軽EV『日産サクラ』が新顔&新色を得てモデルチェンジ! プライスダウン、機能充実でライバルを迎え撃つ
日本で走っているEVの約3割がサクラ
4月16日、日産自動車(以下日産)は軽EV(電気自動車)の『サクラ』をマイナーチェンジして同日より注文受付を開始した。発売は今夏を予定している。
【画像】軽EV『日産サクラ』が新顔&新色を得てモデルチェンジ!イメージカラーは『水面乃桜―ミナモノサクラ―』 全50枚
サクラは、共同開発されて姉妹車にあたる三菱自動車工業の『eKクロスEV』とともに、2022年6月にEV専用の軽乗用車として発表された。以来、この3月までに累計で98万台以上を販売。発売以降、日本のEVの31%を占めるなど、EV市場の拡大と普及に貢献してきた。

4月16日、日産は軽EV『サクラ』のマイナーチェンジを発表。 篠原政明
狭い道が多く、駐車環境なども限られる日本においては、軽自動車は多くの人に支持されており、2025年度の新車販売台数では、約37%が軽自動車となる(日産調べ)。そんな日本市場を見つめ、日本にぴったりな電気自動車として『EVの日産』ならではの軽自動車EV(=サクラ)を送り出したのが奏功したといえるだろう。
現在は軽自動車からの代替えが約6割
発売当初は『手頃なEVが欲しかったから』と大きなクルマから乗り換えてサクラをお試し的に購入するユーザーもいたが、現在はデイズやルークスなど、軽自動車からの代替えが約6割。EVに関心は高くなく、まだ先と思っていた層が、軽のエンジン車購入を検討している過程で、商品性や経済性を考慮してサクラを購入する人が増えているという。
ユーザーの年齢層としては子離れしたやや高齢の方が多い。つまり子育て時は長距離移動が多かったが、子離れして日々の短距離移動が増えたけれどいいモノを選びたいといった方々だ。

サクラのマイナーチェンジに関してプレゼンを行う、日産の戸井田聡マーケティングマネージャー。 篠原政明
実際、ユーザーの95%は『4人乗車で急な上り坂でもストレスがない』、『ガソリンスタンドに行かないことがこれほどラクとは想像できなかった』、『長い目で見れば、メンテナンス含め維持費が経済的』と、満足しているという。
続々と登場するライバルを迎え撃つ
とはいえ、日本の自動車市場においてEVの比率は2%ほど。また、2024年初頭あたりから欧米でEVの販売が下火傾向となり、日本においても「EVは普及しない?」という声が増え、日産だけでなくEVの購入が冷え込みだした。
しかし、2025年度後半から多くの国産メーカーによるEVの市場投入が本格化してきて、EV市場は再び拡大フェーズに入った。軽自動車市場においても、乗用車では『ホンダN-ONE e:』、商用車では『ホンダN-VAN e:』やダイハツ/スズキ/トヨタ共同開発車が登場し、中国のBYDも軽乗用EV『ラッコ』をこの夏には発売する予定。

2022年6月にEV専用の軽乗用車として発表されたサクラ。この3月までに累計98万台以上を販売した。 篠原政明
こうしたライバルを迎え撃つために、軽乗用EVのリーダー的存在であるサクラをマイナーチェンジして、EVだけでなくエンジン車も含めた軽の購入を検討しているユーザーに選ばれる軽自動車を目指すというわけだ。
新訴求色『水面乃桜―ミナモノサクラ―』
マイナーチェンジされたサクラの外観は既に公表されていたとおり、ボディカラーと同色のカラードフロントグリルや、カッパー(銅)色があしらわれたフロントバンパーなどで顔つきを一新。日産EVの兄貴分である、アリアやリーフと共通なイメージでまとめられている。
トップグレードの『G』ではアルミホイールを15インチにアップし、従来型の『水引』のテーマを継承しながらダイナミックなデザインへ変更した。

ボディカラー同色のフロントグリルや、カッパー色があしらわれたバンパーなどで顔つきを一新。 篠原政明
ボディカラーでは、新色の訴求色『水面乃桜―ミナモノサクラ―』を日産車で初採用。その車名から、これまでも他のクルマよりはピンクが選ばれる率の高かったサクラだが、このボディカラーはさらに人気を集めそうだ。それ以外にも2トーンを含め全10色を用意している。
軽自動車としての機能も進化
また、日常使いを重視する軽自動車らしく、助手席カップホルダーの追加をはじめ、人や荷物の置き去りを防ぐ『後席リマインダー』、接近時アンロック/降車時オートロックも装備。さらに、エアコンの風向性能改良や、ドライブモードスイッチの変更(ステアリングコラム右からセンターダッシュ右下に)などが行われた。
また、充電ポート、普通充電コネクタにイタズラ防止のロック機構を追加し、100V AC電源(1500W)をラゲッジルームとインパネの2ヵ所に設定(メーカーオプション)するなど、軽自動車としての機能も進化させている。なお、今回のマイナーチェンジではパワートレーンに変更はない。

ドライブモードスイッチの変更など、機能も進化させている。 篠原政明
上級グレードのGは300万円切り
グレードと車両価格は、上級グレードの『G』が299万8600円(従来型より8万3600円安)、中間グレードの『X』が259万9300円(同、据え置き)、エントリーグレードの『S』が244万8600円(同、8万8000円安)となる。いずれのグレードも2026年度CEV補助金は58万円となっている。
Gはニッサンコネクトナビや15インチ アルミホイールなどを標準装備して300万円を切る価格に。

今回のマイナーチェンジではパワートレーンに変更はない。 篠原政明
Xはインテリジェントアラウンドモニターや前席&ステアリングヒーターなど、従来型でオプションだった装備を標準化して価格を据え置き。
Sは従来型では法人向けだったが、ユーザー拡大を図るエントリーグレードとしてバックモニターなどを標準装備。ただし、Sのみ外観は従来型と同じだ。
軽EVとしてだけではなく、軽自動車としても、より使いやすさを求めて細部まで改良された『日産サクラ』。企業努力によるプライスダウンも、ライバルたちに影響を与えることは間違いないだろう。
日産サクラのスペック
全長×全幅×全高:3395×1475×1655mm
ホイールベース:2495mm
車両重量:1070〜1090kg
モーター:交流同期電動機
最高出力:47kW
最大トルク:195Nm
バッテリー総電力量:20kWh
WLTCモード航続距離:180km
駆動方式:FWD
タイヤサイズ:155/65R14(S、X) 165/55R15(G)
価格:244万8600円〜299万8600円

マイナーチェンジを受けたサクラ、価格は244万8600円〜299万8600円となる。 篠原政明
