2分でわかる中国用語:単位…生活面含め「ユニット」としての職場
意味のひとつは「長さや重さの単位、尺度」で日本語と同じ。ただし、中国語の「単位(ダンウェイ)」は「職場」、「事業組織」を指す言葉としても使われる。中国、とくに都会部では社会主義国家になって以来、「単位(=職場)」が職員を雇用するだけでなく生活面でも支え、同時に管理する組織として機能した。
「単位」は職員に対して住居や医療、育児所を提供した。食料や布、日用品などの無料配布もしばしば行った。物資の乏しかった時代には、職員の生活の大きな助けになった。
同時に、思想統制や行動の監視なども行った。計画生育(計画出産。いわゆる一人っ子政策)が始まると、「単位」としての「出生数上限ノルマ」も設けられた。出産の権利がある夫婦でも、「子を産むのは次の機会にするように」などと「単位」に要求される場合があった。
「単位」が用意する職員住宅の家賃は“ただ同然”で、定年退職後も通常は住み続けることができた。単位からは年金も支給された。「単位」の規模によっても異なるが、中国人にとって「単位」とは、「職員の一生を“丸抱え”する」存在だった。
単位の英語訳としては「unit(ユニット)」の語が用いられた。
ただし改革開放の進展につれ、「単位」の実質的解体が始まった。職員に対する住宅提供も廃止された。
その後、転職や独立によってキャリア形成を図る人が増えるなど、中国人の「職場観」も変化した。
ただし、現在でも中国での言語生活や制度から「単位」が消えたわけではない。自らの職場を「我単位(ウォー ダンウェイ)」と呼んだり「本単位(ベンダンウェイ)」を「わが社」と同義で使うことも珍しくない。
また、政府系の公共性の高い事業体である「事業単位」も多く存在する。国務院(中国中央政府)の直属事業単位としては、新華通訊社(新華社、新華通信社)、中国社会学院、中国気象局、中国銀行業管理委員会、などがある。
中国では役所、事業単位、国有企業、民間企業の順で、昔風の「単位」の気風が多く残っていると考えてよい。(編集担当:如月隼人)
