韓国女優の“夢の豪邸”が隣人には迷惑に? 『愛の不時着』カップルは豪華プレゼントで事前に配慮
スターにとっては“夢の豪邸”でも、その建設過程は隣人にとって突然始まる工事の日々だ。
女優キ・ウンセが準備中とされる平昌洞(ピョンチャンドン)の新居工事をめぐり、近隣住民を名乗る人物の不満がSNSで拡散され、波紋を広げている。
平昌洞といえば、ソウル屈指の高級住宅街として知られる地域だ。
自然に囲まれた静かな環境と、ゆとりある一戸建てが並ぶエリアであり、近年はイ・ヒョリ&イ・サンスン夫妻が新たな住まいを構えたことでも話題になった。
キ・ウンセは以前から、自身のYouTubeチャンネルやSNSを通じて、平昌洞の一戸建てへ引っ越す計画を明かしていた。古い住宅を大規模にリフォームし、2階を衣装部屋にする構想や、森を望む眺めへの期待も語っていた。本人にとっては、まさに自分の趣味と生活を詰め込んだ“理想の家づくり”だったのだろう。
しかし、その夢の準備は、隣人にとっては別の顔を持っていた。

隣人を名乗る投稿者は、平昌洞の実家を訪れた際、工事現場の状況を見て驚いたと主張した。家の前の路地を工事車両が占め、住民は車1台通るのも難しい状態だったという。さらに、工事ごみやほこりが目立ち、当初は4月中旬に終わると聞いていた工事が5月中旬、あるいはそれ以降に延びるように説明が変わったとも訴えた。
投稿者は「有名人だからといって、周囲の不便を大ざっぱに済ませようとしているのではないか」と強い不満を示した。
もちろん、現時点で工事のすべての責任をキ・ウンセ本人に帰すことはできない。工事現場の管理は、施工会社や関係者の領域でもある。ただ、スターの名前で語られる豪邸工事である以上、住民の不満もまた、そのスターの名前とともに広がってしまう。

その後、投稿者はキ・ウンセ側の関係者から謝罪のDMが届き、直接訪問して駐車やごみの問題を改善すると約束されたとも明かしている。ひとまず対応は行われた形だが、今回の騒動は、芸能人の住宅工事がどれほど近隣住民の日常とぶつかり得るかを改めて見せた。
豪邸工事が“迷惑”になるとき韓国芸能界では、スターの新居や豪邸がたびたび話題になる。
どの地域に家を買ったのか。いくらで購入したのか。どれほど広いのか。どんな内装なのか。高級住宅街や一戸建て、漢江(ハンガン)ビュー、地下駐車場、衣装部屋、テラス。スターの家は、本人の私生活でありながら、世間の好奇心を集めるコンテンツにもなる。
しかし、その豪邸が完成するまでには、現実の工事がある。
工事車両が入る。道をふさぐ。騒音が出る。ほこりが舞う。ごみが出る。工期が延びる。住民にとっては、完成後の美しい家よりも、その前に続く不便のほうが切実だ。
過去には、俳優ソン・ジュンギも住宅工事をめぐって近隣住民と摩擦を抱えたことがある。ソウル・梨泰院(イテウォン)の建物新築工事の過程で、道路の高さが変わり、車両の通行に不便が生じたとして住民から不満が出た。

所属事務所は、道路の原状復旧工事を行う予定だと説明し、不便を受けた住民に謝罪している。
そんなソン・ジュンギとかつて夫婦だった女優ソン・ヘギョの自宅新築工事でも、危険な事故が起きた。工事現場から大型鉄筋が落下し、近隣住民の車の後部ガラスを突き破ったのだ。
幸い人的被害はなかったが、一歩間違えば大事故になりかねない状況だった。所属事務所は安全管理に不備があったとして謝罪し、被害復旧と再発防止を約束した。

こうした事例を見ると、スターの住宅工事は単なる個人の家づくりでは済まない。特に高級住宅街の一戸建てや大規模リフォームになるほど、工事の規模も大きくなり、周辺への影響も避けにくくなる。
「豪邸を建てる自由」はもちろんあるが、その自由は、近隣住民の生活を圧迫しない範囲で成り立つものともいえる。
対照的に、近隣配慮によって好意的に受け止められたスターもいる。
『愛の不時着』で知られる俳優ヒョンビンとソン・イェジン夫妻は、新婚宅の工事に際し、近隣住民に直接あいさつし、豪華な韓牛セットを贈ったと報じられた。
ある住民は、工事をしていることにすら気づかなかったが、ヒョンビンが直接訪ねてきて「うるさくないか」と気遣い、贈り物を渡してくれたと明かしている。

この対応が好意的に受け止められたのは、贈り物の高級感だけが理由ではないだろう。工事で迷惑をかける可能性を事前に意識し、相手の生活に配慮しようとする姿勢が見えたからだ。
歌手イ・ヨンジのケースも近い。人気YouTube番組「準備したものは特にないけど」(原題)の撮影場所として、自宅オフィステルを使っていた彼女と制作陣は、撮影による騒音や建物情報の露出などで住民に不便をかけた可能性があるとして、韓牛セットと手紙を贈り、感謝と謝罪を伝えた。
問題は、スターが豪邸に住むことでも、自宅を工事することでもない。大事なのは、その過程で周囲の生活がどれだけ見えているかだ。

芸能人の家は、本来なら最も私的な空間だ。だが、SNSやYouTubeで新居準備を公開し、豪邸やインテリアが話題になる時代には、その家もまた半ばコンテンツ化される。森の眺め、衣装部屋、テラス、広いリビング。そこに憧れが集まる一方で、そのすぐ隣には、工事車両やほこりに悩む住民がいる。
キ・ウンセの新居工事騒動は、その落差を浮き彫りにした。
スターにとっては、新しい人生を始めるための豪邸かもしれない。ファンにとっては、憧れのライフスタイルをのぞける楽しいコンテンツかもしれない。それでも近隣住民にとっては、日々の通行や静けさ、安全を左右する現実の工事だ。
豪邸の完成度だけでなく、完成までの配慮まで見られる時代だ。スターの家づくりに本当に必要なのは、隣人の日常を壊さずに夢を形にする、最低限の想像力なのかもしれない。
