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高速道路などにある「追越車線」。左側の走行車線を走る車が遅い場合、追越車線を利用して、その車を追い越すために使われているが、たまに、追越車線をノロノロ走り続ける車を見かけることがある。

会社員ショウタさんは最近、高速道路でこの問題に直面した。走行車線に遅いトラックがいたため、追越車線を使って抜こうとしたところ、時速80キロくらいで追越車線を走り続ける車に接近してしまったため、結局、走行車線に戻ることになってしまった。ショウタさんは「遅い車のくせに、なんでずっと追越車線を走っているのか。迷惑だ」と話していた。

高速道路の追越車線をノロノロ走り続ける車がいても、問題はないのだろうか。櫻井俊宏弁護士に聞いた。

●追越車線を走り続けてはいけない

そもそも、道路交通法(道交法)では、「車線」について、どのような規制があるのか。

「まず、自動車は、走行にあたっては原則として一番左側の車線を、三車線以上の道路の場合には、その最も右側以外の車線を通行することができます(道交法20条)。

そして、今回のテーマになっている追越車線とは、車道で片側に複数車線がある場合の最も右側の車線のことを指します。

つまり、追越車線は、原則として走行してはいけない車線というわけです。追い越しをする場合のみ、一時的に通行することが認められています」

今回のケースの場合、ノロノロ走っていた車に問題があるということか。

「そうですね。今回のケースでは、前の車が追越車線を走っていたがために、後ろの車が追越しをかけられなかったとのことですが、前の車が追越しのための一時的な走行ではなく、常態として追越車線を走行していたというのであれば、道交法20条違反ということになります。

なお、このルールは、ノロノロ走っているかどうかは関係ありません。追越車線をかなりのスピードで走り続ける車も違反していることになります」

追越車線を走る続ける行為に罰則はあるのだろうか。

「あります。『車両通行帯違反』と言われ、違反点数が1点加点され、反則通告制度による反則金としては6000円が課されます。高速道路における取締りのうち、通行帯違反が12%を占めているとのデータもあります(平成29年度交通安全白書によるデータ)。

なお、2km以上継続して追越車線を走行することで取締対象になると言われていますが、取締官の裁量によるところが大きいので、鵜呑みにすべきではないでしょう。

法律違反が問題なのは当然ですが、それ以前に、利用者すべてが気持ちよく道路を利用できるように、他のドライバーに気を配った運転をすることを心がけるべきでしょう」

【取材協力弁護士】
櫻井 俊宏(さくらい・としひろ)弁護士
交通事故、離婚・男女問題等を得意としている新宿・青梅の弁護士法人アズバーズ代表弁護士。応援団出身であり、中央大学の学内顧問弁護士(法実務カウンセル)を担当している。「弁護士 ラーメン」と検索するとラーメンブログが一番上に出てくる程のラーメン好き。
事務所名:弁護士法人アズバーズ青梅事務所
事務所URL:http://as-birds.com