【月間表彰】ベガルタ仙台FW西村拓真!“かっこいい”ゴールパフォはあのスペイン代表ストライカーが由来

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Qolyでは、Jリーグをさらに盛り上げる「DAZN Jリーグ推進委員会」の活動の一環として、2021シーズンも月間で最も印象深いゴールパフォーマンスを行った選手を「Jリーグ月間ベストゴールパフォーマンス」として表彰。選手へのインタビューを通じ、パフォーマンスの裏側にあった想いやエピソードなどを紹介する。

今シーズンの第4回となる、2021年6月の「Jリーグ月間ベストゴールパフォーマンス」にQolyが選出したのは、明治安田生命J1リーグ第18節の鹿島アントラーズvsベガルタ仙台で、西村拓真が披露したゴールパフォーマンスだ。

【動画】鹿島を相手にアウェイで決めた、西村拓真の値千金弾!

アウェイでの貴重な先制点!からの、西村がこれまで度々やってきた歓喜のポーズを見せた印象的なシーンだった。

そこでQolyは、ベガルタ仙台を牽引する日本人ストライカーを直撃!鹿島戦のゴールパフォーマンスや手倉森誠監督が就任した今季の仙台、以前プレーしたロシアなどについていろいろ聞いてみた。

(取材日:2021年7月8日)

トンネルを抜けた先にあった「大きな喜び」

――先日の試合で負傷交代されましたが、普通にトレーニングをされているということで安心しました(※10日の北海道コンサドーレ札幌戦は後半から出場)。時期的にはいよいよ本格的な夏へ入っていきますね。

暑いのは嫌いですけど、試合は夜なので大丈夫です。昼間練習の時くらいですね。

――今シーズンのベガルタ仙台は、序盤戦苦しい戦いが続きましたが4月ごろから成績的にも上向いてきた印象です。ここまでの戦いぶりを西村選手はどのようにとらえていますか?

序盤はチームが確立できていなかった印象ですが、試合を重ねるにつれて自分たちのやりたいことが徐々に出せるようになってきました。そこが負けることが少なくなってきた要因だと思っています。

――アウェイで0-2から終盤追いついて引き分けた10節の横浜FC戦が一つ、転機になったのかなと感じているのですがいかがでしょう?西村選手も今季初ゴールを記録しました。

どの試合がというのは特になくて、結果は出ていませんでしたが、一試合ごとに内容が良くなっている感覚はありました。チームとして少しずつ自信をつけて今の状態があるのかなと思います。

――今シーズンから手倉森誠監督が就任しました。西村選手は初めて指導を受けると思いますが、手倉森監督のサッカーはどんなサッカーですか?

「全員攻撃・全員守備」の連動したサッカーという印象です。

――個人的にはどんなことを言われます?

決められなかった試合のあとは、ダジャレも交えつつゴールのことを言われますし、様々なプレーの局面についても色々言ってもらっています。

――やはりダジャレは欠かせませんね(笑)。仙台は、ホームで勝てない試合が昨シーズンから本当に長く続きました。あの日々は選手としてどのように感じていました?

いやぁ…。不思議とアウェイでは勝てるんですけど、ホームで勝てない。勝ちたいと強く思っていても負けしまうという結果が続いて、正直理由も分かりませんでした。本当になぜだろうと。

ただ、そこを抜けた先に大きな喜びが待っていたので、あの試合はすごく自信になりました。

――12節の柏レイソル戦ですね。西村選手が決勝点を決め、1-0で勝利しました。ゴールを決めた瞬間はどうでしたか?

また追いつかれるんじゃないかという気持ちでした(苦笑)。ホームで戦う際は本当にそういうマインドになってしまっていたので…。今はそういったところがチーム全体としてすごく変わりました。

ゴールパフォーマンスは、小さい頃に見た…

――そうした中で、本題となる18節の鹿島アントラーズ戦です。ゴールパフォーマンスの話の前に得点の場面を振り返っていただけますか?アピアタウィア久選手のロングボールからでした。

最初オフサイドかと思ってプレーするのをやめたのですが、ベンチから「(オフサイド)ないぞ!」という声が聴こえました。そこから再びダッシュで行ったら、いい感じにボールがこぼれてきて。

GKが出てきたので何とか先にボールに触りたいと足を伸ばしたところ、うまく抜けられてゴールを決めることができました。

――そして、ゴールパフォーマンスです。以前からやっているポーズですが、あれはいったい何が由来ですか?

小さい頃に見た、フェルナンド・トーレスのワールドカップでのゴールパフォーマンスです(※2006年ワールドカップのチュニジア戦)。あのかっこよさが忘れられず、2018シーズンのV・ファーレン長崎戦からやっています。

※こちらがその2018年3月の長崎戦。記念すべき初ゴールパフォーマンスは0:16付近。

――トーレスだったんですね!西村選手はFWですし、それ以前もゴールパフォーマンスについて考えた瞬間はあったのでは?

