介護職の平均年収はいくら?厚労省とジョブメドレーのデータを比較してわかったこと
介護職の平均年収はいくら?
令和7(2025)年賃金構造基本統計調査から、介護職の平均年収を確認したところ、施設介護の平均年収は388万円、訪問介護は381万9,000円でした。
月給
ボーナス
年収
施設介護
27万7,700円
54万7,800円
388万200円
訪問介護
28万1,600円
43万9,700円
381万8,900円
参照元:厚生労働省|令和7年賃金構造基本統計調査
*企業規模10人以上の事業所に勤めるフルタイムの介護職
訪問介護は給料が高いというイメージを持つ人も多いかもしれませんが、平均年収では施設介護が約6万円上回りました。これは、訪問介護では夜勤のある事業所が少ないことが影響していると考えられます。
また、全産業の平均年収(約546万円)と比べると、介護職の年収は依然として低い水準にあります。ただし、国としても処遇改善に取り組んでおり、介護職員の賞与込みの月給は過去16年で徐々に改善されてきました。さらに令和8年度(2026年度)の介護報酬改定では+2.03%の改善が予定されています。
2025年12月から介護職1.9万円の賃上げ。ケアマネ・訪問看護にも拡大。専門家「月額3万は必要」と評価【補正予算】
続いて、ジョブメドレーで転職活動をおこなう正職員の介護職の平均年収を確認したところ、厚労省のデータを約13万~15万円下回る結果となりました。
ジョブメドレー会員の平均年収*1
厚労省のデータとの差
施設介護
373万4,000円
-約15万円
(388万200円)
訪問介護
369万2,000円
-約13万円
(381万8,900円)
*1:2025年4月~2026年4月にプロフィールを更新したジョブメドレー会員の正職員の介護職2,660人
ジョブメドレー会員の年収が厚労省のデータを下回った背景として、現在の給料に不満があると感じている人ほど転職を検討する傾向があると考えられます。
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年代・職場・地域・勤続年数別の介護職の平均年収
ここからは、年代・職場・地域・勤続年数の4つの軸で、介護職の平均年収を詳しく見ていきます。公的なデータとジョブメドレーの会員データの両方を掲載しているので、自分の給料と比較しながら確認してみてください。
参考
会員の正職員の介護職の給与データ(2025年4月~2026年4月にプロフィールを更新した2,660人) 厚生労働省|令和7年賃金構造基本統計調査 厚生労働省|令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果
企業規模10人以上の事業所に勤める正社員やフルタイム契約社員の介護職
*2:2025年4月~2026年4月にプロフィールを更新したジョブメドレー会員の施設介護職員2,173人
施設に勤める介護職は、年齢とともに年収が上昇し40代でピークとなる傾向が見られました。
厚労省データとジョブメドレー会員のデータを比較すると30~50代で大きな差が見られ、とくに40代では約33万円の開きがあります。「年齢や経験年数と給料が見合わない」と感じているベテラン層が転職を検討している可能性があります。
60代の求職者が厚労省のデータを上回っているのは、定年後の再雇用で給与が下がるのを避け、一般雇用での就業を希望する人が多いためと考えられます。
訪問介護
企業規模10人以上の事業所に勤める正社員やフルタイム契約社員の介護職
*2:2025年4月~2026年4月にプロフィールを更新したジョブメドレー会員の訪問介護職員218人
訪問介護では、20代のジョブメドレー会員の平均年収が厚労省のデータを約26万円上回っているのが特徴的です。また、同年代の施設職員の平均年収(340.3万円)と比べても約21万円上回る結果となりました。これは、資格・経験があれば比較的早い段階から独り立ちでき、訪問件数が給与に反映されやすいためと考えられます。
職場の種別によっても、年収は大きく異なります。厚生労働省が2025年に発表した介護職員処遇状況等調査とジョブメドレー会員データを確認したころ、いずれも介護老人福祉施設(特養)や介護老人保健施設(老健)などの施設形態で平均年収が高い傾向が見られました。
介護従事者
処遇状況等調査
ジョブメドレー会員
年収差
介護老人福祉施設
