「Qwen3.5-9B」 は2026年にリリースされた高性能ローカルLLMのひとつ。HuggingFaceやLM Studioで無料でダウンロードできる Photo: かみやまたくみ

2026年も進化を続ける生成AIですが、伸びているのはOpenAIのGPTやAnthropicのClaudeだけではありません。

無料で公開されていてダウンロードして自分のPCで動かせる「ローカルLLM」も大きな発展を見せています。

この記事では2026年上半期にかけてのローカルLLMの動向をまとめます。

<目次>

1. ローカルLLMの高性能化が止まらない

2. AIエージェントとして自律的に稼働させることも可能に

3. ローカルLLM関連アプリも高機能化している

4. 「自分のPCで動くローカルLLMは?」から始めよう

1. ローカルLLMの高性能化が止まらない

「Gemma-4-31B」で画像認識をしているところ。同モデルはGoogleが2026年4月にリリースした非常に高性能なローカルLLM
Image: かみやまたくみ

2026年のローカルLLMで特徴的なのが、性能が大幅に向上したこと。

具体的なモデルとしては、3月にリリースされたQwen3.5シリーズ(アリババ)や、4月に登場したGemma 4シリーズ(Google)があります。

Qwen3.5・Gemma 4は一般的なノートPCを含めたさまざまなデバイスで動かせるようにサイズが調整されており、自分のPC環境に合わせたモデルを選びやすくなっています。

その上で、ベンチマーク結果や専門サイトでの評価もすばらしいものでした。2025年のローカルLLMの基準点となっていたGPT-OSSシリーズ(OpenAI)を上回っており、中には商用モデルに近い利用感のものまであります。

2. AIエージェントとして自律的に稼働させることも可能に

Gemma 4 26B A4BとOpenCodeを使って作った「簡易神経衰弱」。24枚のカードをペアになるように、カードがすべてなくなるまでめくっていく。カードをランダムに配置する・ユーザーの手番が終わったらCPUがカードをめくるといった動きを300行ほどのコードで実現している
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高性能化によって「実際にできること」の水準も上がりました。単なるチャットボットではなく、AIエージェントとして運用できます。チャットボットは質問に回答しますが、AIエージェントはAI用のプログラムを活用し、「最終的なアウトプット」を生成します。

たとえば、ローカルLLMでも長い時間をかけて、複雑なコードを生成できるようになっていて、端的に言えば「欲しいアプリ」を一気に作ります。これは主に昨今何かと話題のAIコーディングエージェント「Claude Code」で行うような、自律型のタスクです。

「AIを使えばアプリが楽に作れる」といった説を目にしたことがある方もいらっしゃるでしょう。これは実際にそうだと言えますが、高性能なAIをヘビーに稼働させるため、比較的高額なサブスクリプションが必要になります。

ローカルLLMでもそういったエージェントタスクをこなせるようになっているのです。

無料のまま高性能化が進んだローカルLLMは“メインストリームなAI”に対するカウンターピックとして成立するレベルに到達しつつあります。まだ導入や設定の敷居が高く、万人向けとはまだ言えませんが。

3. ローカルLLM関連アプリも高機能化している

ローカルLLMをAIエージェントとして使えるようになった背後には、「ローカルLLMを活用できるアプリ」の進化もあります。

もっとも重要なものとしてはOllamaやLM Studioがあります。これらは「PC上でローカルLLMに推論を行わせる」というもっとも基本的な機能を提供するアプリです。これらを使いたいAIアプリと連携させることで、AIエージェント的なタスクを行います。

OllamaはメジャーなAIアプリと連携がしやすくなっていて、推論をローカルLLMで行ってコストを抑えるような使い方ができます。

ローカルLLMアプリ「Ollama」の設定画面。Claude CodeやCodexといったAIコーディングエージェントアプリの推論を担当させられるようになっている
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LM Studioも基本的にはOllamaと同様ですが、よりローカルLLMの性能を引き出しやすくなっています。

たとえば、動作させるPCのスペックやモデルに応じて細かな設定が可能になっており、エージェントタスクの実行に必要なコンテキスト長を確保しやすい作りと言えます。

MCPサーバーをインストールして、ローカルLLMにPCを操作する能力やネットの最新情報にアクセスする能力を与えることが可能だったりします。

重い推論処理を高性能PC上で行わせ、メインのノートPCからリモートでアクセスして使えるようにするといった機能も実装されています。

ローカルLLMアプリ「LM Studio」でMCPを読み込み、ローカルのファイルを操作させているところ。右側の設定画面でインストールやオンオフを行う
Image: かみやまたくみ

連携先のAIアプリにも無料で利用可能ながら高機能なものがあります。たとえば、オープンソースのAIコーディングエージェント「OpenCode」では、LM Studioを介してローカルLLMに多数のコードを書かせ、アプリとして仕上げるところまでを任せられるようになっています。

オープンソースのAIコーディングエージェント「OpenCode」をローカルLLM「Gemma-4-26b-a4b」で動かして簡単なゲームを作っているところ。推論はローカルLLMで行っている
Image: かみやまたくみ

Qwen3.5やGemma 4のような最新のローカルLLMではマルチモーダルへの対応が標準化しており、画像認識(写真に写っているものの言語化や画像内の文字起こし)を行えたりもします。

LM Studio上でgemma-4-26B-A4Bで写真に写っているものを言語的に表現させたところ。きちんとラーメンだと認識している。これはAIアプリ側の機能ではなく、モデル側の機能ですが、実用性が高いのでここで触れておきます
Image: かみやまたくみ

OllamaやLM Studioは基本無料ですし、ローカルLLMそのものも無料です。加えて、連携先のAIアプリも(特に個人利用であれば)無料というものが珍しくありません。完全無料で生成AIを使えるうえに、「活かしてできること」は確実に高度になっています。

4. 「自分のPCで動くローカルLLMは?」から始めよう

高性能化しているとはいえ、ローカルLLMの性能はChatGPTやGeminiには及ばないことに注意してください。ローカルLLMを活かすには、慣れやテクニックも必要という面があります。人によって合う・合わないがかなりあるのではないかと思います。

もしローカルLLMが気になったのであれば、まずはその辺りを軽く確認するくらいの感じで触れてみるのがいいでしょう。

お手持ちのマシンでどんなモデルが動くかを専用サイトで確認し、軽く動かしてみましょう。

アクセスするだけで今使ってるPCで動くローカルLLMが表示されるサイト「Can I Run AI locally?」
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普通のノートPCで動くモデルでも要約や翻訳といった基本的なタスクはこなせます。試していく中でプライバシーを含むデータもAI処理できるといったローカルLLM特有のメリットなども感じられるのであれば、本腰を入れて活かす方法を考えてみる感じがいいと思います。

ちなみに、商用AIに近い性能のモデルもあり、それらを使う方がローカルLLMの良さはやはり感じやすいです。

ただ、それには高性能なマシンが必要になります。今はパーソナルサイズのAIスーパーコンピュータや高性能なミニPC、新型MacBook Proなど魅力的な選択肢がありますが、いささか高価。

有用性を実感できてから検討するくらいがいいと思います。

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