英チャールズ国王「英国がなかったら米国はフランス語話していただろう」
数々の荒々しい発言で世界の首脳らを当惑させてきたトランプ米大統領も、英チャールズ国王のウィットに富んだ風刺の前では歯が立たなかった。国王即位後初の米国国賓訪問で、チャールズ国王はユーモアと相手への節度ある賛辞を織り交ぜながら、自らの立場をしなやかに示してみせた。
チャールズ国王は28日、米ホワイトハウスでの国賓夕食会で「最近トランプ大統領が、米国がなかったとすれば欧州諸国はドイツ語を使っていたと話した。あえて申し上げるなら、英国がなかったならみなさんはフランス語を話していただろう」と話した。英国がフランスとの植民地競争で勝利し北米でのフランスの影響力を縮小させたのを遠回しに言ったユーモアだった。トランプ大統領ら参加者は笑いを見せた。
チャールズ国王はトランプ大統領が推進しているホワイトハウス宴会場建設をめぐっては「申し上げにくいが私たち英国人も1814年にホワイトハウスを再建築しようとしていた」と話した。当時英国軍がホワイトハウスを燃やした事件をユーモラスに示したものだ。
チャールズ国王の老練な言葉は、これに先立ち米連邦議会議事堂で開かれた上下院合同会議での演説でも光った。演説序盤に彼は「(作家)オスカー・ワイルドが話したようにきょう私たちは言葉を除いては米国と本当にすべてのものを共有している」と話し客席で爆笑が起きた。オスカー・ワイルドの冷笑的ユーモアを引用して両国間の深い同質感を遠回しに洗練して表現したのだ。
チャールズ国王は続けて「(米国が英国から独立を宣言した)250年前の激しい分裂の中で私たちは友情を固めてきた。これは人類史上最も重大な同盟のひとつに成長した。英国と米国の歴史は本質的に和解と更新、そして驚くほどの協力の話」と話した。4日間にわたる英国の「王室外交」が両国間の緊張解消にどんな影響を及ぼすかが最大の関心事だったが、チャールズ国王は両国の同質感を強調しながら「いまこそ同盟が最も必要な瞬間」と骨のある発言をした形だ。
その上で「私たちの同盟は過去の成果に安住したり基礎原則が自然に続くと仮定してはならない。80年間私たちを支えてきた全てのことを無視してはならない。さらに発展させていかなければならない」と話した。第2次世界大戦から80年以上にわたり西側世界が構築した米国と欧州の「大西洋同盟」が昨年1月の第2次トランプ政権発足後にひびが入る様相を見せていることに対する懸念と警告のメッセージと分析される。英国王の米議会での演説は女王エリザベス2世から35年ぶりだ。
