北師美術館(台北市)での展示最終日となった24日、多くの人が彫像「甘露水」にカメラを向け、様々な角度から撮影していた=中央社記者鄭清元撮影

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(台北中央社)日本統治時代に活躍した台湾の彫刻家、黄土水の代表作「甘露水」の台北での展示が24日、最終日を終えた。来月には南部・高雄市の高雄市立美術館に会場を移し、一般公開される。

同作は台湾初の裸婦像の彫刻作品とされる。黄が東京美術学校在学中の1919(大正8)年に制作され、21(大正10)年に「帝展」に入選。戦後、行方不明になっていた同作を国立台北教育大(台北市)の林曼麗名誉教授らが探し出し、半年以上の修復を経て、同大北師美術館で昨年12月に展示が始まった。

北師美術館では展示の終了に合わせ、同作を基にしたデジタルアート作品「NFTアート」を作り出すワークショップを開催。参加者は24日夜から25日夜にかけて、提供された機材で彫像を撮影し、自然光が降り注ぐ展示会場で像が織りなす光と影の変化をカメラに収める。NFTアートの制作にはドキュメンタリー映像作家や芸術家も参加。映像だけでなく音声もNFTアートの素材になるという。

NFTは「非代替性トークン」と訳され、デジタルアート作品が複製ではない本物だと証明できる技術。林氏は、このNFTの特徴を生かし、一瞬を無限の時の中に閉じ込めたいとし、台湾の美術館にとって新たな道が開ければとの考えを示した。

(王宝児/編集:楊千慧)