iPhone 12(仮)発表イベントは9月10日?から新iPad Airは来年3月発売?まで。最新アップルの噂まとめ
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人気ゲーム『Fortnite』がApp Storeから削除されたことをきっかけに、ゲーム企業ばかりか新聞業界からも30%の手数料に対して異議が噴出している8月の中旬。アップルの収益源の1つも大きな転機を迎えるのかもしれません。

iPhone 12(仮)発表イベントは9月10日?から新iPad Airは来年3月発売?まで、最新アップルの噂をまとめて振り返ります。

中国企業が台湾TSMCから100人以上の技術者を引き抜きか(日経報道)

TSMC

台湾TSMCは、iPhoneのSoCであるAシリーズチップを生産を一手に引き受ける世界最先端のファウンダリ(半導体製造企業)です。中国通信大手ファーウェイの独自チップ「Kirin」を製造も担当していましたが、米トランプ政権の規制強化を受けて6月に同社からの受注を停止。さらに先日、米国製設計ソフトウェアや機器を使用した半導体へのアクセスを締め付られたことで、ファーウェイのTSMC製チップ調達はいっそう難しくなっています。

そんな事態のもと、中国政府にバックアップされた2つの新興企業がTSMCから100人以上の技術者を引き抜いているとの報道。そのチッププロセス技術開発も元TSMC幹部がリードしているとのことで、すでに3nmプロセス技術に到達しつつある本家からは2〜3周遅れとは言え、14nmおよび12nm技術を目指していると伝えられています。

香港問題など米中関係の亀裂が深まるなか、今後は中国ハイテク企業が米国に由来する技術を用いた半導体にアクセスするのはほぼ不可能となるはず。TSMC以外のサムスンやMediaTekといった企業との取引も制約を受ける可能性があり、中国政府が国策として人材引き抜きを後押しするのも自然な成り行きと思われます。

長年にわたる設備投資や緻密なシステムがものをいう半導体生産の分野で、すぐTSMCの業界トップが揺らぐわけではありません。しかし人材とともに流出が懸念されるのが企業秘密であり、同社は製造装置サプライヤーに自社向けにカスタマイズされたツールを中国企業に販売しないよう誓わせているとのことです。

アップル版xCloudが準備中?クラウドゲーミング特許申請が明らかに

Peter Summers via Getty Images

アップルが5Gによるクラウドゲーミング(外部のクラウドサーバーでゲームを動かし、プレイヤーの端末に動画としてストリーミングする技術)特許を出願していたことが判明。それは昨今のクラウドゲーミング流行りから驚きではありませんが、問題はタイミング。つい最近、マイクロソフトのXCloudやGoogle Stadiaといった同様の他社サービスがApp Storeガイドラインの制約からiOS/iPadOS上では認められないと公言した直後のことです。

次期フラッグシップiPhone 12(仮)シリーズでも全モデル5G採用が確実視されていますが、超高速かつ超低遅の特性を生かしやすいサービスといえば、美麗な画面や入力へのレスポンスが重視されるクラウドゲーミング。サムスンのGalaxy Note 20イベントでもxCloud(を含むXbox Game Pass)バンドルが発表され、5Gのメリットをセールスに繋げる目論見が打ち出されていました。

アップルの特許は5Gの速さや低遅延に頼り切らず、クラウドサーバー間で適切に負荷分散をしてリソースを最適化しましょうというもの。特許は必ずしも製品化されるとは限りませんが、少なくともiPhone 12の5G対応を前提として社内で研究開発している可能性は透けて見えます。

それだけに同様のしくみを持つxCloudやStadiaアプリの公開を拒否したことは、競合サービスの排除を狙っているとの疑いを招きかねません。Android陣営ではGeForce NOW を含めクラウドゲーミングはほぼ網羅されつつあり、iPhoneが市場で対等に戦いユーザーの便利さを増すためにも、App Storeでの他社サービス承認が望まれそうです。

iPhone 12(仮)4モデルのダミーユニット4つが流出。やはりフラットデザインか

9to5Mac

アップル公式にiPhone 12の発売が例年より数週間遅れ、つまり早くても10月初旬とアナウンス済み。だとしても数か月先に迫っているなか、またしてもダミーモデル写真が公開されました。

