「死んだ魚の目」などと言われたり、活け作りにされたりと散々な扱いを受ける魚類だが、このほど魚類の地位向上に有利な情報がもたらされた。イルカやクジラが知的だという話はよく耳にするが、魚類の知的レベルはどの程度なのか、各国の研究者たちから新説がもたらされている。



ディズニーアニメのファインディング・ニモの中で間抜けなドーリーという魚が出てくるが、このようなキャラクター造形は一般に魚が低脳だと思われていることを裏付けるものだ。実際、科学者たちは魚類がその能力について人間にはまだ知られていない神秘的領域を持っていると信じている。
イスラエルのある研究者はまだ若い魚ばかりを選び、エサをやるタイミングに合わせて特定の音を出し、エサと音を関連づけて覚えさせる訓練をした。これは“パブロフの犬”のように音を鳴らすと魚がエサ目当てに集まってくることを意図した実験だ。一ヶ月の訓練後、その魚たちは海に戻された。四、五ヶ月後、魚たちが成熟すると実験は最終段階に入った。訓練で覚え込ませた音を繰り返し流すと、魚たちは音の鳴る方へ戻ってきたのだ。このノウハウを養殖ビジネスに応用すれば、魚が食べ頃に育つまでの間、海の中で自然に生育させることができるというわけだ。
研究者はこう語る。「この方法を導入するメリットは高価な檻やエサ、人員の削減が期待できることに加えて環境を汚染しないということです。実用化すれば養殖業はより経済的で自然な産業に生まれ変わります。」
他の研究では、スコットランドのセントアンドリュース大学の科学者たちがコイ科の小魚がラットと同等の知性を備えていることを立証した。メンバーの一人、マイク・ウェブスターはこう語る。
「多くの人が魚は三秒しか記憶がないと思いこんでいるようですが、それは事実無根です。魚類が鳥類やほ乳類に劣らないという証拠が多々あり、コイ科の魚やトゲウオ、グッピーたちに至ってはマウスと同等の知的能力があります。これらの魚は迷路の中で道順を学び、仲間の個性を識別することもできます。」
また、プリマス大学の研究によれば、金魚は三ヶ月まで記憶を保持できる上、特定の時間を把握することもできる。この研究では、レバーをつつくとエサが得られるような仕掛けが使われた。レバーは毎日一時間だけ作動するようにセットされていた。金魚たちはその一時間の間レバーをつつくよう学習し、その特殊な環境に見事に適応した。やがてエサやりの時間が迫ると、金魚たちは一斉にレバーの周りに集まった。ちょうどランチタイムが近づくと落ち着かなくなる人間のように。

熱帯魚や金魚などをペットとして飼っている方は気をつけてほしい。数ヶ月間の記憶があるということは、「アイツまた水槽の掃除さぼってやがる。前回からもう二ヶ月も経ってるのに」とか「もう一週間エサもらってないんスけど」などと恨みつらみをため込んでいる可能性もあるから。

(編集部:こてつ/イラスト:acca)

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