【前園真聖コラム】第429回「ドイツ戦は本当に素晴らしかった。でも」
前半は力関係がくっきり出て相当厳しい戦いでした。1点を取られたときは「負け」もあり得ると覚悟しました。
ですが後半3バックにして、マークをはっきりさせたことで迷いがなくなり、リスクがあっても点を取りに行くという姿勢が出ました。それが逆転劇を生んだと思います。
GK権田修一はPKで失点してしまったところから、下を見ずによく切り替えたと思います。その後のファインセーブも日本を救ってくれました。
ただし、次の試合で日本がコスタリカに勝ってもドイツがスペインに勝つと、最終節の結果次第では2勝1敗で日本、ドイツ、スペインが並ぶ可能性があります。そうなると最後は得失点の勝負になります。
得失点差の勝負になったとき、日本がスペインのようにコスタリカから7点を奪えるとは思えません。逆にドイツは最終節のコスタリカ戦で大量得点を奪える力があります。
だからドイツに勝ったとしても、日本はまだ何も達成していないのです。決して気は抜けません。実際、僕は2勝1敗で決勝トーナメントに進めないという経験をアトランタ五輪でしているのです。
まずはしっかりとコスタリカ戦に勝つことが重要です。そこで勝点3を奪うのが大前提。もし考えられるのだったらその先も見据えて複数得点を狙いに行くべきでしょう。ですが、それよりも大切なのは次の試合も勝つことです。
ドイツ戦の勝利をぜひ次につなげてほしい。日本の勝利を心から願っています。
(撮影:岸本勉/PICSPORT)
関連情報(BiZ PAGE+)

1973年生まれ。横浜フリューゲルス、ヴェルディの他、ブラジルなどでプレー。アトランタ五輪では、主将として28年ぶりに五輪出場を決めた。2005年引退後は解説の他、少年サッカー普及に従事。2009年、ビーチサッカー日本代表としてW杯に出場。ベスト8に貢献した。