434万2,320円
396万7,530円
-38万5,210円
介護老人保健施設
423万4,800円
388万9,950円
-35万5,150円
特定施設入居者生活介護
433万2,000円
378万8,650円
-55万6,650円
訪問介護事業所
419万6,880円
362万5,600円
-58万8,720円
小規模多機能型居宅介護
366万2,640円
351万840円
-16万8,200円
通所リハビリ
383万1,720円
343万9,000円
-40万7,280円
認知症対応型共同生活
362万4,120円
335万6,000円
-27万1,880円
通所介護事業所
353万3,280円
310万9,960円
-43万6,680円
*1:厚生労働省|令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果
介護職員等処遇改善加算を取得している事業/月収×14ヶ月で試算
*2:2025年4月~2026年4月にプロフィールを更新したジョブメドレー会員の介護職1,828人
また、訪問介護と特定施設入居者生活介護(介護付き有料老人ホーム、軽費老人ホームなど)では、会員平均が厚労省のデータを50万円以上下回っています。
給与は地域によっても異なります。以下は厚生労働省データによる都道府県別の年収です。
参照元:厚生労働省|令和7年賃金構造基本統計調査
参照元:厚生労働省|令和7年賃金構造基本統計調査
参照元:厚生労働省|令和7年賃金構造基本統計調査
参照元:厚生労働省|令和7年賃金構造基本統計調査
参照元:厚生労働省|令和7年賃金構造基本統計調査
参照元:厚生労働省|令和7年賃金構造基本統計調査
参照元:厚生労働省|令和7年賃金構造基本統計調査
介護職の地域間の年収差は最大約130万円(東京439万円、岩手309万円)にのぼります。ただし、家賃や物価も地域によって大きく異なります。都市部と地方の年収差をそのまま受け取らず、実際に自由に使える額を考慮したうえで判断することが大切です。
勤続年数
年収
1年~4年
374万2,560円
5年~9年
402万7,680円
10年以上
430万8,480円
参照元:厚生労働省|令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果
勤続年数が増えると年収も上昇し、1~4年の人と10年以上の人では約56万円の差があります。ただし、1年ごとの昇給額が平均5万~6万円程度に留まる点に注意が必要です。年収を大きく上げるには同じ職場に長く勤めるだけではなく、資格取得や役職への就任など別のアプローチも重要です。
介護職が昇給するには
介護職は保有資格によって年収が大きく変わります。ジョブメドレー会員の保有資格別の平均年収は以下のとおりです。
保有資格
ジョブメドレー会員
初任者研修との年収差
介護支援専門員
396万1,000円
+86万円
介護福祉士
386万5,000円
+76万円
実務者研修
354万3,000円
+44万円
初任者研修
310万1,000円
ー
初任者研修を起点に、上位の資格を取得するにつれて平均年収が上昇しています。とくに介護福祉士はほとんどの職場で評価される資格であり、取得後さらに介護支援専門員(ケアマネジャー)を目指せば400万円台も視野に入ります。
職場によっては資格取得支援制度(研修費の補助、取得後の一時金など)があるので、まずは勤務先の制度を確認してみてください。
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勤続年数別のデータで見たとおり、介護業界は勤続年数が給与に反映されにくい構造です。しかし、一般職から主任やサブリーダー、 サービス提供責任者・管理職へと昇進することで年収は大きく上昇する可能性があります。
職場
年収
前の役職との差
管理職
397万4,614円
+74万円
主任・リーダーなど
359万1,966円
+36万円
一般職
323万1,116円
-
参照:公益財団法人介護労働安定センター|令和6年度 介護労働実態調査結果(月収×14ヶ月で試算)
また、処遇改善加算の配分や評価制度が整った職場では、具体的なキャリアパスや独自の等級制度に応じた昇給がおこなわれているケースもあります。まずは勤務先の評価制度やキャリアパスを確認し、具体的なステップを把握しておくことが大切です。
