迅速な情報共有が仔牛を救う? 死産率減少の“切り札”は“仕事版のLINE”だった
富士山の西麓、標高800mを超える朝霧高原の一角に、「朝霧メイプルファーム」という酪農牧場がある。約500頭もの乳牛を飼育するこの牧場。スタッフは500頭もの乳牛の世話や搾乳から出産の立ち会い、産まれた仔牛のケアまで幅広い仕事をこなしている。



乳牛は、出産しないとミルクを出せない。そのため、ほぼ毎日のように仔牛が生まれているという。「ただ、この出産というのがなかなか簡単ではないんです…」と教えてくれたのが、朝霧メイプルファームの取締役・丸山純さんだ。

「たいていは自力で出産してくれるのでいいのですが、中にはスムーズに胎内から出てきてくれないことがある。長時間産道にとどまってしまうと仔牛が窒息死してしまいます。そうなると、親牛へのダメージも大きいですし、携わるスタッフの精神的ショックもありますから」



仔牛の脚が産道から出てきて、1時間以上経っても産まれない場合は…

一般的に、ホルスタイン牛の死産率は10%前後だという。500頭の母牛がいれば、そのうち50頭ばかりは“死産”になってしまう――。そこで、朝霧メイプルファームでは死産率を下げるための取り組みを続け、現在では5%前後にまで下げることに成功したという。その切り札になったのが、「LINE WORKS」の導入だ。


LINE WORKSとは?…「ビジネス版LINE」として誕生した「LINE WORKS」は、チャット機能はもちろん、メール、カレンダー、ファイル管理など、グループウェア機能も搭載。PCのみならず、スマートフォンでも全ての機能を利用でき、新しい働き方の実現に向け、導入する企業が増えている。


現場のスタッフとして、日々牛の出産にも立ち会う長谷川育江さんはこう話す。

「出産がはじまったら、その情報をLINE WORKSですぐに全スタッフが共有するんです。そうすることで、他の作業をしている担当外のスタッフも、その牛の様子を気にしてくれる。さらに“牽引”という作業が必要になった場合も、手の空いているスタッフがすぐに集まってくれるようになりました」



牛の出産は、ほとんどの場合が自然分娩。人が手を出さずに放っておいて済むことも多い。だが、仔牛の脚が産道から出てきて1時間以上経っても産まれない場合は“難産”として人の助けが必要になるのだ。母牛を固定して、数人で仔牛を引っ張り出す“牽引”と呼ばれる作業。いかに速やかに“牽引”に入れるか。それが、死産になってしまうか否かを隔てる分水嶺になる。



この日も、出産があった。「脚出ています。15:35までに分娩予定です」とLINE WORKSの「哺乳」スレッドで共有がなされる。しかし、時間になっても仔牛は生まれてこない。スタッフはすぐに獣医を呼び、牽引の準備をする。母牛が息むタイミングと同時に、集まったスタッフ全員で引っ張りだした。生まれたばかりの仔牛は呼吸が弱かったものの、羊水を吐き出させ体を拭いてやると、元気を取り戻したようだった。



「出産が始まった段階で、すべてのスタッフがその情報を共有していることに意味があります。1時間経っても出産の報告がLINE WORKSに上がってこないと、牽引が必要だとわかりますから。自然とスタッフが集まり作業に入れる。絶えず誰かが様子をうかがって、異変があればそれも共有します。明らかにLINE WORKSのおかげで死産率は減りました」



活発な提案を促し、“乳量の増加”や”作業時間の短縮“にもつながる

リアルタイムにすべてのスタッフが最新の情報を共有する。それが迅速な“次”の行動への準備につながって、死産率を下げる――。それは牧場にとっては大きな成果だ。さらに、ほかにもLINE WORKS導入によるメリットはあったのだろうか。

「牧場が抱えている問題ごとに、LINE WORKS上でプロジェクトを進めるようにしたんです。やり取りや成果は、ぜんぶ共有しています。だから僕がいちいち進捗状況を管理する必要もなくなりましたし、新人でもベテランでも気兼ねなく意見を言えるようになりました。毎日の報告事項もLINE WORKSで行うと、共有スピードも早い。LINEと同じように“既読”が付くし、誰が“未読”なのかも一覧で表示される。だから、いつになっても見ていない人がいるのもわかります(笑)」



もともと朝霧メイプルファームは若い社員が多く、意見が言いやすい環境はあったという。それがLINE WORKSでより活発になり、今では入社して間もない新人スタッフでも積極的に発言するようになった。もともと、プライベートでのLINE利用に慣れているスタッフが多かったことも、導入と利用がスムーズに行えた一因だ。

「新人の教育にもLINE WORKSを使っています。たとえば、何を教えて、どこができなかったのか。ダメなところ、いいところ、性格。そういうことを全スタッフが共有するんです。新人だろうがなんだろうが、提案もどんどんしてもらっていい。その中身ではなくて、提案すること自体をしっかり評価してあげる。昔はトップダウンの傾向もありましたが、おかげで今はだいぶ変わりましたね」



実際、乳牛に与える餌についてLINE WORKSを通じて議論し、乳量の増加につなげるなど成果も得られている。新人が乳牛の管理方法について提案し、作業時間の短縮につながった例もあったそうだ。「もう機能は隅々まで使っていますよ」と胸を張る丸山さん。



現場で働く長谷川さんも、当初は「使い方もわからないし面倒くさい」と思ったこともあるというが、今ではLINE WORKSに大きなメリットを感じていると話す。

「LINE WORKSを入れるまでは、普通のLINEアプリで情報共有をしていたんです。ただ、LINEってプライベートでも使うじゃないですか。だから仕事中に業務のことでLINEをしていてもちょっと後ろめたいというか(笑)。見方によってはサボっているみたいですから。でも今はLINE WORKSですから安心して使えます。みんな普通に使っているし、スタッフ同士でのやりとりもずいぶん活発になりました」



朝霧メイプルファームはLINE WORKSを使いこなし、死産率の減少や搾乳量の増加など、具体的な成果を得られている。社員同士の意見交換も活発になって、日々の業務や管理方法に改善が生まれている。もちろんこの手のツールは”使う人次第”ではあるが、こうしたIT化が広がっていけば、第一次産業にも多くの“良い変化”が生まれてくるかもしれない。

――LINE WORKS/ワークスモバイルジャパン株式会社



<取材協力>朝霧メイプルファーム有限会社
静岡県富士宮市に乳牛を飼養する酪農牧場を経営。AIを活用した「U-motion」で牛の健康状態のリアルタイムで管理したり、社員のコミュニケーションにLINE WORKSを活用するなど、ITを駆使した牧場としても注目されている。maplefarm.jp


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