学生の窓口編集部

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1月25日放送、「ニュース・気象情報」(NHK)では、貿易収支の話題。財務省の発表によると、去年の貿易収支は約2兆8,000億円の赤字となった。原油価格下落の影響で輸入額が減ったことから、赤字幅は大幅に縮小した。12月の貿易収支は1,402億円の黒字となり、財務省は「当面は原油価格下落の影響で、輸入額の減少傾向が続くとみられる」との見解。2ヶ月ぶりの黒字となった。

財務省の貿易統計によると、去年1年間の輸出額はアメリカ向けの自動車やアジア向けの電子部品の輸出額が増えた。一昨年よりも3.5%増え、75兆6,316億円となった。一方で、輸入額は原油価格の下落の影響で原油やLNG(液化天然ガス)の輸入額が減少したため、一昨年よりも8.7%減り、78兆4,637億円となった。この結果、輸出から輸入を差し引いた去年一年間の貿易収支は2億8,322億円の赤字となった。これは5年連続の赤字。

ただし、赤字の規模は一昨年の12兆8,161億円の過去最高の金額と比べると、大幅に縮小した。日本の貿易収支は震災以降、ずっと落ち込み、赤字が続いている。これが円安傾向に輪をかけるとして、市場関係者は注意深く見守っている。
貿易収支とは、輸出額と輸入額の差をいう。輸出が輸入を上回る状況を貿易黒字、輸入が輸出を上回れば貿易赤字と呼ぶ。貿易黒字が増えると、その分、相手の国から受け取る外貨が増える。それを日本円に交換するために外貨を売って円を買うことになるので、円高につながる。逆に貿易赤字になると、円安につながる。GDPは、貿易黒字が増えるとGDPが押し上げられ、貿易赤字が増えると逆に押し下げられる。

日本の貿易収支は、2008年のリーマン・ショック後に赤字に転落した。一旦は回復したものの2011年の東日本大震災で再び赤字に転じた。それから一部の月をのぞいて貿易赤字が続いている。2013年度などは上期の貿易赤字はなんと5兆円。この赤字額は過去最大となっている。その年はおよそ12兆円の過去最高の赤字額となった。

貿易収支は毎月財務省が貿易統計で発表している。貿易収支は速報性が高く、実態を反映しやすい。そのためGDP速報値など他の統計の基礎データとしても使われる。エコノミストや市場関係者などからも注目されている。