ドジャース・大谷 史上初投手プレーボール弾&5回零封で4勝目!防御率驚異の0.73
◇ナ・リーグ ドジャース4−0パドレス(2026年5月20日 サンディエゴ)
ドジャースの大谷翔平投手(31)が20日(日本時間21日)、パドレス戦に「1番・投手兼DH」で出場し、メジャー史上初めて投手による「プレーボール弾」を放った。投げては5回3安打無失点で今季4勝目。規定投球回に1イニング足りないものの防御率を0.73に向上させた。4登板ぶりのリアル二刀流で自負を示し、「二刀流論争」の雑音も吹き飛ばした。
大谷には期する思いがあった。3年ぶりに二刀流で開幕を迎えた今季。打撃不振などを理由に、ここまで投手専念出場を4度も経験した。「(投手専念を)やってほしいと言われているが、このスタイル(二刀流)が自分にとってベストなのかなと思う」。4月22日以来4登板ぶりのリアル二刀流で見せつけた存在意義だった。
初回先頭の初球。95.5マイル(約153.7キロ)の高め直球を、右中間フェンスの先へ運んだ。長い大リーグの歴史で、初球どころか投手による初回先頭での本塁打は史上初。大谷にとっても日本ハム時代の16年7月3日のソフトバンク戦以来10年ぶり2本目だった。普段よりゆっくりベースを一周。「1番がいい仕事をしてくれた」と人ごとのように「完全に分けるようにはしている」と投手として初回のマウンドに立った。
投球も圧巻だった。3回まで完全投球。3―0の5回無死一、三塁では投ゴロ捕球すると、まずは三塁走者に視線を送った。「1点OKで併殺」がセオリーの場面で、すぐに二塁に投げずに三塁走者を生還させなかった。その後の1死満塁からタティスをスイーパーで遊ゴロ併殺。日本語で「ヨッシャ!」と雄叫びを上げ激しく感情を表に出した。
5回3安打で今季4勝目。結局1点も与えず、規定投球回に1イニング届かないものの防御率を0.82から0.73とした。今月初旬は打撃不調に陥るなど今季、試合前までの投打同時出場時は10打数1安打。米メディアが同時出場への疑念を報じるなかで真骨頂の活躍に、デーブ・ロバーツ監督は「それを“見返してやろう”というモチベーションに使っているはず」と気持ちを代弁した。
「今日みたいに投げても良くて、打っても結果が良かったら、それ以降も使ってもらえる機会が増える」と大谷。「雑音」を消す勝利投手の決勝弾だった。(奥田秀樹通信員)
≪先頭弾は通算27度目≫大谷の先頭弾は今季3度目、通算27度目。初回初球は通算6本目で、先攻では3本目だ。登板日の先頭弾は昨年10月17日、ブルワーズとのナ・リーグ優勝決定シリーズ第4戦以来2度目。メジャー最多はリッキー・ヘンダーソン(アスレチックスなど)の81本、日本選手最多はイチロー(マリナーズなど)の37本となっている。
【大谷に聞く】
――本塁打を振り返って。
「見送ろうかなと思っていたんですけど、反応で打てたようなホームランではあった。今後につながるような一本だったのかなとは思います。全体的に整っていた打席が多かったのかな」
――投球と打席の違い。
「1本、本塁打を打ったからといって、勝ちに貢献するか分からないのが打者。6〜7回をしっかりゼロで抑えれば、ほとんどの試合が勝てるようにできてるのが先発投手。比重として一試合に対する思いが違う」
――投打同時出場について。
「投げるだけだからといって、テンションが下がるってこともないですし、投打で出るからといって必要以上にテンションが上がるってこともないので、一つの仕事として自分の役割として捉えてはいる。チーム状況を見て、DHで試したい選手、休ませたい選手、いっぱいいると思うので、そこは臨機応変にどちらでもいけますよというスタイルではいる。完全にチームに任せている」

