万能オイルとして世界最古の伝統医学のアーユルヴェーダにもある「ギー」をご存知でしょうか。美容法や健康法として人気のアーユルヴェーダやヨガをしている女性なら、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。ギーは食品として摂るだけではなく、マッサージオイルやスキンケアにも使うことができるまさに万能のオイル。その効果・効能はあり過ぎると言ってもいいほどなのです。今回はこのギーの効果・効能と家庭でも意外に簡単に作れてしまいますのでその方法も併せてご紹介。

ギーが優れているのは構造に秘密が。

飽和脂肪酸は長鎖脂肪酸・中鎖脂肪酸・短鎖脂肪酸3つに分類されます。飽和脂肪酸の多いものは摂取しすぎるとカラダに良くないというイメージがありますが、飽和脂肪酸の中で注意すべきは長鎖脂肪酸です。長鎖脂肪酸はカラダの中で固まりやすく、体内で蓄積されやすい特徴があり、その摂り過ぎは代謝を阻害してしまうからです。

ギーにも飽和脂肪酸が含まれますがその多くは中鎖脂肪酸・短鎖脂肪酸。中鎖脂肪酸は、速やかに消化され過剰脂質になる心配がほとんどありません。むしろ脂肪の燃焼をサポートしてくれるのです。短鎖脂肪酸は鉄分やマグネシウムなどの吸収を促進するはたらきがありますし、交感神経を抑制するはたらきもあります。

万能すぎるほどの「ギー」の効果・効能

酪酸が多く踏まれている「ギー」は免疫力を著しく高めます。酪酸は免疫細胞の一種であるであるT細胞を増やすことが知られています。さらにギーには免疫力を高めるビタミンDやビタミンAも豊富に含まれています。ギーをスプーン1さじ摂取するだけで、疲労回復、滋養強壮、潰瘍の改善、血行促進、便秘の解消、解熱作用、アンチエイジング、消化の働きを助けるなど数々の効果が期待できると、特にインドでは健康食品として重宝されています。

自宅でも作れる「ギー」の作り方と摂り方

●作り方
1.無塩バターを鍋に入れ、弱火で溶かす。
2.溶けると泡が出始めるので小さな泡から大きな泡に変わるのを待つ。※この時にかき混ぜないようにする(かき混ぜる工程はありません)
3.さらに焦がさないように細かい泡が出てくるのを待つ。
4.鍋を傾けてみて鍋底に茶色の液体があるのを確認し甘い香りがしてきたら火を消す。
5.油こし紙やコーヒーフィルターなどを利用してガラスの容器に濾す。常温で2〜3カ月は保存可能。冷蔵庫に入れても可。

摂り方もいろいろ

普通の油の代わりに炒め物用として利用してもいいですね。ただし揚げ物には向きません。パンに塗ってトーストに利用、ホットミルクに入れる、コーヒーや紅茶のミルク代わりに、など色々使えます。普通にスプーンにとって一匙なめるのもさっぱりしているので元気が出ます。また、アーユルヴェーダではマッサージにも使用します。肌のカサカサした部分に塗るという使い方もできますし、疲れ目に目の周りやマブタに塗るのも推奨されています。目の小じわにも良いそうですからお試しあれ。


writer:Masami