がアメリカの8都市を対象に行った独自の調査によると、全ての911コールのうち23〜39%が優先度が低く緊急性のない通報であり、命に関わるような緊急性の高い911コールは全体の18〜34%であった。

この数字からも分かるように、過去にも今回と同様に呆れるような内容の通報が何度か話題になっていた。その中には10歳少年が算数の宿題わからず911コールをしたケースがあったが、緊急電話番号の重要性を理解していない子どもが誤って電話をかけてしまうのは仕方ないと思える。しかしイギリスでは「旅行中に息子の面倒をみてほしい」とベビーシッターを依頼した母親も現れ、物議を醸していた。

画像は『102.3 WBAB 2022年3月23日付「Ruffled feathers: Ohio woman calls 911 to squawk about KFC order」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)