新型コロナ感染拡大の影響で、国内航空会社で提供されることの多い「スープ」類が飲める機会は一時的に大きく減っていました。この状況が過渡期を迎え、復活する傾向にあります。各社の現状はどのようになっているのでしょうか。

アンケート調査では「選ぶドリンクNo.1」に

 新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、多くの日本の航空会社において機内のサービスは、一時は大きく制限されていました。

 一時機内での無料ドリンクサービスは、お茶とお水だけといったこともあったものの、2020年11月現在は各社ともに、国内線においては衛生対策を講じながら、平時のように多くのメニューから飲みたいものを選べるという時期に変わりつつあります。現在、まさに“過渡期”といえるでしょう。


コンソメスープを持つANAのCA(2020年10月、乗りものニュース編集部撮影)。

 2020年6月に「乗りものニュース」で実施した機内無料ドリンクに関するアンケート調査では、選ぶことの多い飲み物のトップが「コンソメスープ」で24.8%となっていました。ところが多くの航空会社で、一時はこれが選べない時期も。現在の状況は、どのようになっているのでしょうか。

 ANA(全日空)では、10月20日(火)から機内でコンソメスープの提供を再開。このとき一緒にホットコーヒーも追加され、国内線普通席では以前から提供されていたお水、冷茶、リンゴジュースを含めると、ホットのお茶を除きほぼ従来どおりのラインナップとなりました。

 一方、JAL(日本航空)が国内線普通席でコンソメスープの提供を再開したのは、10月1日(木)。いまでは、ほかに冷緑茶、ミニッツメイドアップルジュース、オリジナルドリンクの「スカイタイム」、ミネラルウォーター、缶のコカ・コーラ、ホットコーヒーなどを選ぶことができます。

JAL&ANA以外の航空会社では絶えず継続なども

 他方でコロナ禍における、いわゆる老舗ではない後進の国内航空会社でのスープ類の提供状況を見ると、様々な動向が見られます。


スターフライヤーのスープメニュー(2019年、乗りものニュース編集部撮影)。

 北九州を拠点にするスターフライヤーでは、ほかの航空会社がスープ類の提供を中断しているなかでも、コンソメスープ、ミネストローネの2種ともに提供を継続。名物のチョコレートなどは提供中断の時期があったものの、スープ類は絶えず提供されていたそうです。

 北海道を拠点とするAIRDOでは、中断をしていた時期はあるものの、「オニオンスープ」の提供を7月10日(金)から再開しています。これは老舗の航空会社と比べると、ひと足早いものになります。

 一方、宮崎を拠点とするソラシドエアでは、あごだしが特徴のオリジナルスープ「ソラスープ」の提供はまだ再開されていません。同社によると、「ソラスープ」は11月中の提供再開を目指しているとのことです。

 なお、スカイマークでもコンソメスープの提供はあるものの、こちらは1杯あたり100円と有料です。