安達容疑者の母は「愛嬌も魅力もある人」 かかりつけ医が明かす 「年に1度しか子どもに会いに来ないことを心配していた」
【全2回(前編/後編)の前編】
誰もが疑惑の目を向けていた義父・安達優季(ゆうき)容疑者の逮捕から3週間がたつ。京都府南丹市で安達結希(ゆき)くん(11)が遺体で発見された事件を巡っては、いまだ不可解な点が数多く残されている。そんな中、容疑者の成育環境をよく知る人物が、初めて口を開いた。
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【実際の写真】“取材禁止”の張り紙が! 「安達優季容疑者」が住む「立派過ぎる日本家屋」
この事件がひときわ世の耳目を集めたのは、結希くんが行方不明になって以降、不可解な情報が相次いでもたらされたからだろう。こうした状況は、事件の発生からひと月以上を経た今でも変わらない。
いまだに解明されていない大きな謎がある。ずばり、殺害から遺体遺棄に至るまで、すべて容疑者単独の犯行なのか。

「捜査本部は、容疑者が結希くんを車に乗せて学校に行ったものの、結希くんを降ろさずに学校を離れ、別の場所で殺害してから自宅に戻った疑いがあると見ています。容疑者が単独で殺害していたとしても、別の人物が犯人隠避や遺棄ほう助に関与している可能性はゼロではない。捜査はこうした見立ての下で進められてきましたが、現時点では共犯者の存在は確認できていない」(京都府警担当記者)
結希くんのランリュックを発見したのが親族だった点も話題を呼んだ。
「ランリュックが見つかったのは、すでに消防団が捜索していた場所。目立つ黄色いランリュックが、捜索時に見つからないはずがない。それを後日、親族が発見したわけですから、何やら深読みしてしまうのも無理はありません。しかし、このあたりのことは捜査本部がその親族への聴取で確認している。現時点では、本当に“たまたまだった”と見られています」(同)
「親族も、直接問いただせない状況だったのではないか」
事件の発覚から逮捕までの3週間、容疑者と同じ敷地内で暮らす親族たちが何も知らなかったのか、訝しく思う向きもあるようだ。
社会部デスクが言う。
「この点に関しては、警察も口が固い。ただ近隣住民によれば、安達家の中で、これまで容疑者は妻の家族と積極的にコミュニケーションを取っていなかった。親族としても、直接問いただせない状況だったのではないかとみています」
そして最大の疑問は、容疑者がなぜ結希くんを手にかけたのか。バツイチだった容疑者が結希くんの母親と再婚したのは、昨年12月。なにしろ、容疑者は職場での評判がすこぶる良いのだ。
職場関係者はこう口をそろえる。
「彼は他部署との折衝など、まわりをつなぐのがうまかった。真面目で人間的に問題ないし、判断力もあるし、言葉を選んで喋ることもできる。人とすれ違うときは自分から道を譲るような子やった」
「社交性があって、愛嬌も魅力もある人でした」
彼のことを“おとなしく、真面目で優しい”と評するのは職場関係者だけではない。彼が高校卒業までを過ごした京都市内の市営住宅の周辺では、祖母の車いすを押して買い物に出かける小学生時代の容疑者がよく目撃されていた。
「ニュースで容疑者の顔が出たときは、すぐに“優季くんだ”と分かったよ。一瞬でね。乳幼児健診のときから、ずっと僕が診てきましたから。特に中学生時代の写真なんか見ると、当時の感じを思い出して、懐かしくなってしまいました」
そう語るのは、かつて市営住宅の近くで診療所を営んでいた医師である。すでに引退しているが、“かかりつけ医”として長らく一家と深い関わりを持ってきた。
「産んだ子どもを自分の親に預けて、男と一緒に出て行ってしまう。それも、それぞれ違う男と。そんなことを2回繰り返したのが優季くんのお母さんでした。いま思えばネグレクトの一種ですね。彼女のことは、何度か風邪などで診察したことがあります。丸顔で目がぱっちりしていて、小柄。社交性があって、愛嬌(あいきょう)も魅力もある人でした」(同)
育児放棄をした母は年に1度のペースで、容疑者と、5歳上の父親違いの兄が暮らす市営住宅に顔を見せていたという。
「1週間くらい滞在していましたね。しかし、それも優季くんにとってはよくないことだと思っていました。たまに来て、すぐに出て行く母親を見れば、子どもは“自分はいらない存在なんだ”と思ってしまう。近くで見ていて、僕はそこを心配していました」(同)
後編【「優季くんも子どもが邪魔になったのでしょうか…」 安達容疑者と、“育児放棄”していた母親の共通点 かかりつけ医が明かす】では、容疑者と母親の共通点について、この医師に話を聞く。
「週刊新潮」2026年5月7・14日号 掲載
