新メタバースの仮想土地5万5000区画の販売で約420億円が集まる、イーサリアムの取引手数料は仮想土地区画以上に高騰

NFTコレクションとして人気を博しているBored Apes Yacht Clubの開発元であるYuga Labsが、新しいメタバースプロジェクトにおける仮想土地区画の販売をスタートし、3億2000万ドル(約420億円)相当の仮想通貨を調達することに成功しました。この仮想土地区画は仮想通貨のイーサリアムをベースとしているため、イーサリアムのブロックチェーン全体にも影響が出ており、ガス代(取引手数料)が仮想土地区画の値段以上に高騰するという事態まで起きています。
https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-05-01/bored-ape-metaverse-frenzy-raises-millions-disrupts-ethereum
Bored Ape Yacht Club creator’s metaverse mint rocks the Ethereum blockchain - The Verge
https://www.theverge.com/2022/5/1/23051974/bored-ape-yacht-club-metaverse-mint-rocked-ethereum-blockchain-otherside-otherdeeds-yuga-labs
Yuga Labs Sees $561 Million in Otherside Ethereum NFT Sales Within 24 Hours - Decrypt
https://decrypt.co/99156/yuga-labs-sees-561-million-in-otherside-ethereum-nft-sales-within-24-hours
ApeCoin Plummets After Otherside Land Sale; Yuga Labs Wants Its Own Chain But Vitalik Buterin Says That's Not The Answer - Benzinga
https://www.benzinga.com/markets/cryptocurrency/22/05/26920692/apecoin-plummets-after-otherside-land-sale-yuga-labs-wants-its-own-chain-but-vitalik-buter
現地時間の2022年4月30日、Yuga Labsは新しいメタバースであるOthersideの仮想土地・Otherdeedsを5万5000区画分発売しました。OtherdeedsはイーサリアムベースのNFTとなっていますが、Othersideの仮想土地区画を購入するにはBored Apes Yacht Clubに関連する独自の仮想通貨であるApeCoinを使用する必要があり、Otherdeedsの発売に際し、ApeCoinの価格は急騰していました。
The adventure begins. Otherside. 4/30, 12pm ET.
P.S. Otherside Discord is open: https://t.co/ZPj7nbyBePhttps://t.co/jL61iSy97d— OthersideMeta (@OthersideMeta) April 23, 2022
ApeCoinの価格急騰と合わせて、Otherdeedsのベースとなっているイーサリアムの取引手数料も高騰しており、Otherdeedsの発売後のイーサリアムの取引手数料は総額1億2300万ドル(約160億円)に到達しているとのこと。この高騰によって、Otherdeedsを1つ購入するのに必要なイーサリアムの取引手数料は約6000ドル(約78万円)となっており、これはOtherdeeds自体の販売価格よりも高くなっています。
分散型貸付プロトコル・DeFiner創設者であるJason Wu氏は、「Yuga Labsの仮想土地区画の販売は、これまでで最もイーサリアムの取引手数料を急騰させました」「他のNFTの立ち上げによりイーサリアムの取引手数料が高騰することをしばしば目撃してきましたが、今回の高騰は間違いなく過去最高のもののひとつです」と語っています。
実際、Otherdeedsの購入者は「Otherdeedsを2つ購入できた!でもガス代がくそだったわー」といったツイートを投稿しています。
Phew.. Got 2! Damn that gas wasn't fun ???? #otherside #otherdeed #yugalabs #BAYC #APECOIN pic.twitter.com/DEDJBRfe8q— bartnotsimpson.eth ???? (@bartnotsimpsonx) May 1, 2022
トークンを作成したりイーサリアムで取引を行ったりするには、トークンの作成者あるいはトレーダー側がネットワーク上での取引を注文した人物に対して取引手数料(ガス代)を支払う必要があります。ネットワークが混雑すると、取引に優先順位をつけるため、ガス代は高騰します。イーサリアムにおけるガス代の仕組みはユニスワップなどのイーサリアムベースのビジネスに影響を与え、他のプラットフォーム上での取引を遅くする可能性があります。
Yuga Labsはイーサリアムのガス代が高騰することを防ぐため、「時間の経過と共にOtherdeedの価格を下げる」という販売方式を採用していました。しかし、Yuga Labsはこの販売方式を途中で変更したため、購入者の混雑を緩和することができなくなった模様。そのため、Yuga LabsはTwitter上でイーサリアムのガス代高騰について謝罪しており、「ApeCoinを独自のブロックチェーンに移行する必要があることを理解した」と述べています。
We're sorry for turning off the lights on Ethereum for a while. It seems abundantly clear that ApeCoin will need to migrate to its own chain in order to properly scale. We'd like to encourage the DAO to start thinking in this direction.— Yuga Labs (@yugalabs) May 1, 2022
なお、今回のOtherdeed販売で集まったApeCoinは1年間凍結されるため、ApeCoinsの流通量は減少することとなる模様。Yuga Labsの広報担当者は調達した資金が誰に送られるのか、既存のApeCoinの大口保有者が仮想土地区画の販売に参加する予定があるのかなどの質問に回答しませんでした。
今回販売されたOtherdeedは5万5000区画分ですが、これとは別に4万5000区画分がBored Ape Yacht ClubとMutant ApeのNFT所有者およびYuga Labsと他プロジェクトの開発者に割り当てられる模様。なお、Bored Ape Yacht ClubとMutant ApeのNFT所有者が無料のOtherdeedを請求するためのプロセスは、イーサリアムのガス代がさらに高騰することを避けるために延期されています。
今回販売された仮想土地・Otherdeedを実際に扱えるメタバース・Othersideのリリース日は記事作成時点では明らかにされていません。
