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全国的に相次ぐ林野火災。ここ最近も連日山形県内では野火が確認され、幸いにして消し止められていますが、一歩間違えれば岩手県大槌町で起きている山火事のように大規模な火災になる危険性をはらんでいました。

【写真を見る】「山火事は消えない」実例から見る山林火災の恐ろしさと”消えない理由” 岩手県大槌町の火災は未だ鎮圧ならず 山火事は”土が燃えている”

「山火事は消えないですよ」

※画像 大船渡市の山火事の様子

これは、2025年の岩手県大船渡市で起きた大規模山林火災の現場に行き、消火活動に当たった消防隊員の言葉です。消火のプロをして、「消えない」と言わしめるのが山火事の怖さなのです。

ではなぜ消えないのか?

鎮圧すら、難しい

山火事は延焼を食い止める「鎮圧」までが最初の戦い。しかし鎮圧しても戦いは終わらない。むしろそこからが長い戦いだといいます。

しっかり消えるまで「鎮火とはならない」。

私たちは山で火を使うことを甘く見ていないだろうか。いや、甘く見ているからこそ山林火災は起きるのです。

誰かの大切な家を焼いてしまうかもしれない。そう考えて火を使っていますか?みんなが山火事の恐ろしさを今一度考える必要があります。

しかも山火事は消えないのです。それには理由がありました。

24年5月の火災記事から見える「消えない理由」

(※この内容は24年5月のもので、山林火災の消えにくい理由を説明するために再編集・引用し掲載しています)

山形県南陽市の山火事は、発生から6日目で火は延焼が拡大する危険性がない「鎮圧状態」となり、住民への避難指示も解除されていますが、鎮火には至っていません。

取材を進めると、延焼の拡大や鎮火に時間がかかる原因に、山特有の理由が見えてきました。


この山火事は、今月4日に南陽市宮内の秋葉山で発生したもので、火は、おととい、
延焼が拡大する危険性がない「鎮圧状態」となり、住民への避難指示も解除されました。

しかし、鎮火には至らず、出火から6日目のきょうも、消防署員など20人ほどが
消火活動を行いました。

今回の山火事で焼けた面積は137ヘクタールにのぼり、県内で過去10年に起きた林野火災で最大の規模となっています。

これほどまでに燃え広がった原因のひとつとして考えられるのが「土」です。

「土」が延焼の原因に?

松浦亜実 記者「こちら秋葉山のふもとです。土を触ってみますと、すごくさらさらとしていて風が吹くと飛んでいってしまいそうです」

消防によると、この山の土の多くが、枯れ葉や落ち葉でできています。そのため燃えやすく、燃えた土が風で舞ったことで、広い範囲に燃え広がったと考えられるということです。

さらに、鎮火まで時間がかかっている原因も、この土にありました。

腐植土(腐葉土)が燃えている

消防署員(取材時)「腐植土といって、落ちた葉っぱが土になる過程の中で何枚も積み重なっている。その間が燃えている。下の方が燃えているので掘ってから水をかけるのが効果的かなと」

南陽消防署 杉原利彦 署長(取材時)「最初煙が上がらなくても、掘ってみると煙があがる。目に見えないところをひとつひとつ手探りのような状況でいま活動しているので、本当に時間がかかっている」

山は立ち入ることすら難しい場所も

このほか、広範囲に及ぶ山であることや、人が立ち入ることが難しい場所が多いことなども鎮火に時間がかかっている原因だといいます。

きのうまでに、延焼範囲のおよそ7割が鎮火しているということですが、きょうも完全な鎮火には至らず、あすも消火活動が行われる予定です。

※以前の記事、画像を再編集しています

山火事は「人災」か

山の火事には山特有の事情があり、消すのが難しい。一度火がつけばとても危険だからこそ気をつけなければならないのだが・・・

県の担当者はTUYの取材に対し「山火事の原因に自然発火はほとんどないと考えます」と話します。

火災の原因については公式発表がない場合が多い。が、一般的に見ると山林火災のほとんどの原因は「人の火の不始末」なのです。

山では火を安易に使ってはいけないのです。あるいは畑で剪定枝などを燃やすのも、大きなリスクをはらんでいることを考えるべきなのです。