アルルカン・暁(Vo) (撮影・さわきみのり)

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4月2日、東京・赤坂BLITZにてアルルカンのワンマンライブ『「傷」× ツケルTOUR FINAL-決別-』が行われた。

【写真29枚】アルルカン赤坂BLITZワンマン フォトギャラリー

13年秋の始動以降、一度見たら忘れられないライブパフォーマンス、〈次世代名古屋系〉を標榜しつつ、その名前に負けることのないバラエティ豊かな楽曲、ネット動画などをフックにした話題性をバネに、飛ぶ鳥を落とす勢いでシーンに大きな「傷」をつけてきたアルルカン。

昨年末からこの日までの一連のライブに冠されている『「傷」× ツケル』は始動当初のアルルカンが、自身の存在をしらしめるかのように、怒涛のライブを行った時のツアータイトルでもある。

『「傷」×ツケルTOUR-片鱗-』は自身2度目となる全国ワンマンツアー、雑誌「Cure」の主催する『ノンフィクション』ではBugLugと真っ向から戦い、そして先輩後輩問わず同じシーンに集うバンドたちとの共演イベント『「傷」×ツケルTOUR-呼び水-』を敢行。いつもながら、わずか4ヶ月弱の間でよくもまあここまで詰め込んだものだと感じ入ってしまう。

この日、ステージに掲げられた巨大なバックドロップには『「傷」× ツケルTOUR FINAL-決別-』と大きく刻まれ、ツアーファイナルのためだけに用意されたものだということが窺い知れる。

何に「傷」をつけるのか、何との「決別」を意図しているのだろうか。その答えはステージにしかない。

開演前のBGMは前回のワンマンとは打って変わってアリシア・キーズやエミネムなど、近年の洋楽ヒット曲という意外な(?)選曲。

そして定刻をやや過ぎた頃、客電がフッと落ちるとSEが鳴り響く。來堵(G)、奈緒(G)、祥平(B)、堕門(Dr)が登場。そして暁(Vo)がステージ中央に立ち張り裂けそうな声で叫ぶ。

「聴かせてくれ!赤坂BLITZ!」

奏でられたのは先月リリースされたばかりの、『PARANOIA』。続いての『身を知る雨』では一斉にヘドバンが巻き起こり、フロアもバンドも気合充分といったところだ。

「ツアーファイナル「決別」、何も残らないくらい俺は欲しがりにいくから!お前らも全部だ!全部置いていけ!」と両手を広げフロアをみつめる暁の声から『道化の華』へ。

「今日、この日を選んでくれてありがとう、このツアーはいろんなライブがあって、いろんな壁にぶつかってしんどかったツアーでした、それと同時に自分にとって、皆といるこの場所が大きいのを痛感して、自分としてもバンドとしてもすごく成長したと思います。…堕門ちゃんは自分の言いたいことをいえるようになりました」と語る暁。拍手で迎えるフロア。

このツアーを経て、自分たちがどう変わったか、皆がどう変わったのかを確かめたいと語る暁。

そして『暁』のイントロが流れる中「どこに行っても俺は〈地獄〉だと思うから、〈夢〉だけを見せるわけには行かないけど、それでも良いんだったら連れて行ってやるよ! 引きずり回してやるよ!」と吐き出すようにフロアに語りかける。

『imp』では激しくヘドバンをする祥平と來堵、そして幾度と無く「全部出すから、お前たちも寄越せ」と「もっとだ! 今出せよ! 今くれよ!」とフロアに求める暁。そうやってフロアとバンドの感情がぶつかり合うたびに会場中の熱が増していくように感じた。

真っ白なスモークが立ち込める中、ミラーボールの光が煌めいた『白い鬱』や、アルルカン随一のバラード曲である『clepsydra』といったメインコンポーザー奈緒特有の美しいメロディラインが映える楽曲が続く。『link』での全員がコーラスをとる場面が印象的だった。

ちなみに『拒絶』は來堵、『link』は祥平の手による楽曲である。アルルカンにおいて奈緒以外の作曲者が個人名でクレジットされるのは初であり、全員で作曲した『クオリア』(昨年11月リリース)を経てのこと。こういったところでも彼らは進化し続けている。

「とうとう来たよ、BLITZ! 胸の熱が下がんないです。ファイナルで皆の顔を見ながら『幸せだなあ』と思いながらドラムを叩いてました。ワンマンツアー長いと思っていたけど、あっという間だったよね…。体感速度が早かったよね」と堕門。

「身体に来るよね(笑)。それだけ充実してたというか。もっと強くなれたというかワンマンがもっと好きになったよね」と祥平。そしてお互いに最初のツアーの思い出を語り「(あの頃に比べて)大人になった」と二人。

