中東オマーンで現地SIMを購入してiPhoneで使ってみました!なぜかダイソーで割り箸も!?(旅人目線のデジタルレポ 中山智)

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旅人ITライターの中山です。2016年2月26日から28日まで中東のオマーンで、ヨットの国際大会「アメリカズカップ・ワールドシリーズ」が開催されていたのですが、その取材に行ってきました。中東もドバイは観光先として注目を集めていますが、オマーンはいまひとつメジャーではなく、現地の通信環境などの情報も露出が少ないので、いろいろとチェックしてきました。

空港で購入できる3つのSIM


オマーンはアラビア半島の東端に位置します。首都はオマーン湾に面したマスカット。今回アメリカズカップ・ワールドシリーズの会場もマスカットだったので、マスカットにあるマスカット国際空港にアクセスしました。日本からは直行便はないので、ドバイやドーハから乗り継ぎで来るのが一般的。筆者はスペインで開催されたMWC2016を取材があったので、バルセロナから向かったので、トルコのイスタンブール経由でアクセスしました。

マスカット国際空港



マスカット国際空港に到着したら、まずは現地SIMを入手して通信環境の確保です。税関審査を抜けた到着ロビーには、オマーンテレコムとOooredoo、FRiENDRiの3つのキャリアカウンターありました。早朝2時の到着でしたが3つともオープンしていたので、深夜・早朝に到着しても購入できます。

最初に購入したのはオマーンテレコムのSIM。SIMの価格が3リヤル(約860円)で、別途データ通信用として5リヤル(約1430円)チャージしたので、合計8リヤルでした。支払いは現金のみでクレジットカードは使えませんでした。パッケージの申し込みは、通話アプリで「*103*5#」をダイヤルします。これで2GBの通信が可能です。

APN設定はiPhone 6sの場合は自動設定。Androidの場合は、下記APNを設定します。

●APN:taif

●ユーザー名:taif

●パスワード:taif

接続は都心部でLTE。屋内や郊外でたまに3Gになることがありましたが、マスカットにいるぶんにはかなりエリアが広い印象。通信速度も空港で下り46.72Mbpsと快調です。

次に購入したのが、Ooledoo。中東エリアで手広く営業しているキャリアで、最近ではインドネシアやミャンマーなどにも進出しています。

OoredooのSIMは、3GBのデータ通信がすでにセットされており、8リヤル(約2300円)。プラン申し込み作業なども必要なく、SIMを端末にセットして何通かSMSを受信すると、すぐに使えるようになりました。支払いにもクレジットカードが使えたので、旅行者には「使いやすい&買いやすい」SIMです。

ただしOoredooもLTEでの接続が可能ですが、オマーンテレコムに比べるとややエリアは狭い印象。屋外は問題ないですが、屋内で3Gになるケースがオマーンテレコムより多く、当初空港でセットしたときも3Gでしかつながらないため、3Gだけなのかと思ったほど。ホテルについてチェツクしてみるとLTEでの接続だったので、速度を計測。こちらも下り20.96MbpsとLTEとしてはまずますのスピードです。

Androidで利用する場合は、下記の設定となります。

●APN:Ooredoo

●ユーザー名:test

●パスワード:test

最後のひとつはFRiENDi。これはMNOではなく、オマーンテレコムのMVNOです。そのため、SIMの価格も2GB込みで5リヤル(約1430円)と最安。支払いにはクレジットカードが使えました。ただし、接続は3Gのみ。また日中と深夜帯が別のデータカウントになっているなど、システムもやや複雑です。

さらに、SIMを装着すると接続キャリア名がオマーンテレコムになっており、iPhoneで接続するにはプロファイルの設定が必要。日本のMVNOのSIMと似たシステムです。プロファイルは指定されたサイトからSafariでダウンロードすれば良いのですが、そのためにはWi-Fiでインターネットへの接続が必要と手間がかかりめんどう。筆者はiPhoneでの使用はあきらめて、Android端末だけで使っていました。

Androidで利用する場合は、下記の設定となります。

●APN:net

●ユーザー名:空白

●パスワード:空白

通信速度も3Gということですが、ホテルで計測したときは下りの速度が0.26Mbps。上りも0.15Mbpsとかなり遅め。さらに屋外でも圏外になることがよくあります。オマーンテレコムやOoredooとの価格差ほどの利点はあまり感じられませんでした。

ちなみに空港内に無料Wi-Fiも用意されており、インターネットへの接続が可能。ただし電話番号を登録して、パスワードをSMSで受信する必要があります。また電波状況もあまり良くなく、空港内でも場所によっては繋がりにくいところもありました。空港の無料Wi-Fiを使うなら、場所を移動しつつ電波状況の良いポジションを探しましょう。

LINEが使えない!


