愛知県南知多町にコート・ダジュールの風が吹く? 2000年までの欧州車150台が集結するイベント『チッタ・ミラマーレ2026』開催
南知多で海と欧州車が静かに重なる
南知多の海を背景とし、2000年までに生産された欧州車が歩んできた時間や物語をゆっくり味わうことができる、『チッタ・ミラマーレ』が今年も開催された。
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第2回となった今年の開催日は3月22日で、ヤングタイマーをフィーチャーした昨年の初回と同じ、愛知県南知多町にある風光明媚な東浜駐車場が会場となった。

2000年までに生産された欧州車が集まったチッタ・ミラマーレ2026。約150台が参加した。 高桑秀典
チッタ・ミラマーレを運営しているのは、プライベートミュージアムとして貴重なフィアット・ヌォーヴァ500を所蔵、展示しつつ、保護、保存、販売にも力を入れている『チンクエチェント博物館』で、同施設が長年続けてきた活動の中から生まれた新しいイベントということになる。
ヤングタイマーやクラシックカーという存在を通し、クルマをはじめとするモノとの向き合い方、人の手の意味、時間の流れとシンクロしながら変わっていく文化を静かに問いかける場となっているが、今年はチンクエチェント博物館の活動が『クルマを起点に、人と文化をつなぐ』という考え方にシフトしているタイミングでの開催となった。
そういったこともあり、クルマを直しながら使い続けること、手をかけることでクルマとの関係が深まることにこれまで以上にスポットライトを当て、オーナー、クルマ好きの来場者、新しさや性能を競う存在ではない欧州車、南知多ならではの海、風、光が見事に融合したステキなひとときを楽しむことができた。
全国各地から多様なクルマが参加
雄大な海の前にヤングタイマーやクラシックカーを展示できるという素晴らしいロケーションを堪能でき、手慣れたチンクエチェント博物館のイベントということで、今回も全国各地から多様なクルマが参加した。
2000年までに生産された欧州車が約150台も集結したので注目すべきクルマが多かったが、中でもグッときたのが白と青のカラーリングが印象的な『シトロエン・メアリ・コート・ダジュール』だ。

千賀さんのメアリ・コート・ダジュールは、MCDAが製作したリプロダクションモデル。 高桑秀典
オーナーの千賀義幸さん(取材時年齢67歳)によると、1971年式のシトロエン2CVのシャシーを使い、南フランスにあるMCDAが製作したメアリなのだという。昨年の秋に購入したそうだ。
フランス南部に拠点があるMCDAは、2CV、メアリ、ディアーヌのスペシャリストで、シトロエン好きにメンテナンス用品やパーツを提供している。社名のMCDAはメアリ・コート・ダジュールの頭文字であることからも、シトロエン用スペアパーツサプライヤーとしての心意気を窺い知れるだろう。
「神奈川県に住んでいる前オーナーがフランスから持ってきたのですが、どうやら乗らなかったらしいのですね。それで、置いておいても仕方ないので誰かに動かしてもらいたい……ということで売りに出し、私が3年車検付きで買いました。昔、ディーラーがメアリを少数輸入したときには4ナンバーだったらしいのですが、このメアリ コート・ダジュールは5ナンバーです」
その濃いラインナップに驚愕
クルマだけでなく洋服のセンスもよかった千賀さんは生粋の自動車趣味人で、出目金の愛称で知られる1961年式のスバル360や1000ccのミニトラベラーも愛用している。
スバル360は初期型で、いわゆる古ナンバーと呼ばれる小さなナンバープレートが付いたままの稀少な個体なのだという。スゴイなぁ〜と感心しながら過去の車歴について話してもらったら、その濃いラインナップに驚愕してしまった。

愛車との接し方から滲み出る独特の空気を評価基準とする『関係性賞』を受賞した。 高桑秀典
「ルノー・キャトルのフルゴネットを2台乗り継ぎ、メアリの前は2CVのフルゴネットでした。このシトロエンは、3年前に友人に売ってしまいました。イセッタとメッサーシュミットも所有していましたね。ディーラー車のフィアット・ヌォーヴァ500Lに乗っていたこともあり、この旧チンクはスバル360用の足が長いフェンダーミラーを持つレアな仕様でした」
そしてイセッタとメッサーシュミットを売却しフェラーリのモンデイアル・カブリオレを購入。さらに328GTSも購入し、こちらは今年の1月まで所有していたそうだ。
「328から360になったので、排気量は減りましたが、車名の数字は増えましたね」
ニコニコしながら、冗談交じりに話してくれた千賀さんはチッタ・ミラマーレ2026におけるリレーションシップ・アワードを受賞し、トロフィーや来年の招待券が進呈された。
2027年は何に乗ってきてくれるのか、今から楽しみだ。