そして堕門が來堵に振ると「僕、変わったでしょ? 自分の中での話なんだけど、多分見てわかると思うんだ。すごく変わることの出来たツアーだったと思います。それって本当に集まってくれる皆のおかげだと思います」と嬉しそうに語る來堵に、「わかるよ」と相槌をうつ堕門。

自身も語るように、この日の來堵は以前に比べてタフになったというか、力強さと美しさを兼ね備えたステージングを身につけていたように思えた。

「(自分のキャラクター的に)あんまりしゃべらない方がいいとは思うんだけど、ひとつだけ伝えたいことがある、皆、アルルカンという傷を負って、今日ここに来てるわけでしょう? それを俺は深く深くえぐって、どうしようもない〈ダメ人間〉にしてやろうと思ってるから、この後も最大限に楽しんで」とキメる來堵。

そしてしばらくステージを不在にしていた暁が戻り、「アルルカンのライブでは普段溜め込んでいるものを、気持ち悪くなるくらい、確かめあいましょう!」と『クオリア』へ。

「もっと教えてくれよ!」と始まった『人形-ヒトガタ-』「まだまだ遊ぼうかァ!」と『DROPLET』、まだまだ食い足らないとばかりに『像』を叩きつけるアルルカンと、そこに拳とヘドバン、そして声で応えるフロア。

そして、最後のMCタイムでは暁の口から、「夏にすげえ頑張ってみることにしました」と、47都道府県ワンマンツアー『境界線』と、セカンドフルアルバム『Utopia』のリリースが発表された。

「短い間でここまで来てしまった俺たちは、もっと色々なことを知るべきだし、見るべきだと思ったの」とツアーを行う理由を述べ、ファイナルのZeppDivercityライブについても「これは見栄ではなく大真面目な挑戦、僕らの3年目の決意と受け取ってもらってかまいません。3年目はアルルカンの形を決める年になると思います」と語る暁。

「もう戻れないからこそ、いろんなことを知って、次に進もうと思います。皆から貰ったものを〈なんとなく〉で終わらせたくなくて。この先、もっと強く確かなものになるために…。それが今日の『決別』というタイトルの意味かな。

3年目、見ててください。いつもどおり、見てくれたら大丈夫。必ずその気にさせるので。…しっかり見届けろ!」と、そこから再び『「私」と”理解”』『ダメ人間』とハードなナンバーを重ね、『ジレンマ』ではフロアへマイクをむける暁、それに応えシンガロングする観客との一体感は特筆すべきものだったように感じた。

そしてラストの『Eclipse』の「矮小な僕を誰より 認めて欲しくて」という歌詞を普段以上に力強く噛みしめるように歌いあげ、そして最後のサビのくだりで「その目で僕だけを見て」ではなく「しっかり見てろよ! お前ら!」と叫ぶ暁。

「3年目、もっと大きくなって、もっと上に行きます。今日は見届けてくれて本当にありがとう。〈見ててくれるあいだ〉は〈見たいもの〉を見せてあげられると思います」と決意表明のような言葉を残しステージを去る暁。

「ありがとうございました、BLITZ!」と何度も叫ぶ堕門。「アルバムとツアーも楽しみにしててください、またね」と奈緒。そして新しいアーティスト写真と、ツアー、アルバムの告知映像が流れ、終演となった。

この『「傷」×ツケルTOUR-』は彼らが「シーン注目の若手バンド」以上の存在になるべく、ある種の意思を持って、模索しているかのように見えたのだ。

6月からの47都道府県ツアー以外にも5月からはレーベルツアー『大名行列』、8月にはDIAURAやグリーヴァとの『闇戦!!』ツアーなど怒涛の日程がすでに発表されている。その先に形作られるであろうアルルカンはどうなっているのか。今後の彼らから視線を外すわけにはいかない。

セットリスト

1.PARANOIA
2.身を知る雨
3.道化の華
4.Pandora
5.墓穴
6.暁
7.imp
8.拒絶
9.白い鬱
10.似非林檎
11.clepsydra
12.link
13.クオリア
14.人形-ヒトガタ-
15.DROPLET
16.像
17.「私」と”理解”
18.ダメ人間
19.ジレンマ
20.Eclipse

リリース情報

2016.6.08 2nd FULL ALBUM 「Utopia」3 type Release!

