日本のIT業界のリスクマネジメントの「著作権」に対する意識の続きを。
〜旅行会社の写真の著作権侵害に関する刑事告訴について〜

前回のコラムにて、日本のIT業界は、海外モジュールの多様と「著作権意識の希薄さ」という課題を抱えているということを書きました。

たまたま、本日「某旅行代理店」の写真の著作権に対する侵害が「刑事事件」として受理されたというニュースがありましたので、補足してみたいと思います。

1.刑事事件になるとどうなるか?

刑事事件として告訴されましたので、会社の責任と個人の責任の両方から処罰されます。これは刑罰ですから、損害賠償とは別物ということになります。

著作権侵害は、これまで民事訴訟で、損害賠償や謝罪広告などの対応ですまされてきたのですが、刑事告訴というケースはあまり観たことがありません。

【著作権法】
第119条
著作権を故意に侵害した者は、10年以下の懲役または1000万円以下の罰金に処す

第124条
法人の代表者、従業員等が著作権侵害行為をしたときは、行為者のほか、当該法人も3億円以下の罰金に処す

この2つが刑罰を定めるわけですが、今回のケースは、発注元が有名であるため懲罰的な裁定がなされないのか気になるところです。


2.企業は何をすべきか?

ある程度の規模の企業になると、法務部や内部監査室、品質管理部門があります。それらの部門に、現場製作物や外注先との版権管理の契約状況を管理・確認できる担当者や部門を設置する必要があります。

また、管理職の方々は、やはり著作権他法令に対応するための教育の実施が必要になるのではないかと思います。

著作権の侵害で、最大3億円の刑罰に加えて、利用された側への損害賠償、そしてその裁判費用を考えるならば、著作権に対する知識を持った社員を置いた方が圧倒的にリーズナブルです。


3.著作権についての勉強とは?


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