記者会見する自民党の鈴木幹事長(25日、党本部で)

写真拡大

 自民党は、高市首相(自民総裁)が補正予算案の編成を正式表明したことで、内容を評価する国民民主党の賛成を取り付けた上で早期成立を図りたい考えだ。

 自民内では連立入りへの期待感が高まりつつあるが、国民民主内では慎重論も根強く、実現するかは不透明だ。(長谷部駿)

 「中東情勢は極めて不確実性が伴う。そうしたリスクを最小化する財政的な手当てをしっかり考えなければいけない」

 自民の鈴木幹事長は25日の記者会見で補正予算の意義を語り、早期成立させて中東情勢への対応に万全を期す考えを強調した。鈴木氏はこの日、東京都内で日本維新の会の中司幹事長と両党の国会対策委員長を交えて会談し、補正予算の審議を最優先に今後の国会運営にあたる方針を確認した。

 補正予算成立に向けて自民が気をもむのが国民民主の動向だ。与党は参院では少数だが、国民民主の賛成で成立が確実となるためだ。

 国民民主は4月の今年度予算の採決で、物価高対策への対応が不十分などとして反対に回ったが、玉木代表は24日、政府の補正予算案に関する調整状況について「規模的にも内容的にも賛同できるところは多い」と記者団に述べた。

 国民民主は、20日の党首討論で玉木氏が首相に直接、3兆円規模とするよう求めた内容が補正予算案に反映されるとみている。同党の川合孝典参院幹事長も25日の記者会見で「当面の間の対策という意味では納得できる規模感だ」と評価した。自民内では国民民主幹部らの一連の発言を受け、賛成に向けた環境が整ったとの見方も出ている。

 国民民主との関係改善を受けて、自民内では連立入りを求める声も高まっている。政策の近い国民民主に対しては「連立に入って堂々と協力してもらうことが政権基盤の強化につながる」(自民ベテラン)とする意見も根強く、今月に入り、党幹部が「政治の安定のため連立の拡大が望ましい」(鈴木氏)などと相次いで秋波を送っている。

 国民民主が今年度予算に反対したことで、両党の関係はいったん下火になっていたが、玉木氏も22日のネット番組で自民幹部の発言に関して「そんな声が出てくるのはありがたいということで、謙虚に受け止めている」と反応した。

 ただ、国民民主内では連立入りのハードルは依然高いとの見方も多い。幹部の一人は「今の状態が一番要求をのんでもらえる。連立入りすれば聞き入れられない」と否定的な考えを示した。