首都圏新築分譲マンションが6カ月ぶりの1億円突破 外国人投資家が原因か?
首都圏にマイホームを持つことは難しくなってきた。2026年2月の首都圏新築分譲マンションの平均価格は6カ月ぶりに1億円を突破した(不動産経済研究所、3月18日発表)。初月契約率も71.7%と、昨年3月以来の70%台を回復したものの首都圏での住宅購入は高値が続き厳しい状況が続いている。
「首都圏の新築マンション価格は、1億円超えの価格帯の供給がかなりの割合を占め平均価格が高くなっている。とくに千葉県は1億3000万円を超えています。船橋駅前の地上51階建てのプレミストタワー船橋は注目物件で人気が高く、上層階は7億円と平均価格を押し上げています。駅前直結で2駅4路線が利用でき、中低層も通勤やリタイアしたシニア層を取り込み、売り出しのタイミングで9割以上が成約している状況です」(同社・松田忠司取締役調査部長)
高額物件の供給割合が増えているのは都心の中央区、豊海、品川の物件でも同様だという。もはや首都圏のマンション価格は高過ぎて一部の富裕層だけをターゲットにしたマーケットになってきている。
「都心マンションの高騰は外国人の投資が原因」という声はよく聞かれる。外国人による投資目的の短期売買が価格を吊り上げてきたという指摘だ。こうした声に外国人政策に力を入れる高市政権は、外国人による新築マンションの取引実態を調査した。
昨年11月に発表された調査結果では、25年上半期の新築マンションの国外からの取得率は東京23区で3.5%、都心6区(千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、渋谷区)7.5%。このうち新宿区では14.6%。また、1年以内の転売は23区で9.3%、都心6区では12.2%だった。
「短期売買、国外からの取得のいずれについても、都内を中心に一部の大都市部で増加しており、中心部に行くほど増加が顕著となる傾向が見られた」(国土交通省金子恭之大臣)
大部分の購入者は日本人で、外国人の割合は少ないものの、都心の一部では外国人による取引の増加が価格高騰の背景にあることは指摘できよう。外国人による取引増加について、東京カンテイの高橋雅之上席主任研究員がこう述べる。
「円安で日本の不動産が買いやすいこと、ポートフォリオの一環で地理的に近く、安全な文化圏の日本の不動産を持つ富裕層は増えています。最近は台湾の人の購入が最も多くなっています。台湾国内の物件が高いこと、また子供の教育のために日本国内のマンションを所有するというケースも増えてきています」
長引く物価高に加え金利の上昇、東京に住むためのマンション購入はますます難しくなりそうだ。
(ジャーナリスト・木野活明)
