京都府府北部で存続が危ぶまれる伝統産業や景観、技術、地域生活がある。それぞれの現場で、未来につなごうと奮闘する人々の物語をつむぐ。【写真】支援者らとコウゾの皮をむく良子さんの母ら大江山から吹き下ろす寒風が工房の窓を震わす。5代目の田中敏弘さん(64)が簀桁(すげた)を前後左右に揺らすと、水面に繊維の層が均一に広がり、徐々に厚みを増す。「父も母もいつまで一緒にできるか分からないから」。長女の大森良子さ