その名前と存在感から高嶺の花と思いがちだが……

 あるトヨタディーラーにおいて、「いまはアルファードがよく売れています」との話を聞いた。聞いたのは、5月の全店併売化で新しくアルファードを扱うことになったカローラ店。もともとアルファードはトヨペット店専売当時からよく売れていたので、当たり前のような話ではと聞いていたのだが……。「ノアに乗っておられるお客さまからの乗り換えが目立っているのです」と語ってくれた。ノアに限らず、5ナンバーサイズの背の高いミニバンユーザーは、同じ車種、ノアなら次もノアという感じで乗り換えるユーザーが目立つのが特徴。そのようなユーザーがアルファードに乗り換える動きが目立つというのはじつに興味深い。

 セールスマンは「ローンで比較すると、ノアとアルファードの実質支払い額の差が急接近するのです」ということなので、さっそく、ほぼ同じオプションを装着させて、トヨタのウェブサイトで試算してみた。まずノアはおすすめとなる、Si W×B 7人乗り(車両本体価格294万300円)で試算すると、現金での支払総額は371万6620円となった。

 一方アルファードは、S タイプゴールド 7人乗り(車両本体価格424万4000円)で試算すると、現金支払い総額は501万8613円となった。現金支払い総額ではアルファードのほうが約130万円高くなっている。

 これらをもとに、ともに50万円の頭金を入れて、ボーナス払い10万円として5年払いでのローンの試算を行った。ノアは初回3万4230円、月々3万円×49回、最終回支払い額88万2090円となった。一方のアルファードは初回4万29円、月々3万9800円×49回、最終回支払い額190万8000円となった。初回払いでは約6000円、月々では1万円多く払うとアルファードに乗ることができるのである。なお、ノア、アルファードともに支払最終回分の精算は現金以外でも、車両返却や新車への乗り換え、さらには再ローンを組んで乗り続けることができる。

「ノアを乗り継ぐとしても、フルモデルチェンジすれば価格はグッとアップします。ノアを乗り継いでも、価格がアップするので、“それならいっそのことアルファードへ”というお客さまは多いですね。その存在感だけで“手の届かないもの”という印象をアルファードに持っているひとは意外なほど多いようです。それがローンを組むと、一気に身近なものとなってしまうのです」とはセールスマン。

残価設定率で支払額に大きな差が出ず

 ローンを組むと一気に身近となる秘密を探ると、両車に設定されている5年後の残価率にあった。ノアの5年後の残価率は計算してみると30%となった。そしてアルファードを計算してみると、約45%となった。アルファードのほうが約15%残価率は高くなるので、一気にノアとの月々の支払い額の差を縮めているのである。

 新車販売業界の事情通によると、「約45%というアルファードの設定残価率は低いように思えます。55%で設定しているというディーラーもあると聞いています。アルファードは国内だけでなく、海外でも中古車人気は高いですから、支払い最終回を待たずに下取り査定を行えば、もっと条件が良くなるのはほぼ確実ともいわれています」とのこと。「長く乗るより、最長でも5年ぐらいで乗り換えるのがアルファードではおすすめ」とセールスマンは付け加えてくれた。

 高級ミニバンと言われながらも、その人気の高さからローンを組むと、格下のノア系並みに支払い負担が軽くなるアルファード。それだけ、中古車市場での人気の高さが“鉄板”なことを物語っているといっていいだろう。