女優・佳那晃子さん死去 長年闘病の末70歳で…「金曜日の妻たちへ」「魔界転生」などで人気
女優の佳那晃子(かな・あきこ、本名関田祐子=せきた・ゆうこ)さんが21日、尿路感染症のため静岡県東伊豆町の病院で死去した。70歳。東京都出身。親族で密葬する。喪主は夫で大学講師の源高志(みなもと・たかし、本名関田俊=せきた・たかし)さん。2013年1月にくも膜下出血で倒れ、13年以上ほぼ寝たきりの入院生活だった。今月に入り急激に容体が悪化し、夫が見守る中、息を引き取った。
佳那さんはヌードも辞さない妖艶な演技で注目された。映画「魔界転生」(81年)のガラシャ夫人役など80〜90年代の話題作に数多く出演。また、TBSの大ヒットドラマ「金曜日の妻たちへ」(83年)では、主演の古谷一行さんを翻弄(ほんろう)する小悪魔的女性を演じ、人気を決定づけた。
17歳の時に映画「襤褸の旗」(74年)で大関優子の芸名でデビュー。その後しばらくは大きな役に恵まれなかったが、映画「ザ・ウーマン」(80年)でヌードに挑戦。ブレークのきっかけをつくった。芸名もこの作品から「佳那晃子」に変更した。
90年に当時放送作家だった源さんと結婚。しかし、源さんが経営する会社が破綻し、多額の借金を抱え、その額は当時約4億円とも報じられた。佳那さんは94年にヘアヌード写真集「幻想」を発売しているが、借金返済が目的だったといわれている。
借金は約10年をかけてほぼ完済したが、06年に重度のネフローゼ症候群を発症し、約4年間の闘病生活を送った。その後は静岡県熱海市に夫婦で転居。女優業も再開した直後に、今度はくも膜下出血で倒れた。当時の所属事務所は「脳死宣告」を受け「奇跡が起きない限り意識が戻らない」と医師に伝えられたと発表した。
それでも10時間に及ぶ手術と懸命な治療で約4カ月の入院で手を握ると握り返し、声をかけると目も開けた。リハビリにより一時は車いすに乗るまでに奇跡的に回復した。源さんは「最終的に歩いて帰ることが目標」と願ったが、寝たきりの闘病が続いた。先月ごろから体調が悪化し、静かに息を引き取った。葬儀は身内だけで行う予定で、関係者は「佳那さんが好きだった伊豆の海に散骨すると聞いている」と話した。
佳那 晃子(かな・あきこ)1956年(昭31)3月8日生まれ、東京都出身。トキワ松学園女子短期大学時代にミスコンで2位入選し芸能界デビュー。「鬼龍院花子の生涯」「極道の妻たち」など話題作へ多数出演した。