【初回限定盤A】 GMCD-025A
DISC1.(CD)「ジレンマ」「道化ノ華」「クオリア」「PARANOIA」を含む全12曲収録曲
DISC2.(LIVE DVD)-2016.4.02 赤坂BLITZ 傷ツケル×TOUR FINAL「決別」より全5曲収録+当日密着オフショット収録(¥4,000tax out)

【初回限定盤B】 GMCD-025B
DISC1.(CD)「ジレンマ」「道化ノ華」「クオリア」「PARANOIA」を含む全12曲収録曲
DISC2.(DVD)「境界線」MUSIC CLIP+傷ツケル×TOUR-片鱗- 完全密着ドキュメント映像(¥3,800tax out)

【通常盤】 GMCD-025C
DISC1.(CD)「ジレンマ」「道化ノ華」「クオリア」「PARANOIA」を含む全13曲収録曲(¥3,000tax out)

ライブスケジュール

アルルカン 47都道府県 ONEMAN TOUR「境界線」

6.08(水) 山口県 山口rise周南
6.10(金) 広島県 広島CAVE BE
6.11(土) 岡山県 CRAZYMAMA 2nd Room
6.13(月) 島根県 松江B1
6.14(火) 鳥取県 米子AZTiC laughs
6.16(木) 兵庫県 姫路Beta
6.19(日) 埼玉県 浦和ナルシス
6.25(土) 東京都 池袋CYBER(-BOYS-only) ※1
6.26(日) 東京都 渋谷REX(-GIRLS-only) ※2
7.02(土) 北海道 札幌COLONY
7.03(日) 北海道 札幌COLONY
7.06(水) 宮城県 仙台MACANA
7.07(木) 岩手県 盛岡Club Change
7.08(金) 青森県 青森Quarter
7.10(日) 秋田県 秋田CLUB SWINDLE
7.11(月) 山形県 山形サンディニスタ
7.12(火) 福島県 郡山PEAK ACTION
7.16(土) 長野県 LIVE HOUSE J
7.17(日) 新潟県 新潟GOLDEN PIGS BLACK STAGE
7.18(月祝) 石川県 金沢AZ
7.20(水) 富山県 富山Soul Power
7.21(木) 福井県 福井CHOP
7.23(土) 岐阜県 柳ヶ瀬アンツ
7.24(日) 山梨県 KAZOO HALL
7.26(火) 茨城県 水戸SONIC
7.27(水) 栃木県 HEAVEN’S ROCK Utsunomiya VJ-2
8.03(水) 群馬県 高崎SUNBURST
8.27(土) 千葉県 柏Thumb UP
8.28(日) 神奈川県 横浜BAYSIS
9.02(金) 京都府 京都ARKDEUX
9.03(土) 大阪府 梅田クワトロ
9.04(日) 愛知県 名古屋ボトムライン
9.06(火) 静岡県 浜松FORCE
9.10(土) 沖縄県 output
9.11(日) 沖縄県 output
9.16(金) 長崎県 長崎DRUM Be-7
9.17(土) 熊本県 熊本DRUM Be-9 V2
9.18(日) 鹿児島県 鹿児島SRホール
9.20(火) 宮崎県 宮崎SR BOX
9.22(木祝) 大分県 大分DRUM Be-0
9.24(土) 佐賀県 佐賀GEILS
9.25(日) 福岡県 福岡Drum Be-1
9.27(火) 愛媛県 松山サロンキティ
9.28(水) 高知県 X-pt.
9.30(金) 香川県 高松DIME
10.01(土) 徳島県 徳島CROWBAR
10.03(月) 和歌山県 和歌山CLUB GATE
10.04(火) 奈良県 奈良NEVER LAND
10.10(月祝) 滋賀県 滋賀B-FLAT
10.11(火) 三重県 四日市CLUB CHAOS

【FINAL 3rd ANNIVERSARY】
10.23(日) 東京都 Zepp DiverCity

■OPEN / START■
開場 17:30 /開演 18:00
(10/23 Zepp DiverCity のみ開場 17:00 /開演 17:30)

■前売 / 料金■
前売 ¥4,300-(D別) /当日 ¥4,800-(D別)
(10/23 Zepp DiverCity のみ 前売 ¥4,500- /当日 ¥5,000-)

<EVENT SCHEDULE>

GOEMON RECORDS Presents-呼び水- アルルカン×己龍×MERRY

6/1(水)TSUTAYA O-EAST

GOEMON RECORDS 3rd ANNIVERSARY TOUR『大名行列2016 』

5/05(木祝)恵比寿LIQUIDROOM
5/07(土)金沢AZ
5/08(日)新潟GOLDEN PIGS RED STAGE
5/10(火)仙台MACANA
5/14(土)広島SECOND CRUTCH
5/15(日)福岡Drum Be-1
5/17(火)岡山IMAGE
5/21(土)柏PALOOZA
5/22(日)浦和ナルシス
5/25(水)横浜BAYSIS
5/28(土)梅田CLUB QUATTRO
5/29(日)名古屋ElectricLadyLand
Ains VS GOEMON RECORDS

「闇戦!!!」

8.05(金) 名古屋Electric Lady Land
8.06(土) umeda AKASO
8.09(火) 岡山CARAZYMAMA KINGDOM
8.10(水) 福岡DRUM LOGOS
8.16(火) 金沢AZ
8.17(水) 新潟Live Hall GOLDEN PIGS -RED STAGE-
8.18(木) 仙台darwin
8.25(木) TSUTAYA O-EAST