まったくなかったのですが、一度、当時の渡邉晋監督に「得点した時のパフォーマンスを考えておけ」と言われた記憶はすごくあります。

――(笑)。それは何かきっかけがあって言われたのですか?

分からないですね。ダサかったのかな(笑)。言われたのはすごく覚えています。

それで出てきたのが、昔からかっこいいと思っていたトーレスのパフォーマンスでした。なかなかトーレスのようにかっこよくはできないですけど(笑)。

――いやいや、西村選手のもかっこいいです!今年のEUROでスペイン代表のアルバロ・モラタも同じようなパフォーマンスをやっていますね。それは知っていました?

知っています。ただちょっと違う感じがありますね。

ロシアで掴んだもの

――EUROやコパ・アメリカは観ています?海外で気になる選手は?

ハイライトを中心に観ています。基本、FWの選手はみんな気になりますね。

ガツガツしている選手が好きです。ルイス・スアレス(ウルグアイ代表/アトレティコ・マドリー)や、今だったらラウタロ・マルティネス(アルゼンチン代表/インテル)とかも。

――南米の選手が多いですね。

南米のほうが個人の力がはっきり出るので、見ていてすごく面白いです。

戦術があるのはもちろんですが、最後はやはり個。駆け引きなどが勉強になりますし、特にブラジル代表はコパ・アメリカで見ていてもとても面白いですね。

――西村選手も2018年の夏から1年半、ロシアでプレーしました。先日、DAZNの『Jリーグプレビューショー』に出演した際に「サッカー観や人生観が変わった」と仰っていましたが、日本と具体的にどこが違い、自身の中でどんなことが変わりました?

ゴールまでの速さや、チャンスがあるのであればラストパスを積極的に狙っていくこと、あとは1対1での球際やスピード感が違いました。

変わったのは、日本とは全然違うんだと認識できたところですかね。勝利に対する執念などを含めその後の成長材料になっています。

――CSKAモスクワには西村選手の前にも本田圭佑選手が在籍していました。それで何か言われたりみたいなことはありました?

特になかったですね。日本に興味を持っている人が多かったですし、嫌な思いをしたことは全然ありませんでした。

――あのタイミングでロシアのCSKAモスクワへ移籍した理由を改めて教えてください。

2018年のワールドカップを見て、「あの舞台に立ちたい」という思いが強くなりました。そのためには海外でプレーしないといけないと思い、代理人とも色々話をしていたところ、オファーが届いたという流れです。

あの時は何も考えず、とにかく成長したいという思いで行くことを決めました。

――西村選手自身、自分の一番のストロングポイントはどこだと感じています?

あまり他人のことが気にならないかもしれないです。何か言われたりしても気にならないですし、他人と比べたりすることもほとんどないですね。

――そういうところも大事ですよね。

変人と思われるか、紙一重だと思いますけど(笑)。

「とにかく個人の能力を伸ばすこと。それがチームの力に繋がる」

――ポジションはずっとFWですか?

高校3年生(※富山第一高)からで、それまでは中盤やサイドをやっていました。完全にFWになったのは仙台に来てからですね。

――そうなんですね。今や生粋の点取り屋という感じです。そういえば話を戻して、鹿島戦は1-0のまま後半アディショナルタイムに入り、西村選手は92分に交代でピッチを下がりました。でもそこから長かったじゃないですか。どんな気持ちで試合を見ていました?

もしかしたら、というのは思っていました。展開が展開でしたし、相手のコーナーキックも続いていました。「これをしのげばもう終わりだろう」というところからなかなか流れが切れず、案の定、最後の最後に…。

本当に、サッカーをしているなと思いました。こういうところで決まるんだな、と。

――鹿島戦を含め、ここ最近勝てない試合が続いています。勝ち切るために何が必要だと西村選手は感じていますか?

個人のことでいえば、決められるところを確実に決めていればチームを助けられると思います。チーム全体でいえば、駆け引きのところ。鹿島戦のように最後で追いつかれる試合もありますし、自分たちのミスから良くない失点の仕方をしている試合もあります。

そういった勝負における駆け引きの部分は手倉森監督も常に言っていますし、チームとして課題だと思っています。

――札幌戦後に中断期間に入りますが、後半戦に向けた準備として意識したいことは?

とにかく個人の能力を伸ばすこと。それがチームの力に繋がると思うので、個人にフォーカスしてこの中断期間を大事にしていきたいです。

――ありがとうございます。それでは最後に、ベガルタ仙台のサポーターに向けてメッセージをお願いします!

今シーズン、ゴールパフォーマンスをたくさんできるように頑張りますので、引き続き応援よろしくお願いします!

西村 拓真

1996年10月22日生まれ(24歳)
ベガルタ仙台所属

2021 明治安田生命J1リーグ 第5節
ベガルタ仙台 vs ガンバ大阪
8月3日(火)19:00キックオフ!