空港でSIMを購入したあと、知人にオマーン到着を伝えようとメッセージを送ってみたところ、エラーで送信できません。モバイル通信だけかと、ホテルやアメリカズカップ・ワールドシリーズ会場のプレスルームのWi-Fiでも試してみましたがダメ。どうやらLINEはオマーンの国全体で規制がかかっているようです。

実は中東などのイスラム圏の国は、ウェブサイトの閲覧なども意外と厳しく制限されています。特にアダルト系のウェブサイトは御法度。オマーンで試しに日本の風俗店の公式サイトにアクセスしてみたところ、トップページなどは閲覧できましたが、所属スタッフの写真付きプロフィールを開こうとするとエラーになってしまいました。

TwitterやFacebook、Googleサービスは問題なく使えるので、中国ほどは厳しくないですが、普段見ているサイトや使っているサービスが使えない可能性もあるので注意しましょう。

番外編:オマーンに100円ショップ!?



オマーン滞在中はアメリカズカップ・ワールドシリーズの取材のため観光らしい観光はできず、1日だけ時間を作って旧市街のオールド・マスカット近辺を探索してきました。アメリカズカップの大会会場は新市街のエリアだったのでわりと近代的な雰囲気なのですが、オールド・マスカット周辺は大航海時代の趣を残す古都になっていて、人気の観光スポットになっています。

たとえば、スークと呼ばれる市場。これはイスラム圏ではよくある市場で、食料品から雑貨を販売していますが、市場内は迷路のように入り組んでおり適当に歩くと迷ってしまうほど。民族衣装や民芸品なども凝ったものが多く、お土産を買うにはピッタリです。

ちなみに筆者はモロッコやチュニジア、トルコなどのスークも訪れていますが、ほかのスークよりも店員の売り込みが少なく、ゆっくり見て回れました。

マスカットの新市街には、現代のスークともいえる、大型ショッピングモールがいくつかあります。そのなかでもマスカット最大と言われているマスカット・グランド・モールへと行ってみました。マスカット・グランド・モールの中には、オマーンテレコムとOoredooといったキャリアショップや、大型の家電ショップも入っています。ただしキャリアショップは端末の販売は少なく、基本的には契約者用のカウンターといった感じ。SIMを購入するなら空港のほうが手軽です。

スマホは家電ショップで販売していますが、ブランドはほかの国とあまり変わらず、サムスンやファーウェイ、ソニーモバイルが中心。ただし最新モデルだけでなく、数年前のモデルも並んでいるので、ちょっと古めのモデルを新品で安く買いたい場合には良いかも。

そのほかカルフールやマクドナルド、サブウェイなど外資系のショップも入っているのですが、筆者が驚いたのが、マスカット・グランド・モールには100円ショップのダイソーもあったこと。コピーブランドではなく正規店で、ダイソーはオマーンに4店舗も進出しています。

商品価格は0.7リヤル(約200円)均一と、日本と比べて倍ほどの価格ですが、システムは一緒。さらに商品も日本店頭にあるものをそのまま持ってきた感じで、まったくローカライズされていません。

商品パッケージも日本のママなので、日本語表記です。アジアンテイストが受けているのでしょうか......。中には書き初め用の長い半紙やタヌキの置物などもあり、オマーンで売れるのか心配になる商品も。

ちなみに筆者はスーツケースに常備していた割り箸のストックがなくなったので、「元禄箸50本セット」を購入しました。

以上がオマーンの首都マスカットの様子です。時間があれば砂漠ツアーなどにも参加したかったのですが断念。ちなみに、市内での移動にはレンタカーを使いました。というのも公共交通機関があまり発展していなく、旅行者はタクシーが一般的な足となるのですが、これがかなり割高。メーターもないので交渉制なのですが、ホテルなどから乗ると旅行者価格を言われて、10分ほどの距離でも8リヤル(約2300円)もかかってしまいます。

一方レンタカーに関しては、レンタル料自体はほかの国と比べても大差はなく、小型車で55.96米ドル(約6200円)/日と一般的でしたが、なにせガソリンが安い。3日間借りて、返却直前に31.4リットル給油しましたが、価格は4.3リヤル(約1230円)。リッター0.137リヤル(約40円)と日本の3分の1の価格です。産油国のガソリン代は安いと聞いていましたがここまでとは。これがいちばんのカルチャーショックでした!