「汚物まみれ」呼ばわりは過去の話なのか 「中道」落選組の入党希望相次ぐモテ期「玉木・国民民主」
電話はいっぱいかかってきて
立憲民主党と公明党が合併してできた中道改革連合(以下、中道)は8日投開票の衆院選で167議席から49議席に激減し、小選挙区では202人中7人しか当選できなかった。同じく連合から支援を受ける国民民主党は1議席増の28議席にとどまった。完全に中道を泥舟と見た所属議員、元議員ら関係者は多いのだろう。
国民民主代表の玉木雄一郎氏はその後のテレビ出演で「(旧立民候補から)電話はいっぱいかかってきていますけどね」などと答えている。国民民主は当選者数こそパッとしなかったものの、ある種の「モテ期」は続いているようだ。が、移籍希望者らを受け入れるにあたっては一筋縄で行かないようだ。

【写真を見る】「激ヤセ」する前の高市首相 現在と比較すると「まるで別人」
玉木氏は12日、「BSフジLIVE プライムニュース」(BSフジ)に出演。以下のように述べた。
・旧立民候補から電話はいっぱいかかってくるが、国民民主も現有議席をギリギリ確保した形なので、足元を1回、固めて、反省すべきところは反省する。政策体系、広報のあり方、地方組織をきちっともう1回、次に向けて戦えるようにしたい。
・次の統一地方選挙と、再来年の参議院選挙に向けては、その結果を踏まえて足元を固める作業抜きで、よそから受け入れる余裕はない。
・ただ我々は政策本位でやってきた。政策理念が一致する方が一緒にやろうとなれば、それはそれで考える。
国政経験者を即戦力として
今回の衆院選で中道と国民民主は46の選挙区で対決し、結果として自民党や他党の候補を利することになった。
「野党側で一本化すれば多少は自民票を削れたかもしれませんが、中道も国民民主も譲る姿勢をあまり見せませんでした。昨秋、主として立民が玉木氏を首相候補として担ぐ可能性を示したものの物別れに終わり『高市早苗首相』が誕生したわけですが、その時の遺恨がその後も続いていた印象がありますね」
と、政治部デスク。
「とはいえ国民民主は慢性的に候補者不足に陥っていますから、立民の落選組から政治的なスタンスで一致できる候補がいれば取り込んで行きたいとの思いは間違いなくあります。昨夏の参院選時にも言われたことですが、国民民主が一般公募している選挙を志す人の質に問題があるのです。それなりに応募があっても玉石混交ならまだしも、“石ころばかりだ”という判断をしていたとのこと。そのため玉木氏自身、人材育成をするよりも国政経験者を即戦力としてスカウトする方に舵を切っていました」(同)
「汚物まみれ」発言
その結果として起こったのが、参院選で比例代表に擁立する予定だった山尾志桜里・元衆院議員の公認取り消しをめぐるゴタゴタ、いわゆる「山尾公認問題」だ。山尾氏擁立を発表して以降、報道各社の世論調査で政党支持率が下落傾向となったことを重く見ての非情な判断だった。玉木氏の不倫騒動を受けても政党支持率に大きく響くことはなかっただけに、当時、「山尾斬り」は喫緊の課題となっていた。
そんな中、永田町取材のベテランで、国民民主とも縁の深いカメラマン、堀田喬氏は山尾氏を含む同党の公認候補4名(他3名は維新に所属していた前衆院議員の足立康史氏、立民に所属していた前参院議員の須藤元気氏、みんなの党や自民党に所属していた元参院議員の薬師寺道代氏)を取り上げて、「汚物まみれ」と酷評したのである(関連記事:“汚物まみれの四人衆” 国民民主党を酷評したカメラマンが本音を明かす 「こんな候補しか立てられないのは、それだけ人材がいないってこと」 榛葉幹事長の見解は)。
政治を目指す人材が
「国政に限りませんが、知り合いに誘われたとか、主義主張が完全に固まっているといったケースを除き、政界入りを目指す人材が門をたたくのは基本的に自民からと言われます。自民でないなら“それ以外で勢いのありそうなところ”などとなって、そこからさらに国民民主を選んでもらうというのはそれなりにハードルが高いことです。高市自民の人気が高い今は、余計にそのハードルは高くなっているでしょう」(同)
野党内でも候補者の争奪戦は激化している。チームみらいは衆院選で「消費税減税よりも社会保険料の引き下げ」を最優先に掲げて11議席を獲得。「手取りを増やす」と訴え続ける国民民主のお株を奪う動きを見せた。
「昨年の参院選で顕著だった、なかなか人材が集まらないから国政経験者を即戦力としてスカウトするという玉木氏の考えは理にかなっているのかもしれないし、大量絶滅期を迎えたかに見える中道(旧立民)落選者を拾うことは合理的だと思いますが、改めて“汚物まみれ”と言われるような状況を作れば逆効果になってしまいますよね」(同)
「手取りを増やす」前に、優秀な「手勢を増やす」ことが課題になりそうなのだ。
デイリー新潮編集部
