浅野拓磨(撮影:岸本勉/PICSPORT)

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83分、FKから板倉滉がロングボールを前線に送る。走り込んだ浅野はピタリと止めるとそのままの勢いでペナルティエリアに侵入した。マークしたニコ・シュロッターベックが左から激しく迫ろうとするが、浅野が腕をうまく使ってブロックする。

だが目の前のゴールへの角度は狭く、しかも名手マヌエル・ノイアーが腰を落として立ち塞がった。それでも浅野が右足を一閃。するとボールはゴールの天井に突き刺さった。この1点で日本はついにドイツを逆転したのだった。

9月に右ヒザの靱帯を断裂した。そのままリーグ戦には復帰することなく、ワールドカップの日本代表に合流した。そして17日にカナダ戦に出場したものの出来は悪く、本人もそれは痛感していた。

だがそこから6日、浅野は自らを立て直してみごとな決勝ゴールを決める。4年前、ケガでワールドカップメンバー入りできなかったときからの思いが詰まっていたと言えるだろう。その4年間、浅野は「立て直すタイミングがたくさんあって、その度に立て直してきた。それがつながっただけ」だと事も無げに言う。

このシュートは偶然ではない。2021年10月21日、ワールドカップアジア最終予選で2敗し、崖っぷちに追い込まれた日本代表が勝利をもぎとったオーストラリア戦で、決勝点になったオウンゴールを誘った浅野はこの日と同じようなトラップで抜け出していた。

明るい性格の選手だが苦労がにじみ出る。「また次の試合、まったく逆のこと書かれる可能性もあるし、言われる可能性もあるので、今日の試合のことはもうあまり考えていません」という。

「ドラマチックって本当に起きる、特に僕は起きる人間と思ってるので、それが今日たまたま来た。でも今日のドラマは終わったんで、次に向けて準備したいと思います」


【文:森雅史@ドーハ/日本蹴球合同会社 撮影:岸本勉/PICSPORT】



(撮影:岸本勉/PICSPORT)



(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 権田修一

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 権田修一

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 権田修一

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 三笘薫

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 三笘薫、長友佑都

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 酒井宏樹

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 川島永嗣

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 長友佑都

(撮影:岸本勉/PICSPORT)