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プラスチックごみからナフサ精製の技術を開発したとして、愛知の町工場がX(旧Twitter)で話題となっている。

伸光テクノスの「油化還元装置」は、廃プラスチックを高温で熱分解し、約3時間で軽質油や重質油を抽出。重油やガソリン、ナフサの原料に精製可能で、国内外30社以上に導入実績がある。中京テレビの報道後、問い合わせが殺到した。

また、米ぬかから作られたナフサ代用インクを製造している和歌山県の築野グループもXでリポストが続いている。コメ油の精製過程で生じる「非食用油分」から樹脂を製造し、印刷用インクを生産。従来のナフサ由来樹脂に比べ、ナフサ使用量を約50%削減できるとのこと。こちらはテレビ朝日で紹介された。

これらの投稿には、「逆になんでこんなすぐに次々とできるんだよ」といった感想が投稿されており、「私もなんで騒いでいるか分からない。バイオプラ普及のチャンスじゃないかね?」という的を射た投稿もあった。

主に使用済みプラスチックを高温で熱分解して、石油(ナフサなどの炭化水素油)に戻すケミカルリサイクル技術を「油化」と呼ぶが、別に目新しい技術ではない。プラスチックが開発されたときから周知のことだった。粛々と取り組んできた企業はあったのだが、主にコストの問題から市場優位性を獲得できなかった。

資源の少ない日本はもともと世界でトップクラスのリサイクル技術を誇るが、平時は忘れられている。ところが、イラン情勢の不安定化で連日のように石油危機やナフサ不足などが報道されるようになり、テレビがリサイクル企業を取材するようになっただけのことである。

食用油の回収は約1割

俳優の賀来賢人天ぷら職人にふんするコスモ石油のテレビCMは、使い終わった食用油を再利用して作る持続可能な航空燃料「SAF(サフ)」を啓蒙(けいもう)する広告で、1年以上前から放映されている。事業系の廃食油の回収は進んでいるが、家庭系の廃食油の回収率は約1割と言われる。ほとんど進んでいないのが現状だ。

一方、リサイクルが進んでいる分野もある。宝飾品のイメージが強い「金」は、実はパソコンやスマホなど電化製品には不可欠で、廃家電製品は“都市鉱山”と呼ばれる。都市鉱山の金は南アフリカの天然鉱山の埋蔵量より多いといわれる。

リネットジャパングループ(愛知・名古屋)は全国から小型廃家電を集めて分解・分別し、金だけでなくレアメタルやプラスチックなど素材の95%以上をリサイクル資源に変えている。黒田武志社長はテレビ番組のインタビューに「家や会社にたまっている都市鉱山を考えれば、日本は資源大国」と答えている。不要なパソコンは3000万台、不要な携帯電話は2億台、家庭に眠っているという。

日本人は子どもの頃からリサイクルの重要性を教育されてきたはずだが、「喉元すぎれば」で今回もイラン情勢が落ち着くとすっかり忘れてしまうのではないかと心配になる。

文/横山渉 内外タイムス