ゲームが得意なら超高収入の仕事に就けるかも…そんな話が、アメリカで現実になりつつあります。

アメリカの航空行政を担う連邦航空局(FAA)が、ちょっと変わった採用戦略に打って出ました。ターゲットはゲーマー。4月17日午前0時から始まる採用窓口の開放に合わせて、リクルートキャンペーンを本格始動させています。

ゲーマーのスキルが活きる職場です

image: US Department of Transportation

「次世代の航空管制官に届くためには、私たちが変わる必要がある」--これは、ショーン・ダフィー運輸長官が公式声明で述べた言葉です。

採用対象をゲーマーに注力するのは、彼らが「必要なスキルをすでに多く備えている」とFAAが判断し、さらに若い世代へリーチするための戦略なのです。

航空管制官の仕事を一言で表すと「空の交差点を仕切る人」。レーダー画面を見ながら何十機もの飛行機の位置を把握し、パイロットと無線でやり取りしながら安全な航路を指示する。そのプレッシャーたるや並大抵ではありません。

そこでFAAが着目したのは、複数タスクの同時処理、瞬時の意思決定、高い空間認識能力といった能力です。これらはゲームを通じて身につくスキルと位置づけています。

また、FAAによれば、現役管制官の退職時インタビューでも「ゲーム経験が素早い思考、集中力の維持、複雑さへの対処に役立った」という声が複数寄せられているとのこと。

「Xbox One」のロゴから始まり、様々なゲーム映像を盛り込んだ宣伝動画も展開中。

「YOU'VE BEEN TRANING FOR THIS...(あなたはこの日のために訓練してきたんだ)」「IT'S NOT A GAME,IT'S A CAREER(これはゲームじゃない、キャリアだ)」というメッセージを交えて、ゲーマーたちに呼びかけています。

年収は約2300万円以上に達することも!

image: US Department of Transportation

なぜFAAはここまで必死なのか。答えは深刻な人手不足です。

現役の管制官は約1万1000人、訓練中が4000人超。しかし、全米航空管制官協会(NATCA)のニック・ダニエルズ会長によれば、目標水準(約1万4600人)にはまだ3,500人以上足りない状況です。

採用目標は2028年までの累計で少なくとも8,900人。今回の窓口では最大8,000人の応募を受け付け、上限に達した時点で早期終了となります(期限は4月27日)。動き出すなら、早いほうが賢明です。

気になる採用条件と待遇についても確認しておきましょう。応募資格はアメリカ市民であること、英語能力を有すること、そして31歳未満であることが必要です。選考を通過した後、オクラホマシティのFAAアカデミーで4〜6カ月の研修を経て、現場での実地訓練へ。管制官として認定されるまでの道のりは、全体で2〜6年かかる見込みです。

給与は経験・勤務地によって幅がありますが、経験を積んだ管制官では年収15万5000ドル(約2300万円)以上に達することも!

労働統計局(BLS)によれば、2024年の中央値は14万4580ドル(約2100万円)。さらに今回は、アカデミー修了者への5,000ドル(約80万円)ボーナス、配属困難地域への赴任に1万ドル(約160万円)加算、退職可能年齢を過ぎても勤務継続する場合に給与20%のランプサムボーナス(一括払い賞与)といった金銭的インセンティブも用意されています。

「ゲームばかりして!」なんて言われ続けた人たちにとっては、キャリアと年収で物を言わせない、なかなかドラマチックな逆転劇ではないでしょうか。もちろん合格率はかなり低く(応募者のうち認定管制官になれるのは約2%!)、訓練脱落率も3人に1人と高めです。

簡単な道ではありません。ただ、趣味と仕事の境界線が溶けていくこの感じ…日本でもゲームスキルを活かした採用って、もっと出てきてもいいんじゃないかなと思うんですよね。「レースゲームのグランツーリスモ王者がリアルレーサーに」という冨林勇佑選手みたいな例もありますけど。

Source:FAA , US Department of Transportation, HDblog, CNN, Fortune, CBS News

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