今回は全4モデル、5.4インチと6.1インチ×2および6.7インチモデルが勢ぞろい。いずれもiPhone 11発売直後の昨年9月から噂されていた通り、側面はiPhone 4を思わせる直線的なフラットデザインとなっています。

しかしサードパーティのケースメーカーから流出したダミーモデルの共通点として、前面のノッチ(画面上部の切り欠き)や背面カメラ構成の情報は不明なまま。iPhone用ケースを作る上でノッチも背面カメラの詳細も必要ないから(どちらも被さるようなケースは使いにくい)と思われます。

デザイン以上に気になるのがお値段。5G対応によるコスト上昇を吸収するためバッテリー基板を安上がりにするようサプライヤーに圧力を掛けているとの噂もありますが、そうまでしないとiPhone 11より値上げになる恐れがあるのか……との危惧も呼びそうです。

新iPad AirはA14(仮)搭載で2021年3月発売? 次期iPad Proは早ければ2020年9月発売とのウワサ

Engadget Japan

新型iPadシリーズは今年の早い時期から噂されながらも、新型コロナ感染拡大による生産網の混乱のためか、消費者の需要落ち込みも配慮されているのか、iPad Pro(2020)以外は一向に姿を現しません。中でも注目を集めているのが、廉価かつ高性能と予想されている第4世代iPad Airでしょう。

中国のハイテク情報サイトMyDriversの「海外情報筋」によれば、iPad Air 4(仮)はiPhone 12シリーズと同じA14(仮)チップを搭載して2021年3月に発売。そしてトラックパッド内蔵Magic Keyboard対応、11インチのLiquid Retinaディスプレイ、USB-Cコネクタを採用とのこと。これら全ては従来iPad Proシリーズ専用のプレミアム仕様であり、「ハイエンドのiPad Proとエントリーレベルのすき間を埋める位置づけ」と主張されています。

従来のiPad Air価格帯で提供されるなら歓迎ですが、現在の第3世代よりも150ドルも高い649ドルになるとも述べられています。それならAirではなくセミProなのでは……との思いもよぎりますが、そちらは台湾メディア工商時報のいう「お手ごろ価格」のほうが当たって欲しいところです。

またMyDriversは、新型iPad Proが今年9〜10月に発売されるとも予測。しかしミニLEDディスプレイ(液晶のバックライトLEDを細かく分割して有機ELに対抗できる高コントラストやダイナミックレンジを実現する技術)搭載ならば2021年初めまで見込みは薄く、ミニLEDでないなら3月に発売されたばかりのiPad Pro(2020)と時期が近すぎるため、そちらは信ぴょう性が薄めかもしれません。

iPhone 12(仮)発表イベントは9月10日?アップルがライブ配信をテスト即削除

Engadget Japan

アップルが先に発表イベントを行っておいて、発売は後日とするのは訓練されたファンにとって珍しくないこと。しかし(上述したとおり)10月初旬まで発売はないのだから9月に発表イベントはない……というムードのなか、突如として公式ライブ配信のテストを実施。その日付が9月10日だったため、色々と憶測を呼んでいます。

画面のメインがWWDC20で、添えるように9月10日の日付。この日にちは昨年のiPhone 11発表イベントと同じで、あからさまに練習台ではありますが、いちおう有名リーカーが9月8日説を唱えていたこともあり可能性はゼロではなさそうです。

同リーカーはApple Watch Series 6(仮)や新型iPadがiPhoneと同時、10月27日には独自開発チップ採用のApple Silicon Macがお披露目されるとも述べていました。ほか新型Apple WatchとiPadはプレスリリースのみで発表との説もありますが、さすがに歴史的な転換点となるApple Silicon Macはプレス発表のみとはならないはず。9〜10月に、大がかりなオンラインイベントが開催されるのかもしれません。