マイクロンの新SSD「Crucial M550」発表。書き込み最大2.7倍速の上位モデル
気になるコントローラチップは公式発表では不明で、上記mSATA版の写真などでもそれらしきチップのマーキングは隠されています。ですが、米国のハードウェアサイトtom's Hardware Guideのレビュー記事や、StorageReview.comの記事では、基板を視認した結果から、Marvellの88SS9189であるとしています。特徴は、現行モデルのM500に比べて速度を向上させた点。とくに128GB版の最高連続書き込み速度は350MB/秒と、M500の120MB/秒に比べて約2.7倍に。256GB版でも500MB/秒と、M500の250MB/秒に比べて2倍速です。ちなみに512GB版と1TB版も500MB/秒です。
またランダム書き込み速度も、128GB版は7万5000IOPS、256GB版は8万0000IOPS、8万5000IOPSと高速です。さらに最高連続読み込み速度は550MB/秒。このあたりは実質的にシリアルATA 6Gbpsの限界に迫っているものと思われます。なお、フォームファクターの違いによる性能差はないようです。この書き込み速度を実現するキーとなっているのが、新機能であるNative Write Acceleration。この機能については詳細が発表されていませんが、おそらく書き込み速度(のみ)に効く技術という点から、いわゆる「疑似SLC方式」ではないかと想定されます。これはMLCやTLCといった多値タイプフラッシュメモリ内の一部領域を(高速書き込みが可能な)SLCタイプのように設定し、キャッシュとして使うことで書き込み速度を上げる技術。Samsungが840 EVOで「TurboWrite」として採用しているのをはじめ、東芝やSanDiskなども比較的新しいモデルでは同種の技術を採用しています。そして隠れた特徴は、Crucial(クルーシャル)ブランドSSDで初めての「上級機」となること。従来同ブランドのコンシューマ向けSSDは、例外的に廉価(ただし低速)モデルの「V4」こそありましたが、基本的には比較的高速な1モデルだけを売る、いわゆるOne Fits allな構成でした。今回は従来モデルであるM500を平行して販売するため、M550は高速な上位モデルとして位置づけられるわけです。なお、M.2版のType 2280とは、基板サイズのこと。「幅22×長さ80mm」から付けられた名称です。M.2規格は様々な機器のサイズに対応するため、基板の長さが数パターン用意されており、2280はその一つというわけです。SSDでは他に、Type 2242(22×42mm)やType 2260(22×60mm)が使われます。もちろん基板が長いほど面積が広く、大量のフラッシュメモリチップが搭載できるため、大容量化には有利になります。そのためノートPCではこの2280が中心となる見込み。CrucialブランドのSSDは、自社製フラッシュメモリチップの強みなどを活かしてか、これまでもSSDのプライスリーダー的存在でした。現行モデルM500も、960GBモデルが安価なショップでは実売4万8000円前後まで価格がこなれたことで、隠れた人気製品となっています。M550もぜひ高速SSDにおけるプライスリーダー的役割を期待したいところです。
