RKC高知放送

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多くの小中学校は春休み中ですが、2026年度になると登下校時のお子さんの安全を心配されている保護者の方も多いかと思います。そこで、朝の登校時に毎日、地域の子ども達を見守る交通安全指導員の男性に密着しました。

午前7時30分。この日もいつもの1日が始まります。

■長野時夫さん
「おはよう!」

長野時夫さん(70)。
高知市秦小学校の通学路・県道44号北環状線と県道16号高知本山線が交わる交差点で子ども達を見守ってこの日で1475日目。夏の暑い日も冬の寒い日も、雨の日も風の日もこの黄色いジャンパーと帽子、そして旗を持って立ち続けています。

元気にあいさつを交わす子もいれば、恥ずかしそうに通り過ぎていく子もいます。
どの子もみんな、顔なじみ。今日も元気に学校に行った、それだけで充分です。

しかし、時には嬉しいサプライズもあります。
「朝早くから旗振りや挨拶をしてくれてありがとうございます」。小学2年生からのお手紙でした。

8時25分までの登校時間、子ども達が横断歩道を無事に渡れるように見守ります。

秦地区は、住宅と大型商業施設が多く立ち並ぶ交通量の多いエリアです。
通学中は教職員も保護者も目の届かない場面。
見守り活動やパトロールをするボランティアの人たちに秦小学校の松岡聖士校長は感謝を口にします。

秦地区は地域活動が活発で約100人のボランティアがパトロールカーでの見回りや学校行事のサポートなどを行っています。

長野さんが交通指導を始めたのは、仕事を退職して2年後の2017年4月のこと。
高知市の広報誌「あかるいまち」で交通安全指導員の募集を見たのがきっかけでした。
最初は月に1~2回だった通学路の見守りでしたが、孫のお守りも一段落し、2019年の12月からはほぼ毎日あの交差点に立つようになりました。

長く裁判所に勤めていた長野さん。41年間、事務官一筋で頑張ってきました。
2015年59歳の時に趣味のマラソンと釣りを思いきり楽しみたいと早期退職。
高知龍馬マラソンには2回目からずっと参加していてすべて完走しています。

今は、朝の見守り活動のあと近くのスポーツジムに行き、ランニングマシンで8キロ、プールで20分泳ぐのが毎日の日課。児童たちが渡る交差点に立ち続けるために体力をつけておかなければいけません。

3月23日月曜日。長野さんはいつも通り交差点に立ちます。しかし、横断歩道を渡る児童たちの出で立ちはいつもより華やかです。

■長野さん
「おめでとう!」

1年生の頃から見守ってきた子ども達が無事に小学校に通いきれました。
最後の登校、卒業式へ送り出します。

堂々と卒業証書を受け取る秦小学校の6年生117人。
来賓席には卒業生の凛とした姿に目を細める長野さん達ボランティアの姿がありました。

いつの間にか背も心も大きく成長した卒業生に、長野さんはいつも通りの優しい眼差しで惜しみない拍手を送りました。

4月になれば新学期が始まりピカピカの1年生も入ってきます。
児童たちが元気に登校できるように、長野さんはいつもの黄色いジャンパーでまた1日1日見守ります。