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夜勤は深夜割増賃金に加えて夜勤手当が支給されるケースがあります。夜勤手当の平均額は以下のとおりです。
勤務体制
夜勤手当(1回あたり)
三交替制 準夜勤
2,923円
三交替制 深夜勤
4,870円
二交替制 夜勤
5,973円
参照:日本医療労働組合連合会|月刊「医療労働」3月号
一回ごとの手当の額は大きくないものの、月4~5回の夜勤で年間10~15万円程度の増収が見込めます。また、夜勤専従として働ける職場を選べば、さらに大きな収入アップも可能です。ただし夜勤回数を増やす場合、生活リズムや体調を考慮しながら検討してください。
副業する介護業界ではスポットワークが普及しつつあり、隙間時間を使った収入増が現実的な選択肢になっています。夜勤専従・訪問入浴・健診センタースタッフなど、業務内容によっては時給2,000円を超えることも珍しくありません。
ただし、職場によっては就業規則で副業を禁止している場合もあるため、事前に確認してください。
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現在の職場で昇給が見込めない場合は、より条件の良い職場への転職も選択肢のひとつです。ジョブメドレーに掲載中の求人(2026年4月時点)の年収の目安は以下のとおりです。
職場
想定月収
想定年収
定期巡回・随時対応サービス
26万6,000円
415万8,290円
介護付き有料老人ホーム
26万2,720円
400万4,170円
訪問入浴
26万410円
391万750円
住宅型有料老人ホーム
25万6,810円
399万3,910円
訪問介護
24万5,680円
376万6,000円
サービス付き高齢者向け住宅
24万5,400円
377万2,580円
通所介護・デイサービス
23万4,490円
362万7,920円
小規模多機能型居宅介護
23万3,530円
362万5,800円
特別養護老人ホーム
23万3,440円
367万7,390円
ショートステイ
23万1,250円
362万7,480円
グループホーム
23万990円
353万6,270円
介護老人保健施設
22万5,230円
354万3,570円
通所リハ・デイケア
22万80円
346万550円
軽費老人ホーム
21万6,050円
334万5,620円
*年収は「月給の総平均 × 14ヶ月(ボーナスは月給の2ヶ月分)」で試算。残業手当など月によって支給額が変動する手当は集計対象外のため、実際に支払われる賃金はこれより多くなる可能性があります。
求人データでは、定期巡回・随時対応サービスや介護付き有料老人ホームが上位となりました。定期巡回・随時対応は夜間対応を含む加算が大きく、民間運営の有料老人ホームは施設の利益が職員の給料に還元されやすい仕組みが影響していると考えられます。
ただし、給与だけで転職先を決めるのは要注意です。業務内容・職場環境・夜勤回数・人員体制なども含めて総合的に判断することが、長く活躍し続けるうえで重要です。複数の求人を比較して、自分に合った条件の職場を探してみてください。
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tips|求人データと厚生労働省のデータで順位が逆転する理由
厚労省のデータでは老健・特養が年収がトップだったのに対し、ジョブメドレーの求人データでは順位が逆転しました。この背景には、求人データと国の調査は、データの性質が異なる点があります。
・厚労省データ・会員データ:実績(実際に支払われた給与)
・求人データ:見込み(募集中の求人に掲載された給与)
今の収入は高いか低いかを知りたいなら厚労省・会員データを、より良い条件の職場を探したいなら求人データを参考にしてみてください。
自分の年収を見直してみよう
同じ介護職でも、年代・職場・地域・役職によって年収は大きく変わります。介護職は給料が低いと言われることもありますが、400万円を超える職場や役職もあります。この記事のデータと自分の年収を比較して、今の条件を振り返る一つの材料にしてください。
参考
厚生労働省|令和7年賃金構造基本統計調査 厚生労働省|令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果 公益財団法人介護労働安定センター|令和6年度 介護労働実態調査結果