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AUTOCAR JAPAN sponsored by Ferrari Japantext : Kazuhiro Nanyo(南陽一浩)photo: Hidenori Hanamura(花村英典)

もくじ

ー AUTOCAR徹底ルポ! 1995年式 F355をチェック
ー 見えない部分を知る “手がかり”
ー 並行輸入車でもいいんですか?
ー メカが考える、正規のメリット

AUTOCAR徹底ルポ! 1995年式 F355をチェック

今回はどこよりも多くのフェラーリを修理しているフェラーリ正規販売店に修理例を聞いてみた。

オーバーヒートしやすいと思ったら、軽自動車用のラジエーターが付いていた……とか、段差などでフロアを擦ったので下回りを点検したら、割れたアンダーパネルが何と段ボールに換えられていた……というものだ。

中古車市場で値頃感が出てきたF355や360モデナあるいは一部年式のF430などは、今や認定中古車の対象外で、あまつさえ並行輸入車というケースも少なくない。だがフェラーリだからこそ、正規ディーラーで整備を受けるメリットは厳然としてある。

実際に入庫中のF355を前にしながら、そのポイントを正規ディーラーのコーンズ・モータースで聞いてみた。回答してくれたのはコーンズ東雲サービスセンターのマスターテクニシャン、長谷川正吾氏だ。

ーーまずF355で、チェックすべきポイントは?

「最近のモデルより、F355辺りはメンテする・組み上げるメカニックの技量が大きく出る世代ですね。だから入庫すると個人的にもワクワクします」

そう話すと長谷川氏は、インテリアの状態から分かる注意点を挙げていった。

見えない部分を知る “手がかり”

「この時代の内装のプラスチックはコーティング表面が熱で溶けるとベタつくのですが、この個体は大丈夫ですね。シフト調整が不完全だと、ドライビング・フィールを損なうのは無論、エンジンマウントの劣化と併せてエンジンがシフトリンケージに干渉しているかもしれません」

「メーター類は動作だけでなく数値が正しいかもチェック。あとフロントフードのダンパーや、エアコンの内気/外気循環の切替フラップも弱っていることが多いです」

ーー機関系のメンテナンスで、とくに重点的に見るべきところは?

「先ほどのシフトのフィールからエンジンマウントの話のように、目視できる部分から見えない部分にも繋がっているんですね。市販車ですがサーキット走行をされている方も多いので機能パーツやブレーキパッド、ディスクの残量チェックだけでなく、ホース類も点検します。またF355はエンジンマウントごと外せば整備性は非常にいいクルマです」

続いて、並行輸入車についても伺ってみた。長谷川氏は入庫は問題ないと話す。

並行輸入車でもいいんですか?

ーー並行輸入車でも整備してもらえるんですか? また社外品のマフラーが付いていても大丈夫ですか?

「可能ですが、個体によります。ただよくある症状ですが、本来なら回転数が上がると開くバイパスバルブが、交換時に閉じたままか固着した個体もあります。すると排圧も温度も上昇する一方で、最悪、エグゾーストマニフォールドが溶けます」

ーー純正パーツは高いと聞きますし、街の整備工場に比べて技術料も高いと聞きますが……?

「見た目は同じような部品でも一般車とは要求される基準が異なります。フェラーリ純正品は社内基準に適合した末に採用されていますから安心です。テクニシャンも車種ごとにトレーニングを積んで整備を習得していますから、是非、正規ディーラーにお任せ下さい」

話しを伺っていてナルホド、と思ったのが「中央値」という概念だ。

メカが考える、正規のメリット

ーーでは正規ディーラーに整備を任せるメリットとは?

「ディーラーは専用ツールやテスターを持っているだけでなく、そのメカニックが例えばF355という同一車種でも数多くの個体に触れていますよね。だからその中央値となるものを経験として知っています。ただ直すだけでなく、正しい状態やフィーリングが維持されているかを確かめられるのです」

ーー正規ディーラーで整備した方が、クルマ自体の価値も上がるのでしょうか?

「それはそうですね。これは整備メンテナンスから次の段階となりますが、20年以上が経過したフェラーリには “クラシケ” といってオリジナルの状態を保っているかどうか、イタリアのフェラーリ本社による鑑定を通じて証明書を取得できるシステムがあります。つまり整備記録簿が残っている中古車という以上に、ヒストリックカーとして正統で貴重なクルマとして認められますから」

フェラーリという駿馬のあるべき姿とパフォーマンスを保つことなく、状態の悪いまま飼い続けることは、本来の価値を損ない、その真髄を味わえないことでもある。すべてのフェラーリを本来あるべき状態に保つ、その使命のために正規ディーラーは、思った以上にオープンな姿勢で対応してくれる。跳ね馬の本当のポテンシャルを鑑みれば、ディーラー整備の真価が必ずや体感できるはず。

次回後編は、実際にディーラーの修理窓口となるショールームを訪れてみよう。

フェラーリ・オフィシャルディーラー(正規ディーラー)ネットワーク

北海道:エムアイディ サッポロ
〒007-0805 北海道札幌市東区東苗穂5条2丁目6-32 TEL : 011-780-7711

宮城:イデアル
〒981-3131 宮城県仙台市泉区七北田字笹29-1 TEL:022-776-9313

東京:コーンズ 芝ショールーム
〒105-0014 東京都港区芝3-5-1 TEL:03-5730-1610

東京:ロッソ・スクーデリア
〒106-0032 東京都港区六本木5-18-3 TEL:03-3583-0458

神奈川:ニコル・コンペティツィオーネ
〒220-0012 神奈川県横浜市西区みなとみらい2-2-1 TEL:045-680-4465

静岡:オートスペチアーレ
〒424-0064 静岡県静岡市清水区長崎新田120  TEL:054-347-0012

石川:グランテスタ金沢
〒920-0376 石川県金沢市福増町北1353番地 TEL:076-269-3350

長野:グランテスタ長野
〒381-2213 長野県長野市広田3 TEL:026-285-1855

愛知:コーンズ 名古屋ショールーム
〒464-0075 名古屋市千種区内山3-23-19 TEL:052-753-9095

大阪:コーンズ 大阪ショールーム
〒541-0059 大阪市中央区博労町4-2-15 TEL:06-6226-8961

兵庫:オートカヴァリーノ
〒658-0031 兵庫県神戸市東灘区向洋町東3-6-5 TEL:078-891-7121

広島:エムオート・イタリア
〒734-0037 広島県広島市南区霞2丁目9-2 TEL:082-256-8585

福岡:ヨーロピアンバージョン
〒812-0043 福岡県福岡市博多区堅粕14-21 TEL:092-434-3301

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