でも、アカチャンホンポでしか売っていないのと、近所にアカチャンホンポがないのでオンライン購入となると送料がかかる。

 そんな相談をしたら、友人はなんと卵ボーロで進めたらしい。私が離乳食アプリの通りに進めていることを言うと、アプリの画面を見ながら「こんなん気が狂いそう! 鮭やわかめが入っているベビーフードのお粥やうどんで大丈夫だよ〜」と言われた。

「いくつも具材が入っているお粥やうどんだとアレルギーになったとき、どの食材が原因かわからないのでは?」と聞くと、「そのときは翌日また食べさせて様子を見ればいいじゃん」と、あっけらかんと答えた。

 こんなに適当でもいいのかと、私が目を白黒させていると友達は続けた。

「アメリカに移住した友達があっちで育児してるんだけどさ、向こうだと離乳食はコストコのディナーロールをレンチンして柔らかくしたものなんだってさ」

 ディナーロールならお粥のように米から炊く必要もなく、ただ袋から出せばいいだけだ。たしかに日本の離乳食は世界一細かいと聞いたことはある。ディナーロールも小麦や卵、乳製品などのアレルゲンが含まれているが、ここまでざっくりと進めちゃっても大丈夫なのか……?

◆離乳食は完璧を目指すと疲弊する

 さすがに卵ボーロは心配だなぁと思い検索したところ、卵ボーロ治療(卵成分が含まれるボーロを少量ずつ食べて、少しずつ体に慣らしていくアレルギー治療法)について紹介している小児科のページが何件かヒットした。ただ、卵ボーロは黄身だけではなくアレルゲンを多く含む卵白も入った全卵を使っているため、初めての卵として与えるのは安全とは言い切れない。

 もっと調べると、卵ボーロに含まれる卵の量は少量なので、少量ならアレルギーが出ないこともあるが、しっかりした量を食べるとアレルギーが出てしまう場合もあるらしい。少量なら大丈夫だろうと思い、とりあえず卵ボーロ1粒から始めて現在4粒までクリアしている。

 ただ、卵ボーロで卵を進める方法はあまり人に勧められるものではない。たまたま友人の子や息子は卵ボーロを食べても大丈夫だっただけだ。 
 
 離乳食はいろんなやり方があるので、どんな方法でやるかは本当に人それぞれだ。細かいことを気にしたり完璧主義の特性があったりする人にとって、どこかで折り合いをつけなければ疲弊してしまう。私は第一弾の折り合いはアプリのメニュー通りにしなくてもいいこと、そしてこれから卵と折り合いをつける。

 今後も育児のタスクが変わっていくなかで、また別の折り合いが必要になってくるだろう。そのときも友人や専門家に相談しながら、仕事と育児、そして自分の発達特性に向き合って息子と共に成長していきたい。

<文/姫野桂>

【姫野桂】
フリーライター。1987年生まれ。著書に『発達障害グレーゾーン』、『私たちは生きづらさを抱えている』、『「生きづらさ」解消ライフハック』がある。Twitter:@himeno_kei